2011年6月20日(月)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第15戦 Heluva Good! Sour Cream Dips 400

開催日:6月19日

デニー・ハムリンが念願の今季初勝利!
カイル・ブッシュも3位フィニッシュ

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今季初勝利を挙げたデニー・ハムリン

 6月19日(日)、米国北東部ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第15戦「Heluva Good! Sour Cream Dips 400」が開催された。
 1周2マイルのミシガンはコース幅も広く、3台、時には4台がサイド・バイ・サイドでの超高速バトルを繰り広げる。また、比較的アクシデントが少なく、燃費レースになることが多いのも特徴。
 トヨタ勢では、デニー・ハムリンがここミシガンを得意としており、昨年は第15戦で勝利。第23戦でも2位に入っている。また、カイル・ブッシュも2008年の第15戦で勝利を飾っている。

 18日(土)午後1時10分より予選が行われ、デイビッド・ロイティマンが最前列2番手を確保。その後方2列目4番手にブライアン・ヴィッカーズ、8番手にケイシー・カーン、10番手にハムリンが続き、11台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。

 19日(日)午後1時17分に2マイルオーバルを200周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。
 序盤、8周目と26周目にクラッシュでのイエローコーションが発生し、ピット作業でも若干順位が変動する中、24番手と後方からのスタートを強いられていたKy.ブッシュが序盤から好調な走りでポジションアップ。34周目には3位まで浮上し、トップ争いを展開。ヴィッカーズとカーンもトップ10圏内でのバトルを繰り広げた。
 レースが折り返しとなった100周目に、Ky.ブッシュは首位を奪取。その後イエローコーションが出なかったためにグリーン下でのピットとなったが、全車がピットを終えた時点で再び首位に復帰し、2位以下に大きな差をつけての独走となった。
 その後もイエローコーションはなかなか出ず、トップ5を走行していたカーン、ヴィッカーズが燃料切れのために脱落。その直後に、クラッシュによるイエローコーションが出され、Ky.ブッシュは給油のためピットへ。しかし、2位以下につけていた10秒もの大差は帳消しとなってしまった。
 一方、10番手スタートながら前半戦はペースが上がらず、15位前後を走行していたハムリンは、後半は調整が奏効し、このイエローコーション後は、4位で再スタート。ピット作業でタイヤ無交換の車両がいたため2位に後退したKy.ブッシュと共に首位奪還を狙った。
 163周目、最前列のKy.ブッシュが珍しく再スタートを失敗。上位勢に飲み込まれ7位に後退。その後は、最後まで走りきるにはぎりぎりの燃料を考慮しての燃費レースになるかと思われた。
 しかし、191周目にこの日5度目となるイエローコーションが発生。これで全車ピットに向かい、残り5周でのスプリントレースで勝負が決されることとなった。ここで2本タイヤ交換作戦を採り、素晴らしいピット作業にも助けられたハムリンが首位に浮上。
 再スタート後は、この日好調だったマット・ケンゼス(フォード)の猛追を受けるが、これを凌ぎきり、ハムリンがトップでチェッカー。昨年最終戦までチャンピオンを争いながら、今季は序盤苦戦を強いられたハムリンが、ついに念願の今季初勝利を飾った。
 最後6位からの再スタートを上手く決めポジションアップを果たしたKy.ブッシュが3位フィニッシュ。イエローコーションとピットタイミングの不運で20位近くまで順位を落としながらも終盤素晴らしい追い上げを見せたヴィッカーズが10位に入った。
 ハムリンは最近の7戦で5回のトップ10フィニッシュを果たすなど調子を上げてきており、今回の勝利でランキングでも9位へと浮上した。

 次戦第16戦は6月26日(日)、米国西部カリフォルニア州ソノマのロードコース、インフィニオン・レースウェイで行われる。

ドライバー デニー・ハムリン:
「周知の通り我々はここミシガンを得意としてきた。今日はいつも程には強くは見えなかったかも知れないが、最後は決めることができた。後半の、魔法のような調整で、我々の"トヨタ カムリ"は素晴らしく速くなった。シーズンを戦っていく上で重要なポイントとなる今日のレースで、絶対に流れをつかまなくてはならなかった。"チェイス"が始まるまでのこれからの10週間でもさらに好結果を挙げていきたい。今季からの新しいルールで、"チェイス"に入るためには勝利を挙げるかポイントランキングでトップ10にいなくてはならない。そういう意味でも大きな勝利だ」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 10 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 200
2 3 17 マット・ケンゼス フォード 200
3 24 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 200
10 4 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 200
18 30 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 200
22 16 47 ボビー・ラボンテ トヨタ カムリ 200
26 11 56 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ カムリ 199
28 8 4 ケイシー・カーン トヨタ カムリ 199
35 2 0 デイビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 180
38 39 13 ケイシー・メアーズ トヨタ カムリ 51
40 29 87 ジョー・ネメチェク トヨタ カムリ 44
43 38 66 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 28
観客数(主催者発表):88,000人
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 カール・エドワーズ フォード 532
2 ケヴィン・ハーヴィック シボレー 512
3 デイル・アーンハート・Jr. シボレー 505
4 カイル・ブッシュ トヨタ 503
9 デニー・ハムリン トヨタ 455
19 ケイシー・カーン トヨタ 387
20 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ 376
23 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 359
24 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 348
26 デイビッド・ロイティマン トヨタ 341
27 ボビー・ラボンテ トヨタ 326
32 ケイシー・メアーズ トヨタ 219
39 マイケル・マクドウェル トヨタ 45
42 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 20
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 102
2 フォード 89
3 トヨタ 81
4 ダッジ 58

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第15戦 Alliance Truck Parts 250

開催日:6月18日

カイル・ブッシュが3位フィニッシュ

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激しいバトルの末に3位でフィニッシュしたカイル・ブッシュ(#18)

 6月18日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第15戦「Alliance Truck Parts 250」がミシガン・インターナショナル・スピードウェイで開催された。

 17日(金)の2回の練習走行を経て、18日(土)決勝を前に、午前11時10分から予選開始。ジョーイ・ロガーノが9番手、カイル・ブッシュが12番手につけ、8台の"トヨタ カムリ"が決勝へと駒を進めた。

 午後3時47分、2マイル高速オーバルを125周(250マイル:約400km)して競われる決勝レースがスタート。
 12番手スタートのKy.ブッシュはスタートしてまもなく壁に軽くヒットするシーンもあったが、順調に順位を上げ、10周目には5位、27周目には3位に浮上。
 最初のピット作業はグリーン下で行われることとなり、全車がピットを終えた時点で、Ky.ブッシュは2位につけていたが、その直後にイエローコーション。再びピットへ各車向かうと、ここでタイヤ交換などのピット戦略が異なるチームによって順位が入れ替わり、ロガーノが3位、Ky.ブッシュは7位で再スタートを切った。
 その後ポジションを戻したKy.ブッシュとロガーノはトップ5圏内を走行。93周目にこの日3度目のイエローコーションが出されると、各車最後のピットに向かい、Ky.ブッシュが4位、ロガーノが5位で再スタート。Ky.ブッシュは、ここのところ好調なフォード勢と、ネイションワイド・シリーズ通算勝利数を競っているマーク・マーティン(シボレー)との3ワイドでの首位争いを展開した。
 しかし、フォード勢はトップ2台が逃げ、3位につけるKy.ブッシュは終盤ポール・メナード(シボレー)の猛追を受けることに。114周目にはメナードに先行され、4位へと後退したKy.ブッシュだったが、諦めることなく最後まで激しい3位争いを展開。最後はメナードを抑えきり、3位でフィニッシュ。ロガーノは6位に入った。Ky.ブッシュはこれで6戦連続のトップ3フィニッシュとなった。

 次戦第16戦は6月25日(土)、米国北部ウィスコンシン州エルクハートレイクのロードコース、ロードアメリカで行われる。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「最後はポール(メナード)と素晴らしいレースができて、楽しかった。良い時間が過ごせたし、良いショーを見せられたのではないかと思う。トップの2台は速すぎた。今日の我々の"トヨタ カムリ"は4番手くらいの速さだったと思うが、幸運にも3位でフィニッシュできた。ここのところずっとフォードの2台が速く、なかなか通算勝利記録の更新ができないのは残念だが、必ずそのチャンスは来るはずであり、一日も早くその日が訪れることを願っている」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 3 60 カール・エドワーズ フォード 125
2 5 6 リッキー・ステンハウス・Jr. フォード 125
3 12 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 125
6 9 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 125
14 14 66 スティーブ・ウォレス トヨタ カムリ 125
17 16 11 ブライアン・スコット トヨタ カムリ 125
18 28 64 デイビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 125
19 21 62 マイケル・アネット トヨタ カムリ 124
20 19 9 ケニー・ウォレス トヨタ カムリ 124
21 23 87 ジョー・ネメチェク トヨタ カムリ 124
観客数(主催者発表):38,000人
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 リッキー・ステンハウス・Jr. フォード 525
2 リード・ソレンソン シボレー 523
3 エリオット・サドラー シボレー 521
7 ケニー・ウォレス トヨタ 441
8 スティーブ・ウォレス トヨタ 415
9 ブライアン・スコット トヨタ 393
10 マイケル・アネット トヨタ 371
20 ライアン・トゥルークス トヨタ 249
45 ドリュー・ヘリング トヨタ 33
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 97
2 フォード 94
3 シボレー 80
4 ダッジ 59