NASCAR SPRINT CUP SERIES
第29戦 AAA 400
開催日:10月2日
ケイシー・カーンが4位、カイル・ブッシュ6位
カイル・ブッシュはランキング首位との差を縮める
"トヨタ カムリ"最上位の4位でフィニッシュしたケイシー・カーン(#4)と
6位に入り"チェイス"タイトル争いを続けるカイル・ブッシュ(#18)
10月2日(日)、米国東部デラウェア州ドーバーのドーバー・インターナショナル・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第29戦「AAA 400」が開催された。
"チェイス"も3戦目となり、"トヨタ カムリ"勢で"チェイス"を戦うカイル・ブッシュとデニー・ハムリンは序盤戦苦戦を強いられているが、"モンスター・マイル"と呼ばれるコンクリート舗装のドーバーでは、Ky.ブッシュは過去2勝、ハムリンも昨年開催された2レース共にトップ10フィニッシュを果たしており、巻き返しに期待がかかった。
1日(土)午後1時40分より予選が行われ、ドーバーとはデラウェア湾を挟んだ隣州ニュージャージー出身のマーティン・トゥルークス・Jr.が今季初のポールポジションを獲得。Ky.ブッシュが5番手、ボビー・ラボンテが8番手、ケイシー・カーンが9番手、ハムリンが11番手につけ、11台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
2日(日)午後2時20分に1マイルコンクリートオーバルを400周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのトゥルークス・Jr.はスタート直後は首位の座を守ったが、3周目にかわされ2位に後退。
コースには小雨が降り始め、19周目にイエローコーションが出されたが、レースはそのまま続行され、23周目に再スタート。Ky.ブッシュとハムリンも上位へとポジションを上げてきた。
前夜降った雨のために予定されていた40周目のコンペティション・コーションで各車ピットイン。タイヤ交換と給油、調整を行い、46周目に再スタート。その後はなかなかイエローコーションが出ないまま、長いグリーン下でのレースが続いたが、トゥルークス・Jr.とハムリンはハンドリングの悪化に苦しみ、順位を落とすこととなってしまった。
前半戦トップ5圏内をキープしていたKy.ブッシュも、レースが折り返しとなる頃には若干ハンドリングが悪化し、壁に軽く接触するなど苦戦。それでもトップ10圏内での走行を続けた。
後半戦に入って調子を上げてきたのがカーン。序盤のピット作業で一時は20位近くまで順位を落としていたが、徐々に取り戻し、Ky.ブッシュと共にトップ10圏内でのバトルに加わった。
256周目にも小雨によるイエローコーション。今回もそのままレースは続くこととなったが、この時点でKy.ブッシュもかわし、3位まで浮上していたカーンは、再スタート後も前を行く2台を猛追した。
306周目にこの日8回目のイエローコーションから再スタートが切られ、また燃費レースとなるかと思われたが、352周目に他車のクラッシュにより9回目のイエローコーション。再スタート後すぐの359周目にもイエローコーションが出され、カーンが3番手、Ky.ブッシュが4番手と2列目に並んで再スタート。
Ky.ブッシュは得意の再スタートで3位に浮上したが、その後オーバーステア症状に見舞われ、ずるずるとポジションダウン。カーンはカール・エドワーズ(フォード)との3位争いを展開したが、惜しくも4位でフィニッシュ。Ky.ブッシュは6位でチェッカーを受けた。
苦しみながらもシングルフィニッシュを果たしたKy.ブッシュは、ランキングでは8位と2つ順位を落とすことになったが、"チェイス"2連勝でランキング首位につけていたトニー・スチュワート(シボレー)が25位に終わったため、上位の順位が入れ替わり、Ky.ブッシュも首位との差を15ポイントに縮めることとなった。
ドライバー ケイシー・カーン:
「我々の"トヨタ カムリ"はレースを通して強力で、ある時には最速だったが、最後は若干アンダーステア症状が出てしまった。それでも素晴らしい再スタートをきることができ、2位が狙えると思っていたが、ジミー(ジョンソン)とのバトルでクラッシュしそうになり、それは叶わなかった。しかしこれもレースだし、我々は良いレースを戦えた」
ドライバー カイル・ブッシュ:
「首位との差を縮めながらもランキングが2つ落ちるというのは騙されたような感じだ。タイトル争いに復帰することこそが重要であり、我々はまだその中にいる。今後もベストを尽くして戦い続けるだけだ」
リザルト
決勝結果 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 2 | 22 | カート・ブッシュ | ダッジ | 400 | ||
2 | 6 | 48 | ジミー・ジョンソン | シボレー | 400 | ||
3 | 4 | 99 | カール・エドワーズ | フォード | 400 | ||
4 | 9 | 4 | ケイシー・カーン | トヨタ カムリ | 400 | ||
6 | 5 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 400 | ||
13 | 14 | 0 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 400 | ||
14 | 30 | 83 | ブライアン・ヴィッカーズ | トヨタ カムリ | 400 | ||
18 | 11 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 400 | ||
26 | 8 | 47 | ボビー・ラボンテ | トヨタ カムリ | 398 | ||
29 | 33 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 397 | ||
30 | 1 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 396 | ||
35 | 39 | 13 | ケイシー・メアーズ | トヨタ カムリ | 366 | ||
39 | 42 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 49 | ||
40 | 35 | 66 | マイケル・マクドウェル | トヨタ カムリ | 44 | ||
観客数(主催者発表):83,000人 |
|
|
NASCAR NATIONWIDE SERIES
第29戦 OneMain Financial 200
開催日:10月1日
ルーキーのライアン・トゥルークスが8位
上位を争い8位でフィニッシュしたライアン・トゥルークス(#20)と
序盤首位争いを展開するも13位に終わったジョーイ・ロガーノ(#18)
10月1日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第29戦「OneMain Financial 200」がドーバー・インターナショナル・スピードウェイで開催された。
1日(土)決勝を前に午後0時5分から予選が行われ、ジョーイ・ロガーノが3番手、隣州ニュージャージー出身のルーキー、ライアン・トゥルークスが5番手グリッド。ケニー・ウォレスが10番手につけ、7台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
午後3時47分、1マイルオーバルを200周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。
3番手スタートのロガーノはすぐに2位へ浮上し、上位争いを展開。しかし、リアタイヤのグリップ不足に苦しみ、ポジションダウン。かわってR.トゥルークスが4位に浮上した。
79周目、この日3度目のイエローコーションが出され、各車ピットへ。ここで素晴らしいピット作業に助けられ、R.トゥルークスは2位、チームメイトのブライアン・スコットが8位へポジションアップ。一方でロガーノは調整に時間を取られ、15位へと後退してしまった。
その後はイエローコーションが出ず、156周目に3位走行中のR.トゥルークス、翌周にロガーノらがグリーン下でピットイン。しかし、その直後の158周目に、7位につけていたスコットがピットへ向かおうとして、直前の車両と交錯し、ピットロード入り口の壁を保護するために置かれている砂タンクに接触。これで4度目のイエローコーションとなった。
先にグリーン下でピットに入っていたR.トゥルークスらは周回遅れとなっていたため、このイエローコーションで首位と同一周回には復帰したものの、10位まで後退。コースに残っていた前の9台とは、多くの周回遅れを挟んでの苦しい再スタートとなった。
168周目に再スタートが切られると、R.トゥルークスは周回遅れをかき分けながらポジションアップ。"トヨタ カムリ"勢最上位の8位でフィニッシュした。
接触のダメージが小さかったためその後も着実な走行を続けたスコットが11位、最後のイエローコーションでトップ9に入っていたマイケル・アネットが12位。ロガーノは13位に終わった。
次戦第30戦は10月8日(土)、カンザス・スピードウェイで行われる。
ドライバー ライアン・トゥルークス:
「今日は素晴らしい一日だった。レースの大半をトップ5圏内で戦えた。素晴らしいピット作業のおかげで3位に上がり、60号車(カール・エドワーズ)と33号車(クリント・ボウヤー)について行くこともできた。しかし、彼らは本当に速く、逆転することは叶わなかった。我々は3位走行中にグリーン下でのピットをこなしたが、その直後のイエローコーションで順位が落ちてしまった。周回遅れにも阻まれる形となり、8位フィニッシュとなったが、少なくともトップ5には入れる速さは持っていたと思う」
リザルト
決勝結果 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 2 | 60 | カール・エドワーズ | フォード | 200 | ||
2 | 8 | 22 | ブラッド・ケゼロウスキー | ダッジ | 200 | ||
3 | 4 | 33 | クリント・ボウヤー | シボレー | 200 | ||
8 | 5 | 20 | ライアン・トゥルークス | トヨタ カムリ | 200 | ||
11 | 11 | 11 | ブライアン・スコット | トヨタ カムリ | 200 | ||
12 | 18 | 62 | マイケル・アネット | トヨタ カムリ | 200 | ||
13 | 3 | 18 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 199 | ||
16 | 10 | 9 | ケニー・ウォレス | トヨタ カムリ | 199 | ||
20 | 12 | 66 | スティーブ・ウォレス | トヨタ カムリ | 198 | ||
30 | 24 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 137 | ||
観客数(主催者発表):38,000人 |
|
|
NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第20戦 Kentucky 225
開催日:10月1日
3台の"トヨタ タンドラ"がトップ10フィニッシュ
今季3度目のトラック・シリーズ参戦ながら"トヨタ タンドラ"勢最上位の
5位でフィニッシュしたブライアン・イックラー(#18)
NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第20戦「Kentucky 225」が10月1日 (土)に米国中東部ケンタッキー州スパルタのケンタッキー・スピードウェイで開催された。
今週末はネイションワイド・シリーズとスプリント・カップ・シリーズがドーバーで開催されているため、両シリーズのドライバーによる出場はなく、オーナーズポイントでタイトルを争っているカイル・ブッシュ・モータースポーツの18号車は、今季3度目のトラック・シリーズ参戦となるブライアン・イックラーがドライブすることとなった。
9月30日(金)の2度の練習走行を経て、10月1日(土)決勝を前に午後4時15分から予選が行われ、スポット参戦のイックラーが2列目4番手。ジョシュ・リチャーズが11番手、トッド・ボダイン、ティモシー・ペターズ、デイビッド・スターが12番手以降に続き、9台の"トヨタ タンドラ"が決勝レースへと進んだ。
気温は10度を下回る寒い夜となったこの日、午後8時26分に1.5マイルオーバルを150周(225マイル:約360km)して競われる決勝レースがスタート。
2列目アウト側からスタートを切ったイックラーは、好スタートで3位に浮上すると、3ワイド(3台横一線)でのバトルを制し、2周目には首位に浮上。
5周目にジョシュ・リチャーズがスピンからクラッシュを喫し、いきなりのイエローコーションが出され、13周目に再スタートが切られると、首位のイックラーはシボレー勢の追撃を受け、惜しくも3位に後退。しかし、イックラーを含むトップ3台は、4位以降を引き離してのバトルを繰り広げた。
22周目にこの日2度目のイエローコーションが出されると、上位勢は一斉にピットイン。ほとんどが給油のみを行い、コースへ戻ったが、トップ10圏内につけていたボダインは再度調整のためにピットイン。20位以下へと大きく順位を落としてしまった。
42周目の3回目のイエローコーションでは、多くの車両がタイヤを交換する中、タイヤ無交換としたペターズが首位に浮上し再スタート。
49周目には、5位を走行していたルーキーのミゲル・パルドが他車との接触でスピンしクラッシュ。このクラッシュした車両を避けきれず接触した、マックス・パピスも車両にダメージを負ってしまった。
その後も、67周目にジョン・キング、87周目にブレンダン・ゴーアンがスピンを喫しイエローコーションが連発したが、89周目に7回目のイエローコーションから再スタートが切られた後はイエローコーションが出ず、レースを最後まで走りきるには、もう一度給油ピットインが必要な状況での燃費レースとなった。
116周目に5位を走行していたペターズがグリーン下でのピットへと向かったが、ここで痛恨のピットロード速度違反を犯し、大きくポジションダウン。周回遅れとなってしまった。
イックラーは4位までポジションを上げて122周目にピットイン。11位でコースへと復帰。その後、上位勢が次々にピットへ向かっていく中で、徐々に順位を戻していった。
最後までピットインを引っ張ったのはボダインとゴーアン。残り10周でピットに向かったボダインは8位でコースに復帰。一方で、最後まで無給油での走行を狙ったゴーアンは残り5周で痛恨の燃料切れに見舞われスローダウン。
着実にレースを戦ったイックラーが"トヨタ タンドラ"勢最上位の5位でフィニッシュ。ボダインが7位。スターが10位に入り、"トヨタ タンドラ"は3台がトップ10フィニッシュを果たした。
次戦第21戦は10月15日(土)に米国西部ネバダ州ラスベガスのラスベガス・モーター・スピードウェイで開催される。
ドライバー ブライアン・イックラー:
「我々の"トヨタ タンドラ"はレースを通して好調で、着実なフィニッシュを果たすことができた。チームはオーナーズポイントでタイトルを争っており、私の任務は確実に走りきってポイントを稼ぐことだった。残念ながら、(タイトルを争う)2号車が勝利を挙げたので数ポイント差は広がってしまったが、チームクルーは素晴らしい仕事で、練習走行から我々の"トヨタ タンドラ"を着実に進歩させ、レースでは上位を争うことができた。トヨタやスポンサー、チームに感謝している。数週間後のラスベガス戦で再びこの"トヨタ タンドラ"でレースを戦うのが楽しみだ」
リザルト
決勝結果 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 2 | 2 | ロン・ホーナディ | シボレー | 150 | ||
2 | 1 | 3 | オースティン・ディロン | シボレー | 150 | ||
3 | 8 | 31 | ジェームズ・ビュッシャー | シボレー | 150 | ||
5 | 4 | 18 | ブライアン・イックラー | トヨタ タンドラ | 150 | ||
7 | 12 | 5 | トッド・ボダイン | トヨタ タンドラ | 149 | ||
10 | 14 | 81 | デイビッド・スター | トヨタ タンドラ | 149 | ||
17 | 13 | 17 | ティモシー・ペターズ | トヨタ タンドラ | 148 | ||
19 | 18 | 62 | ブレンダン・ゴーアン | トヨタ タンドラ | 147 | ||
25 | 21 | 7 | ミゲル・パルド | トヨタ タンドラ | 109 | ||
27 | 30 | 7 | ジョン・キング | トヨタ タンドラ | 72 | ||
28 | 22 | 9 | マックス・パピス | トヨタ タンドラ | 51 | ||
34 | 11 | 51 | ジョシュ・リチャーズ | トヨタ タンドラ | 4 | ||
観客数(主催者発表):22,000人 |
|
|