NASCAR SPRINT CUP SERIES
第21戦 Good Sam RV Insurance 500
開催日:8月7日
"トヨタ カムリ"がレースを支配するも、カイル・ブッシュが2位
2位でフィニッシュしたカイル・ブッシュ(#18)
8月7日(日)、米国東部ペンシルバニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイ
でNASCARスプリント・カップ・シリーズ第21戦「Good Sam RV Insurance 500」が開催された。
独特な三角形のコースレイアウトで"トリッキー・トライアングル"と呼ばれる1周2.5マイル(約4km)のポコノは、デニー・ハムリンが過去4勝を挙げるなど得意としているコースである。
6日(土)午前10時40分から予選が行われ、ジョーイ・ロガーノが今季2度目のポールポジションを獲得。ポコノでの最年少ポールポジション記録を更新した。ケイシー・カーンが2番手で最前列に並び、マーティン・トゥルークス・Jr.が3番手と、"トヨタ カムリ"が予選トップ3を独占した。ハムリンが6番手、カイル・ブッシュは11番手につけ、11台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
午後1時13分に2.5マイルオーバルを200周(500マイル:約800km)の長丁場で競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのロガーノは好スタートを切り、首位をキープ。その後方では、ハムリンが序盤からポジションを上げ、2周目にトゥルークス・Jr.、6周目にはカーンもパスするとロガーノに次ぐ2位に浮上した。
午前中、キャンピング・ワールド・トラック・シリーズの順延戦を戦ったばかりでダブルヘッダー参戦となったKy.ブッシュも11位から順位を上げ、6位を走行していたが、12周目の最終コーナー立ち上がりでスピン。幸いどこにもぶつからず、そのままピットへ向かったが、このスピンでこの日最初のイエローコーション。Ky.ブッシュはピットオープン前にピットへ入ったために、再スタートは34位と大きく後退を余儀なくされてしまった。
この日はあまりイエローコーションの出ない展開となり、前半は3回にわたってグリーン下でのピット作業が展開。25周目に首位に立った"ミスター・ポコノ"ハムリンは、グリーン下での走行が続く中で後続との差を広げていき、一時は2位に5秒以上の差をつけて独走となった。
一方スピンで大きく後退を余儀なくされたKy.ブッシュも、この長いグリーン走行と、素晴らしいピット作業で順位を取り戻し、82周目にはハムリンをパスし、ついに首位浮上。その後、再びハムリンが首位を奪還したが、前半戦はその大半を、ロガーノを含めたジョー・ギブス・レーシングの3台が支配した。
レースが折り返しとなる100周目にこの日3度目のイエローコーションが出されると、ロガーノはタイヤ2本交換作戦を採り、首位に浮上。そのちょっと前からコースの一部で雨が降り始めており、123周目には、コース全域で強くなった雨のためにレースは赤旗中断となった。
そのまま降雨でレースが終了となれば、レースは成立し、ロガーノがキャリア2勝目を挙げることになるかと思われたが、まもなく雨は止み、ヘビーウェットの路面を乾かすべくジェットドライヤーカーでの長いコース乾燥作業を経て、午後5時過ぎに、1時間40分に渡った赤旗中断からレースが再開された。
再開直後のイエローコーションで、ほとんどの車両がピットへ向かったが、コース上に2台が残ったため、ロガーノが3位、Ky.ブッシュが5位、ハムリンが8位で再スタート。3台の"トヨタ カムリ"はすぐに首位争いに加わった。
Ky.ブッシュは実兄カート・ブッシュ(ダッジ)と激しく首位を争い、163周目に再び首位浮上。最後となるグリーン下でのピット後も首位を守った。
180周目、25位前後を走行していたカーンとファン・モントーヤ(シボレー)が接触し、この日5度目のイエローコーション。
ここでKy.ブッシュを含む上位勢はピットに入らなかったが、逆転を狙いハムリンはピットへ。タイヤ2本交換を行ったが、ここで痛恨のピット作業ミスがあり、大きくポジションを落としてしまった。
185周目の再スタートでは、首位のKy.ブッシュが若干スタートダッシュで遅れ、3ワイドでのバトルで行き場を失う形となって2位へと後退。その後、首位を行くブラッド・ケゼロウスキーを最後まで追ったが、僅かに届かず、2位でチェッカーを受けることとなった。
トゥルークス・Jr.が12位。ハムリンが15位。後半ハンドリングの悪化に苦しみながらも、トップ10圏内につけていたロガーノは、189周目に突然のタイヤパンクに見舞われ、ピットイン。26位に終わった。
次戦第22戦は8月14日(日)、米国東部ニューヨーク州ワトキンス・グレン・インターナショナルのロードコース、ワトキンス・グレン・インターナショナルで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「今日起こったことを考えれば、良い一日だったと言えるだろう。とはいえ、勝てる絶好のチャンスだったし、もし勝っていれば"チェイス"で更に有利になれただけに、頑張ってくれたクルーやチームには申し訳なく思っている。クルーチーフや、ピット作業は完璧だった。もう一度同じレースをすることになっても、何も変える必要はないだろう。最後は48号車(ジミー・ジョンソン)がインからパスしようとしてきたので、防がざるを得なかった。もしそれが無く、プッシュし続けられたら2号車(ブラッド・ケゼロウスキー)とバトルを続け、勝てたかも知れない。しかし、これもレースだ。今日の結果は、我々が全力を尽くした結果得られた全てだ」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 13 | 2 | ブラッド・ケゼロウスキー | ダッジ | 200 | ||
2 | 11 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 200 | ||
3 | 5 | 22 | カート・ブッシュ | ダッジ | 200 | ||
12 | 3 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 200 | ||
15 | 6 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 200 | ||
24 | 33 | 0 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 200 | ||
25 | 22 | 47 | ボビー・ラボンテ | トヨタ カムリ | 200 | ||
26 | 1 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 200 | ||
28 | 2 | 4 | ケイシー・カーン | トヨタ カムリ | 199 | ||
36 | 32 | 13 | ケイシー・メアーズ | トヨタ カムリ | 30 | ||
37 | 30 | 66 | トッド・ボダイン | トヨタ カムリ | 25 | ||
39 | 26 | 83 | ブライアン・ヴィッカーズ | トヨタ カムリ | 18 | ||
41 | 43 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 14 | ||
観客数(主催者発表):85,000人 |
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第22戦 U.S. Cellular 250
開催日:8月6日
"トヨタ カムリ"全車がトップ16フィニッシュ
7位に入ったケニー・ウォレス(#09)、12位フィニッシュの
マイケル・アネット(#62)、14位のブライアン・スコット(#11)
8月6日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第22戦「U.S. Cellular 250」が米国中部アイオワ州ニュートンのアイオワ・スピードウェイで開催された。
スプリント・カップ・シリーズ、キャンピング・ワールド・トラック・シリーズが開催されたポコノとは離れたアイオワでの単独開催となり、シリーズのレギュラードライバーによるレースが展開された。
6日(土)決勝を前に午後3時35分から予選が行われ、ルーキーのドリュー・ヘリングが5番手、ケニー・ウォレスが8番手、マイケル・マクドウェルが9番手、ブライアン・スコットが10番手につけ、7台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
午後6時48分、0.875マイルオーバルを250周(218.75マイル:約350km)して競われる決勝レースがスタート。
9番手スタートのマクドウェルが序盤から好調に順位を上げ、トップ5に浮上。ヘリング、スコットらもトップ10をキープした。
21周目の最初のイエローコーションに続き、47周目にこの日2度目のイエローコーションが出されると、ピットに向かわず、コース上に残ったマクドウェルが首位に浮上。スティーブ・ウォレスが4位、スコットが5位、K.ウォレスが6位で再スタートとなった。
マクドウェルは17周に渡って首位を走行。その後も上位争いを展開した。しかし、4位を走行していた166周目、突然異常振動に見舞われグリーン下でピットイン。ポジションダウンを余儀なくされてしまった。
その後も"トヨタ カムリ"勢はトップ10圏内での走行は続けたものの、首位争いに加わるまでには至らず。
最後は、首位を走るリッキー・ステンハウス・Jr.(フォード)がチェッカー目前でエンジンブロー。その直後を走行していたチームメイトのカール・エドワーズ(フォード)がステンハウス・Jr.の後部に追突して、2台はクラッシュしたまま1-2フィニッシュという劇的な幕切れとなったが、"トヨタ カムリ"勢はK.ウォレスの7位が最高位となった。
S.ウォレスが8位、マクドウェルが9位で3台の"トヨタ カムリ"がトップ10入り。11位となったヘリングは5月のアイオワ戦での12位を含め、今季これまで4戦に出場し、全て12位以内でのフィニッシュを果たしている。地元アイオワ出身のマイケル・アネットは終盤首位も走行し、12位。"トヨタ カムリ"勢は出場した7台全車が首位と同一周回、トップ16でのフィニッシュを果たした。
次戦第23戦は8月13日(土)、ワトキンス・グレン・インターナショナルのロードコースで行われる。
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 4 | 6 | リッキー・ステンハウス・Jr. | フォード | 250 | ||
2 | 17 | 60 | カール・エドワーズ | フォード | 250 | ||
3 | 1 | 2 | エリオット・サドラー | シボレー | 250 | ||
7 | 8 | 9 | ケニー・ウォレス | トヨタ カムリ | 250 | ||
8 | 12 | 66 | スティーブ・ウォレス | トヨタ カムリ | 250 | ||
9 | 9 | 18 | マイケル・マクドウェル | トヨタ カムリ | 250 | ||
11 | 5 | 20 | ドリュー・ヘリング | トヨタ カムリ | 250 | ||
12 | 22 | 62 | マイケル・アネット | トヨタ カムリ | 250 | ||
14 | 10 | 11 | ブライアン・スコット | トヨタ カムリ | 250 | ||
16 | 14 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 250 | ||
観客数(主催者発表):48,271人 |
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NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第14戦 Good Sam RV Emergency Road Service 125
開催日:8月6日/7日
雨天順延レースでカイル・ブッシュが2位
最前列2番手からスタートを切り、2位でフィニッシュしたカイル・ブッシュ(#18)
NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第14戦「Good Sam RV Emergency Road Service 125」が8月6日 (土)と7日(日)にかけて、ポコノ・レースウェイで開催された。
6日(土)決勝レースに先駆けて午前9時35分から予選が行われ、カイル・ブッシュが最前列2番手グリッドを確保。ブレンダン・ゴーアンが9番手、ディフェンディングチャンピオンのトッド・ボダインが10番手。前戦インディアナポリスで今季初優勝を飾ったティモシー・ペターズが11番手につけ、9台の"トヨタ タンドラ"が決勝へと進んだ。
午後1時18分に2.5マイルの三角形オーバルを50周(125マイル:約200km)して競われる決勝レースがスタート。
Ky.ブッシュは最前列2番手からのスタートで、ポールポジションで隣に並ぶ、同じくカップ・シリーズのトップドライバーであるケヴィン・ハーヴィック(シボレー)と首位争いを展開。序盤2度にわたってイエローコーションが出されたが、Ky.ブッシュはハーヴィックと並んで2番手をキープした。
13周目には心配されていた雨が降り始め、3度目のイエローコーション。各車ピットへと向かったが、このタイミングでKy.ブッシュは左前タイヤがパンク。ピットまで長いコースでのスローダウンを強いられ、19位まで後退してしまった。
その後、レースは17周で赤旗中断となったが、結局雨は止まず、翌7日(日)の午前中に延期。18周目から再開されることとなった。
7日(日)午前9時5分にイエローコーションでレースが再開。ピットがオープンとなると全車ピットへ向かい、22周目にグリーンフラッグが振られた。
17位で再スタートしたKy.ブッシュは、猛烈な追い上げを見せ、レースが折り返しとなる25周目にはトップ10圏内まで浮上。7位まで浮上していた31周目に、元F1ドライバーのネルソン・ピケ・Jr.(シボレー)のタイヤがバーストし、破片がコース上に出てしまったためにイエローコーション。
ここでボダインら6台を除く車両がピットへ。Ky.ブッシュは2本タイヤ交換とし、トップでピットアウト。ボダインが4位、Ky.ブッシュが7位、マックス・パピスが8位で34周目に再スタートが切られた。
そのすぐ後に、トップ20圏内で争っていたゴーアンとデイビッド・スターが接触してスピン。5回目のイエローコーションからの再スタートでは、6位のKy.ブッシュは一気に3位にジャンプアップし、続く46周目の再スタートでも絶妙のダッシュで1台パス。2位に浮上し、首位を追った。
後方では、激しい5位争いを展開していたボダインが、47周目に接触からバランスを崩し、スピン。レースは3周延長され、"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることとなった。
首位のハーヴィックがアウト側を選択したため、最前列イン側から再スタートを切ったKy.ブッシュは、逃げるハーヴィックを懸命に追ったが、惜しくも及ばず、2位でチェッカー。ペターズが10位、パピスが11位、ボダインが12位でフィニッシュした。
次戦第15戦は8月20日(土)に米国北東部ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイで開催される。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「我々にとっては良いレースだった。我々の"トヨタ タンドラ"は、金曜日にコースに持ち込んだときから好調だったが、2号車(ケヴィン・ハーヴィック)には明らかに叶わない状況だった。彼は昨日、今日を通してずば抜けていた。そのため、我々はロスを最少にして、最良のフィニッシュを狙ってきた。幸いにも今日は2位でフィニッシュすることができた。終盤頻発したイエローコーションもポジションアップの助けになった。この荒れたコースで、トラックでレースを戦うのは楽しい」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 1 | 2 | ケヴィン・ハーヴィック | シボレー | 53 | ||
2 | 2 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ タンドラ | 53 | ||
3 | 6 | 31 | ジェームス・ビュッシャー | シボレー | 53 | ||
10 | 11 | 17 | ティモシー・ペターズ | トヨタ タンドラ | 53 | ||
11 | 19 | 9 | マックス・パピス | トヨタ タンドラ | 53 | ||
12 | 10 | 5 | トッド・ボダイン | トヨタ タンドラ | 53 | ||
16 | 21 | 6 | ジャスティン・ロフトン | トヨタ タンドラ | 53 | ||
18 | 17 | 81 | デイビッド・スター | トヨタ タンドラ | 53 | ||
19 | 14 | 7 | ミゲル・パルド | トヨタ タンドラ | 53 | ||
22 | 9 | 62 | ブレンダン・ゴーアン | トヨタ タンドラ | 53 | ||
26 | 22 | 7 | チャド・マカンビー | トヨタ タンドラ | 26 | ||
観客数(主催者発表):20,000人 |
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