NASCAR SPRINT CUP SERIES
第12戦 Coca-Cola 600
開催日:5月29日
最後の大波乱を切り抜けジョーイ・ロガーノが3位フィニッシュ
ケイシー・カーン(#4:左)は最後の再スタートで
首位につけていたが、無念の燃料切れで22位に終わる
5月29日(日)、米国東南部ノースカロライナ州コンコードのシャーロット・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第12戦「Coca-Cola 600」が開催された。
NASCARのチームや関連企業が多くの本拠を持つシャーロットはNASCARの聖地の一つでもある。ここシャーロットで開催される今レースは、シリーズ最長となる600マイルで争われる。
26日(木)練習走行に続き、午後7時10分から予選が行われ、デニー・ハムリンが4番手、デイビッド・ロイティマンが7番手につけ、12台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
29日(日)14万5千人もの観客が見守る中、午後6時20分に1.5マイルオーバルを400周(600マイル:約965km)して競われる長い決勝レースのスタートが切られた。
序盤戦はハムリンが好走。常にトップ5圏内を走行し、81周目、この日初めてのイエローコーションからの再スタートが切られてまもなく首位を奪い、その後も上位争いを展開した。
一方、21番手からスタートを切ったKy.ブッシュは、この日ハンドリングの不調に苦しみながらも徐々に順位を上げ、245周目についに首位浮上。55周にわたって首位を走行した。
300周目前後には、スピンやクラッシュによるイエローコーションが連発し、ピット戦略の違いで順位がめまぐるしく入れ替わる展開に。このイエローコーションの間に、ハムリンは不調のキャブレターを交換。大作業にもかかわらず、ピットの素晴らしい作業で周回遅れになることなく、27位でコースに復帰。
20位まで順位を落としていたKy.ブッシュは、318周目にスピンを喫し、ストレート内側の芝生部分にコースオフ。なんとか周回遅れになることなく、22位でレースは続行したが、343周目にウォールにヒットし、無念のリタイアとなってしまった。
代わって、頻発したイエローコーションの間に、上手いピット戦略を採り、上位に浮上したケイシー・カーンが320周目に首位に浮上。大きく順位を落としていたハムリンも素晴らしい追い上げを見せ、終盤には上位争いに復帰した。
349周目に再スタートが切られてからはイエローコーションが出ず、終盤は各車最後まで走り切れるかギリギリの燃費合戦となった。次々と給油のためにピットインし上位争いから脱落していく中で、カーンとハムリンは燃料をセーブし走行を継続。同じく燃料セーブしペースを落とす首位のグレッグ・ビッフル(フォード)をカーンが追い詰め、ほぼ並びかけた396周目、ジミー・ジョンソン(シボレー)がエンジンブロー。この日14度目のイエローコーションとなった。
コーション下のフォーメーションラップは4周に及び、この間に首位のビッフルはピットイン。カーンが首位、ハムリンが3位で残り2周"グリーン・ホワイト・チェッカー"での再スタートとなった。
しかし、再スタートが切られた瞬間にカーンは痛恨の燃料切れ。首位がスローダウンしたため、後続は大混乱。スピン、クラッシュの車両も発生したが、イエローコーションは出されず、ハムリンは2位浮上。首位のデイル・アーンハート・Jr.(シボレー)を追ったが、チェッカーを目の前にしたファイナルラップの最終コーナーで、アーンハート・Jr.、ハムリン共に痛恨の燃料切れ。スローダウンを余儀なくされ、ハムリンは10位フィニッシュとなった。
終盤は20位前後を走行し、15位での再スタートを切ったジョーイ・ロガーノがこの混乱を上手く切り抜け、"トヨタ カムリ"勢最上位となる3位でチェッカー。ロガーノは自身にとっても今季初のトップ5フィニッシュを飾ることとなった。
序盤好走を見せながら、やはり終盤は20位前後に後退していたロイティマンも最後にジャンプアップし9位。ハムリンは10位に終わったが、ドライバーズランキングでは一つポジションを上げ、"チェイス"圏内の12位へと浮上した。
次戦第13戦は6月5日(日)、米国中西部カンザス州カンザスシティのカンザス・スピードウェイで行われる。
ドライバー ジョーイ・ロガーノ:
「今季はなかなか結果が出せずにいただけに、今日の結果は嬉しい。次戦以降もこの勢いを活かせることを願っている。長いレースではチームクルーもドライバーも決して諦めず、集中力と冷静さを保つことが重要だ。今日のレースで我々は2度にわたって周回遅れになったが、最終的に3位という結果を勝ち取ることが出来た。今後も着実にレースを戦っていく」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 28 | 29 | ケヴィン・ハーヴィック | シボレー | 402 | ||
2 | 8 | 6 | デイビッド・レーガン | フォード | 402 | ||
3 | 23 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 402 | ||
9 | 7 | 0 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 402 | ||
10 | 4 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 402 | ||
18 | 18 | 83 | ブライアン・ヴィッカーズ | トヨタ カムリ | 402 | ||
22 | 17 | 4 | ケイシー・カーン | トヨタ カムリ | 401 | ||
23 | 37 | 13 | ケイシー・メアーズ | トヨタ カムリ | 401 | ||
24 | 27 | 47 | ボビー・ラボンテ | トヨタ カムリ | 400 | ||
26 | 14 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 397 | ||
32 | 21 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 344 | ||
39 | 33 | 66 | マイケル・マクドウェル | トヨタ カムリ | 40 | ||
41 | 36 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 28 | ||
43 | 43 | 60 | マイク・スキナー | トヨタ カムリ | 6 | ||
観客数(主催者発表):145,000人 |
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第13戦 Top Gear 300
開催日:5月28日
カイル・ブッシュが首位を争い3位フィニッシュ
シリーズデビュー戦のキミ・ライコネンは27位に終わる
カイル・ブッシュ(#18)はレースを通して首位争いを展開したが、惜しくも3位に終わった
5月28日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第13戦「Top Gear 300」がシャーロット・モーター・スピードウェイで開催された。
28日(土)決勝を前に午前10時10分から予選が行われ、カイル・ブッシュが2列目4番手。チームメイトのジョーイ・ロガーノが11番手、ブライアン・スコットが12番手。前週のキャンピング・ワールド・トラック・シリーズに続いてのNASCAR挑戦で注目を集める元F1世界チャンピオンのキミ・ライコネンは"トヨタ カムリ"を駆り22番手につけ、10台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
午後2時48分に1.5マイルオーバルを200周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。スタート直後は若干順位を落としたKy.ブッシュだったが、25周目にコンペティション・コーション(予定されていたコーション)が出されると、ピットで調整を施し、追い上げを開始。40周目には3位、42周目には2位に浮上し、首位を逃げるケヴィン・ハーヴィック(シボレー)との激しい首位争いを展開した。
60周目にKy.ブッシュはついにハーヴィックをアウトサイドからパスし、この日初めて首位を奪取。2位以下との差を広げていった。
一方、22番手からスタートを切ったライコネンは、70周目過ぎから連続で発生したイエローコーションからの再スタートでポジションアップ。99周目には壁に軽く接触することもあったが、15位前後まで順位を上げ、バトルを展開。
複数回のイエローコーションでも、首位を維持していたKy.ブッシュだったが、レースが折り返した100周目前後から、調子を上げてきたフォード勢の追い上げを受け、惜しくも先行を許してしまった。
その後はイエローコーションが出ず、130周目前後から各車グリーン下でピットイン。マイケル・アネットが最後までピットインを粘り、145周目に首位に立った直後にピットへ向かうと、Ky.ブッシュは3位に復帰。しかし、ライコネンはピットロードでのスピード違反ペナルティを科され、3周遅れの29位へと大きく後退してしまった。
148周目にこの日5度目のイエローコーションが出されると、首位につけていたマット・ケンゼス(フォード)はピットへ向かったが、2位のカール・エドワーズ(フォード)、3位のKy.ブッシュを含む4台がコース上に残り、Ky.ブッシュは2位で再スタート。エドワーズとのサイド・バイ・サイドでの首位争いを展開したが、エドワースの前に出るには至らず。
158周目には追い上げてきたケンゼスの先行も許し、3位で終盤戦は前を行く2台を追ったが、惜しくも届かず、3位でチェッカーを受けた。7位にスティーブ・ウォレス、8位にブライアン・スコットが入った。キミ・ライコネンは27位に終わった。
次戦第14戦は6月4日(土)、米国中部イリノイ州ジョリエットのシカゴランド・スピードウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「我々にとっては良いレースだった。我々の"トヨタ カムリ"はレース中盤までは本当に絶好調だった。残念ながら、最後は若干速さが足りなかった。大きな調整の変更はなかったし、実際バランスは良くなっていた。しかし、ラウシュの2台(カール・エドワーズとマット・ケンゼス)を破るだけの速さはなかった。しかし、チームの素晴らしい仕事には感謝している。3位という結果を得られて、オーナーポイントも稼ぐことができ、良い一日だった」
ドライバー キミ・ライコネン:
「序盤は調子が良く、再スタートではオーバーテイクも可能だった。しかし、途中からハンドリングが悪化し、アンダーステア症状のためにほとんどコーナーでは停まらなくてはならないような状況になってしまった。練習走行でも同じ状況になり、その後それは改善されたのだが、何かが上手く行かなかった。中盤の再スタートでの調子は本当に良かったので、あの好調が維持できていれば上位でフィニッシュできたと思う」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 3 | 16 | マット・ケンゼス | フォード | 200 | ||
2 | 5 | 60 | カール・エドワーズ | フォード | 200 | ||
3 | 4 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 200 | ||
7 | 16 | 66 | スティーブ・ウォレス | トヨタ カムリ | 200 | ||
8 | 12 | 11 | ブライアン・スコット | トヨタ カムリ | 200 | ||
11 | 11 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 199 | ||
14 | 18 | 62 | マイケル・アネット | トヨタ カムリ | 199 | ||
15 | 14 | 99 | コール・ウィット | トヨタ カムリ | 199 | ||
20 | 21 | 9 | ケニー・ウォレス | トヨタ カムリ | 198 | ||
27 | 22 | 87 | キミ・ライコネン | トヨタ カムリ | 196 | ||
29 | 19 | 97 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 194 | ||
37 | 31 | 72 | ジョン・ジャクソン | トヨタ カムリ | 41 | ||
観客数(主催者発表):45,000人 |
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