NASCAR SPRINT CUP SERIES
第24戦 Irwin Tools Night Race
開催日:8月27日
マーティン・トゥルークス・Jr.が2位フィニッシュ
2位フィニッシュを果たしたマーティン・トゥルークス・Jr.(#56)と
21位に入ったブライアン・ヴィッカーズ(#83)、
中盤のクラッシュで36位に終わったデイビッド・ロイティマン(#00)
8月27日(土)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第24戦「Irwin Tools Night Race」が開催された。
シリーズで年2戦開催されるブリストルは、「世界最速のハーフマイル」の愛称で呼ばれ、今年で50年の歴史を持つ伝統のコース。このコースはカイル・ブッシュが非常に得意としており、2009年は2勝。昨年は夏の大会で前人未踏のNASCARトップ3カテゴリー完全制覇を成し遂げ、今年3月の第4戦でもネイションワイド・シリーズ、スプリント・カップ・シリーズの両レースを制覇してブリストル5連勝。今週末は水曜日のキャンピング・ワールド・トラック・シリーズで惜しくも勝利は逃したが、前日のネイションワイド・シリーズで見事勝利を挙げている。
今大会より、"トヨタ カムリ"は全車が23日(火)に米国で発表されたばかりの新型カムリのデザインをまとってのレース出場となった。
26日(金)2回の練習走行に続き、午後5時10分から予選が行われ、12台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進出。"トヨタ カムリ"勢は奮わず、ジョーイ・ロガーノが9番手。デニー・ハムリンが20番手、Ky.ブッシュが23番手スタートと、中団からの追い上げを強いられることとなった。
27日(土)まだ明るさの残る午後7時49分、15万人以上の大観衆の見守る中、0.533マイルショートオーバルを500周(266.5マイル:約430km)して競われる決勝レースがスタート。
狭いコースでの長いレース故、序盤は大きな順位変動は無く進行したが、32周目にこの日最初のイエローコーションが出されると、上位の数台がコースに残り、中団以降の多くの車両がピットへ。ここで、コース上に残ったKy.ブッシュが8位、27番手スタートのマーティン・トゥルークス・Jr.と34番手スタートのデイビッド・ロイティマンが10、11位へとポジションを上げた。
その後、2度のイエローコーションと、グリーン下でのピット作業を経て、Ky.ブッシュとトゥルークス・Jr.がトップ10圏内での走行を続けていたが、297周目、周回遅れの23位を走行していたロイティマンが後方から接触され、スピンしてイン側のウォールに激しくクラッシュ。ロイティマンは車両前後部に大きなダメージを負い、ガレージへ。また、これを避けようとしたハムリンも、後方から追突され、車体後部にダメージを負ってしまった。しかし、ピットでの素晴らしい修復作業により、ハムリンは周回遅れになることなくコースへ復帰。
その後、ハムリンは順位を取り戻し、370周目には、チームメイトのロガーノ、Ky.ブッシュ、そしてトゥルークス・Jr.と共にトップ10圏内まで浮上した。
トゥルークス・Jr.と7位争いを展開していたKy.ブッシュは、413周目に周回遅れと並んだトゥルークス・Jr.との間を抜けようとして、行き場を失い接触。この接触でタイヤのパンクに見舞われたKy.ブッシュは壁にヒット。スローダウンを余儀なくされ、17位へと後退。
この接触により出されたイエローコーションで、各車最後のピットへ向かったが、ほとんどの車両が4本タイヤを交換する中、トゥルークス・Jr.は2本タイヤのギャンブルに出て、首位に立った。
420周目の再スタートで、ブラッド・ケゼロウスキー(ダッジ)の先行を許したものの、その後2位での走行を続けたトゥルークス・Jr.は、終盤、ジェフ・ゴードン(シボレー)の猛追を受けたが、これを最後まで凌ぎきり、見事2位でチェッカー。自身今季最上位フィニッシュを果たした。
レース中の接触や、ハンドリングに苦しみながらも走り抜いたハムリンは7位でフィニッシュ。ランキングでは13位へと一つ順位を上げ、ワイルドカードでの"チェイス"入り圏内を守った。
ケイシー・カーンが11位、ロガーノが13位でフィニッシュ。2位に入ったトゥルークス・Jr.と共に、3台はランキング20位以内に入っており、"チェイス"決定までの後2戦で、1勝以上の好成績を挙げれば"チェイス"入りの可能性は残っている。
次戦第25戦は9月4日(日)、米国南東部ジョージア州ハンプトンのアトランタ・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー マーティン・トゥルークス・Jr.:
「我々にとって素晴らしい夜になった。まだ新しいこのチームのクルーとクルーチーフを誇りに思う。最後の一つ前のピット作業はあまり良くなかったが、最後のピットで2本タイヤ交換作戦を採り、見事順位を取り戻してトップに立つことができた。再スタートでは若干アンダーステア気味で、ブラッド(ケゼロウスキー)を抑えることはできなかった。しかしロングランでは誰よりも速かった。結局彼を捕らえることはできず、勝てると思っただけに2位という結果は若干残念だが、本当にクルーには感謝している」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 8 | 2 | ブラッド・ケゼロウスキー | ダッジ | 500 | ||
2 | 27 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 500 | ||
3 | 4 | 24 | ジェフ・ゴードン | シボレー | 500 | ||
7 | 20 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 500 | ||
11 | 25 | 4 | ケイシー・カーン | トヨタ カムリ | 500 | ||
13 | 9 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 500 | ||
14 | 23 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 500 | ||
21 | 26 | 83 | ブライアン・ヴィッカーズ | トヨタ カムリ | 499 | ||
23 | 29 | 13 | ケイシー・メアーズ | トヨタ カムリ | 499 | ||
34 | 30 | 47 | ボビー・ラボンテ | トヨタ カムリ | 471 | ||
36 | 34 | 0 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 430 | ||
39 | 32 | 66 | マイケル・マクドウェル | トヨタ カムリ | 49 | ||
40 | 28 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 42 | ||
41 | 43 | 60 | マイク・スキナー | トヨタ カムリ | 28 | ||
観客数(主催者発表):156,000人 |
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第25戦 Food City 250
開催日:8月26日
"トヨタ カムリ"1-2フィニッシュ!
カイル・ブッシュがシリーズ50勝の新記録達成!
チームメイト同士、0.019秒という僅差でフィニッシュラインを駆け抜けた
カイル・ブッシュ(#18)とジョーイ・ロガーノ(#20)
8月26日(金)にNASCARネイションワイド・シリーズの第25戦「Food City 250」がブリストル・モーター・スピードウェイで開催された。
ブリストルでは、昨年までネイションワイド・シリーズでの"トヨタ カムリ"の勝利はなかったが、昨年8月の大会で、カイル・ブッシュが"ブリストル・スウィープ"を果たした際に初勝利。今年3月の第4戦もKy.ブッシュが制し、目下2連勝を続けている。
今大会は全ての走行スケジュールが26日(金)の1日で行われるワンデイ・イベントとなっており、午前中の練習走行に続き、併催されるスプリント・カップ・シリーズのスケジュールを縫って午後3時40分から予選が行われた。予選ではカイル・ブッシュが今季2度目となるポールポジションを獲得。チームメイトのジョーイ・ロガーノが2番手で続き、"トヨタ カムリ"が最前列グリッドを独占。ケニー・ウォレスが2列目4番手グリッドを確保。9台"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
午後7時46分に0.533マイルショートオーバルを250周(133.25マイル:約214km)して競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのKy.ブッシュが順当にスタートを決め、ロガーノも2位をキープ。この2台が後続を引き離す序盤戦となった。
35周目、このレースにスポット参戦し、14位を走行していたデイビッド・ロイティマンが他車とのバトルの末にスピン。どこにもぶつからなかったが、コース上にストップし、イエローコーションとなった。
上位勢はほとんどピットに向かわず、Ky.ブッシュは再スタート後も首位をキープ。前半戦を支配したが、114周目に、周回遅れに阻まれて首位の座を譲ることに。
レースが折り返しとなった125周目に2度目のイエローコーションが出されると、全車ピットイン。Ky.ブッシュは2位、ロガーノが3位、ブライアン・スコットが9位、K.ウォレスが10位で132周目に再スタート。
しかし、再スタートが切られてまもない136周目、スコットをパスして9位を走行していたK.ウォレスが壁にクラッシュ。ダメージはサスペンションにまで及んでおり、K.ウォレスはここでレースを終えることとなってしまった。
再び2位で再スタートを切ったKy.ブッシュは、ぴたりと首位のクリント・ボウヤー(シボレー)に追走し、162周目にアウト側から一気にパス。その後も、Ky.ブッシュとボウヤーの首位争いが続いた。
191周目にこの日5度目のイエローコーション。ここでKy.ブッシュら上位勢はピットに向かったが、4位を走行していたロガーノと数台がコース上に残り、ロガーノが首位、Ky.ブッシュは4位で再スタート。再スタートが切られるとすぐにKy.ブッシュはロガーノのすぐ後ろにつき、206周目にロガーノをパス。
しかし、ロガーノも諦めず、終盤戦はKy.ブッシュとロガーノが激しくサイド・バイ・サイドでのバトルを展開。2台の超接近戦は最後まで続き、ファイナルラップは2台がほぼ併走したまま周回。
最後まで結果のわからないチームメイト同士のバトルは、2台が並んだままフィニッシュラインを通過。ブリストルでの電子計測が始まって以来最少記録となる、0.019秒差でKy.ブッシュがロガーノを制し、今季シリーズ7勝目を挙げた。Ky.ブッシュはこの勝利で、ネイションワイド・シリーズでの通算勝利数を50とし、49勝のマーク・マーティンをかわして単独首位に躍り出た。Ky.ブッシュは同シリーズのブリストル戦3連勝。
ロガーノは惜しくも2位。6位にマイケル・アネット、10位にブライアン・スコットが入った。
次戦第26戦は9月3日(土)、アトランタ・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「信じられない。私自身も、チームも大好きなコースの一つであるブリストルで新記録を達成することができて嬉しい。本当に素晴らしい夜だった。我々の"トヨタ カムリ"は文句ない仕上がりだったが、クリント(ボウヤー:シボレー)が追い上げてくるはずなので、彼を破らなくてはならないと思っていた。しかし、最後に戦うべき相手はチームメイトのジョーイ(ロガーノ)だった。彼らの"トヨタ カムリ"も素晴らしく速かった。彼らのチームにも祝福を送りたい」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 1 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 250 | ||
2 | 2 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 250 | ||
3 | 9 | 33 | クリント・ボウヤー | シボレー | 250 | ||
6 | 21 | 62 | マイケル・アネット | トヨタ カムリ | 250 | ||
10 | 11 | 11 | ブライアン・スコット | トヨタ カムリ | 250 | ||
14 | 15 | 66 | スティーブ・ウォレス | トヨタ カムリ | 250 | ||
20 | 14 | 64 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 248 | ||
21 | 22 | 97 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 247 | ||
29 | 34 | 87 | ケヴィン・コンウェイ | トヨタ カムリ | 243 | ||
36 | 4 | 9 | ケニー・ウォレス | トヨタ カムリ | 136 | ||
観客数(主催者発表):108,000人 |
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NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第16戦 O'Reilly Auto Parts 200
開催日:8月24日
トッド・ボダインが3位フィニッシュ
3位フィニッシュを果たしたトッド・ボダイン(#5)
NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第16戦「O'Reilly Auto Parts 200」が8月24日 (水)にブリストル・モーター・スピードウェイで開催された。
キャンピング・ワールド・トラック・シリーズでは年に一度だけ開催されるブリストル戦は、例年水曜日の夜という変則的な開催となっている。このトラック・シリーズのブリストル戦は、カイル・ブッシュが非常に得意としており、昨年まで3連勝を続けている。
24日(水)練習走行に続き、午後4時35分から予選が行われ、ブレンダン・ゴーアンが2列目4番手。Ky.ブッシュが7番手。ティモシー・ペターズが8番手、トッド・ボダインが9番手で続き、11台の"トヨタ タンドラ"が決勝へと進んだ。
午後8時18分、0.533マイルショートオーバルを200周(106.6マイル:約170km)して競われる決勝レースがスタート。
2列目4番手から好スタートを切ったゴーアンが2位に浮上。後方ではKy.ブッシュが同じくカップ・シリーズのトップドライバーで自らのチームで参戦し、オーナーズポイントを争っているケヴィン・ハーヴィック(シボレー)と激しく6位争いを展開。
11周目にこの日最初のイエローコーションが出され、17周目に再スタートが切られると、Ky.ブッシュは得意のスタートダッシュを決め、一気に3位へとポジションアップ。
30周目、14位を走行していたジョシュ・リチャーズがミゲル・パルドとのバトルの末に接触し、スピン。このイエローコーションからの再スタートもうまく利用したKy.ブッシュは2位に浮上。ゴーアンが3位で続いた。
53周目にこの日3回目のイエローコーションが出されると、上位勢はピットイン。異なるピット戦略のためにコース上に残った車両がいたため、4本タイヤを交換したKy.ブッシュは8位で再スタートとなった。
再スタート後、次々に前走車をパスしていったKy.ブッシュは、再びハーヴィックとのバトルとなり、2位争いを展開。しかし、99周目に後続から接触されたKy.ブッシュはバランスを崩し、スピンしながら壁にヒット。車体の右前部を大きく破損したKy.ブッシュはそのままガレージへと向かったが、修復はならず、レース中盤にして無念のリタイアとなってしまった。
このイエローコーションで、それまで10位前後につけていたボダインが5位に浮上。前半戦、Ky.ブッシュと共に上位を争っていたゴーアンと共に、後半戦トップ5圏内でのレースを展開した。
119周目以降はなかなかイエローコーションが出ず、ゴーアンが3位、ボダインが5位、ペターズが8位をキープ。
172周目にクラッシュによるイエローコーションが出されると、2位につけていたジェイソン・ホワイト(シボレー)がピットロードの途中で燃料切れに見舞われストップ。これでゴーアンは2位にポジションアップしたが、まもなく再スタートというところで、今度はゴーアンがまさかの燃料切れ。コースマーシャル車両に押されてピットへと戻ったが、順位は大きく落としてしまった。
187周目にも別の車両が燃料切れで停まってしまいイエローコーション。最後の10周へ向けた再スタートで追い上げを計ったボダインとペターズだったが、逆転は叶わず。ボダインが3位、ペターズが5位、ジャスティン・ロフトンが7位でチェッカーを受けた。
この結果、ペターズはランキングを一つ上げ、首位と15ポイント差の3位となった。
次戦第17戦は9月2日(金)にアトランタ・モーター・スピードウェイで開催される。
ドライバー トッド・ボダイン:
「10周目にパワーステアリングが壊れ、少し疲れたが、なかなか面白いレースだった。今年はこれまで厳しいシーズンだった。多くのミスを犯し、走りが冴えないときもあった。しかし、我がチームのモットーは決して諦めないということであり、それを今日も遂行できた。ライバルとは違うタイミングでピットインを余儀なくされ、順位は落としたが、セッティング調整も上手くいき、そのおかげで最後に何台か抜くことができた。最後は何台かが燃料切れになったこともあって順位を上げられた。ブレンダン(ゴーアン)が燃料切れに見舞われてしまったのは残念だった。我々の"トヨタ タンドラ"は素晴らしい速さを見せ、3位フィニッシュを果たせたことには満足している」
リザルト
決勝結果 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 6 | 2 | ケヴィン・ハーヴィック | シボレー | 200 | ||
2 | 12 | 13 | ジョニー・ソーター | シボレー | 200 | ||
3 | 9 | 5 | トッド・ボダイン | トヨタ タンドラ | 200 | ||
5 | 8 | 17 | ティモシー・ペターズ | トヨタ タンドラ | 200 | ||
7 | 29 | 6 | ジャスティン・ロフトン | トヨタ タンドラ | 200 | ||
11 | 15 | 81 | デイビッド・スター | トヨタ タンドラ | 200 | ||
15 | 14 | 20 | ジョハンナ・ロング | トヨタ タンドラ | 200 | ||
17 | 13 | 51 | ジョシュ・リチャーズ | トヨタ タンドラ | 199 | ||
20 | 4 | 62 | ブレンダン・ゴーアン | トヨタ タンドラ | 198 | ||
26 | 33 | 9 | マックス・パピス | トヨタ タンドラ | 192 | ||
30 | 7 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ タンドラ | 100 | ||
31 | 16 | 7 | ミゲル・パルド | トヨタ タンドラ | 90 | ||
32 | 19 | 7 | ジョン・キング | トヨタ タンドラ | 62 | ||
観客数(主催者発表):53,000人 |
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