NASCAR SPRINT CUP SERIES
第30戦 Hollywood Casino 400
開催日:10月9日
ケイシー・カーンが惜しくも2位
惜しくも2位でフィニッシュしたケイシー・カーン(#4:左)と
終盤上位を争ったが16位に終わったデニー・ハムリン(#11:右)
10月9日(日)、米国中西部カンザス州カンザスシティのカンザス・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第30戦「Hollywood
Casino 400」が開催された。
7日(金)練習走行に続いて午後4時10分から予選が行われ、カイル・ブッシュが3番手。ケイシー・カーンが5番手、デニー・ハムリンが7番手、マーティン・トゥルークス・Jr.が8番手と4台の"トヨタ カムリ"がトップ10グリッドを獲得し、11台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
8日(土)の2度の練習走行を経て、9日(日)午後1時20分、1.5マイルオーバルを267周(400.5マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。
スタートでは、2列目3番手グリッドのKy.ブッシュが好ダッシュを見せ2位に浮上。しかし、オーバーステア症状に苦しむKy.ブッシュはポジションをキープできず、徐々に後退。
21周目にボビー・ラボンテがスピンを喫し、この日初めてのイエローコーション。ほぼ全車がタイヤ交換と給油、調整のためにピットへ向かったが、ここで2本タイヤ交換作戦を採った車両があり、上位の順位が入れ替わった。また、Ky.ブッシュはタイヤ交換作業時のタイムロスで14位へと後退。Ky.ブッシュと上位を争っていたカーンもジャッキのトラブルに見舞われ30位前後まで大きく後退を余儀なくされてしまった。
その後、トゥルークス・Jr.がトップ5圏内で孤軍奮闘。ハムリンとKy.ブッシュが10位前後で走行を続ける中、カーンも素晴らしい追い上げで順位を戻して行った。
60周目前後にグリーン下でのピット作業を経て、84周目にこの日2度目のイエローコーション。ここで、Ky.ブッシュはタイヤ2本交換作戦に出ると、見事なピット作業で首位に浮上。しかし、その後はイエローコーションがなかなか出なかったため、4本交換した車両にかわされ、順位を落とすこととなってしまった。
前半戦上位を争っていたトゥルークス・Jr.は、駆動系のトラブルのためにガレージでの長時間の修復を余儀なくされ、無念の脱落。
その後は200周目過ぎまで、120周近くに渡ってイエローコーションが出ず、2度のグリーンピットを経て、首位と同一周回がわずか15台という状況となったが、Ky.ブッシュはトップ5、カーンもトップ10、ハムリンが12位につけ、終盤戦での逆転のチャンスをうかがった。
206周目にようやくこの日3度目のイエローコーションが出された後は、220周目、240周目とイエローコーションが連発。ここで各車のピット戦略が別れた。
240周目のイエローコーションで、6位を走行していたカーンはピットへ向かい、タイヤを4本交換し、12位へ後退。逆に、13位を走行していたハムリンはピットへ入らず、2位へとポジションアップ。前のピットから、ぎりぎりの燃料を最後までもたせる作戦に出た。着実にトップ5圏を守っていたKy.ブッシュはタイヤを2本交換し、6位で再スタート。
しかし、ハムリンは最前列からのスタートダッシュで後続に飲み込まれポジションダウン。Ky.ブッシュもハンドリングの不調に見舞われ順位を落とす中で、好走を見せたカーンが次々に前走車をかわしていき、257周目にはついに2位へと浮上。
チェッカーへ向け、じりじりと首位との差を詰めていったカーンであったが、レースは残り2周となった265周目にイエローコーションが出され、5周延長されて"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることに。
最前列イン側から再スタートを切ったカーンは、最後まで首位のジミー・ジョンソン(シボレー)を追ったが、僅か0.548秒及ばず2位でフィニッシュ。
Ky.ブッシュは11位。ハムリンは16位フィニッシュとなった。この結果、"チェイス"でのKy.ブッシュのランキング8位は変わらないものの、首位との差は僅かに増え、20ポイント差となった。しかし、"チェイス"はまだ6戦を残しており、今後の巻き返しに期待がかかる。
次戦第31戦は10月15日(土)、米国東南部ノースカロライナ州コンコードのシャーロット・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー ケイシー・カーン:
「クルーチーフの素晴らしい判断により、戦略が上手く行った。我々の"トヨタ カムリ"は非常に速かったが、最後の再スタートでは若干タイヤを空転させてしまい、こちらの予想よりも若干早めのダッシュを決めたジミー(ジョンソン)の先行を許してしまった。最後は彼の巧みなライン取りによってターン3で空力的に厳しくなり、逆転は叶わなかった。我々にとっては良い一日だったが、まだ更に上を目指して戦い続けなくてはならない」
ドライバー デニー・ハムリン:
「今日はずっと苦しい戦いを強いられたが、チームの努力により状況は良くなって行った。終盤は10位前後で走ることができ、想像よりは良い感触だった。それだけに、最後の再スタートで失敗し、16位に終わったのは残念だ」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 19 | 48 | ジミー・ジョンソン | シボレー | 272 | ||
2 | 5 | 4 | ケイシー・カーン | トヨタ カムリ | 272 | ||
3 | 12 | 2 | ブラッド・ケゼロウスキー | ダッジ | 272 | ||
11 | 3 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 272 | ||
16 | 7 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 272 | ||
19 | 15 | 83 | ブライアン・ヴィッカーズ | トヨタ カムリ | 271 | ||
29 | 20 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 270 | ||
30 | 33 | 47 | ボビー・ラボンテ | トヨタ カムリ | 269 | ||
35 | 27 | 0 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 264 | ||
36 | 8 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 241 | ||
39 | 40 | 66 | マイケル・マクドウェル | トヨタ カムリ | 30 | ||
41 | 43 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 18 | ||
42 | 37 | 13 | ケイシー・メアーズ | トヨタ カムリ | 16 | ||
観客数(主催者発表):82,000人 |
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第30戦 Kansas Lottery 300
開催日:10月8日
若手2台がトップ10フィニッシュ
7位フィニッシュを果たしたジョーイ・ロガーノ(#18)
10月8日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第30戦「Kansas Lottery 300」がカンザス・スピードウェイで開催された。
カンザスでは、2009年と2010年の2年連続で、ジョーイ・ロガーノが勝利を飾っている。21歳ながらスプリント・カップ・シリーズのトップドライバーとして活躍しているロガーノが、ネイションワイド・シリーズのレギュラードライバーと共に、得意のカンザス戦に参戦した。
7日(金)は2回の練習走行が行われ、8日(土)決勝を前に、午前9時5分から予選開始。19歳のルーキー、ライアン・トゥルークスが2列目3番手。23歳のブライアン・スコットが5番手。ロガーノが8番手と3人の若手ドライバーがトップ10グリッドを獲得。7台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
予選に続き、午後2時47分に1.5マイルオーバルを200周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。
2列目3番手スタートのR.トゥルークスはひとつポジションを落としたものの3位を争い、その後方では、順位を上げてきたスコットとロガーノが加わって、前半戦はジョー・ギブス・レーシングの若手ドライバー3人が4位争いを展開した。
しかし"トヨタ カムリ"勢の最上位4位を走行していたR.トゥルークスは、72周目にスローパンクチャーに見舞われ、グリーン下で痛恨のピットイン。周回遅れの29位へと大きく順位を落としてしまった。
スコットとロガーノがトップ10圏内での走行を続ける一方で、周回遅れのR.トゥルークスは着実に順位を取り戻していき、173周目、この日6回目のイエローコーションで"ラッキー・ドッグ"を獲得。19位ながら首位と同一周回へと復帰した。
一方、この日最後となったこのイエローコーションでは、それまで13位、15位につけていたマイケル・アネットとケニー・ウォレスが2本タイヤ交換作戦を採り、それぞれ2位、3位へと浮上。179周目に残り21周での再スタートが切られたが、やはり4本タイヤ交換組の猛追を凌ぐことはできず、アネットとK.ウォレスの2台はずるずると順位を落としてしまった。
10番手で再スタートを切ったスコットも、他車との接触で後退。6番手で再スタートしたロガーノは、最後はタイヤの摩耗に苦しんだものの、"トヨタ カムリ"勢最上位の7位でチェッカーを受けた。
19番手と後方からの再スタートとなったR.トゥルークスは、残り20周で素晴らしい追い上げを見せて前走車を次々にパスし、10位でフィニッシュ。21歳のロガーノと19歳のR.トゥルークスという若手2人が駆る"トヨタ カムリ"がトップ10フィニッシュを果たした。
次戦第31戦は10月14日(金)、シャーロット・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー ジョーイ・ロガーノ:
「我々の"トヨタ カムリ"は絶好調とは言えなかった。調子の良い時には3位を走ることもでき、トップ3台についていけたが、22号車には叶わなかった。ハンドリングの調整を続けていたが、最後はタイヤが終わってしまった。摩耗してグリップの低下したタイヤで走らざるを得ず、順位をキープできなかった。今日18号車のチームクルー及びクルーチーフと良い時間を過ごし、多くを学べたことは誇りに思うが、結果だけが望み通りに行かなかった」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 2 | 22 | ブラッド・ケゼロウスキー | ダッジ | 200 | ||
2 | 1 | 60 | カール・エドワーズ | フォード | 200 | ||
3 | 12 | 2 | エリオット・サドラー | シボレー | 200 | ||
7 | 8 | 18 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 200 | ||
10 | 3 | 20 | ライアン・トゥルークス | トヨタ カムリ | 200 | ||
16 | 25 | 62 | マイケル・アネット | トヨタ カムリ | 200 | ||
17 | 5 | 11 | ブライアン・スコット | トヨタ カムリ | 200 | ||
19 | 11 | 9 | ケニー・ウォレス | トヨタ カムリ | 200 | ||
20 | 16 | 66 | スティーブ・ウォレス | トヨタ カムリ | 199 | ||
21 | 13 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 199 | ||
観客数(主催者発表):68,000人 |
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