NASCAR SPRINT CUP SERIES
第36戦 Ford 400
開催日:11月20日
マーティン・トゥルークス・Jr.が3位フィニッシュ
一時はレースをリードし、3位フィニッシュを果たしたマーティン・トゥルークス・Jr.(#56:先頭)
11月20日(日)、米国南東部フロリダ州ホームステッドのホームステッド・マイアミ・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズの今季最終戦となる第36戦「Ford 400」が開催された。
18日(金)に予定されていた2回の練習走行は降雨のためにスケジュールが翌日に変更され、19日(土)2度の練習走行を経て午後2時40分から予選開始。マーティン・トゥルークス・Jr.が最前列2番手グリッドを獲得。前戦勝利を飾ったケイシー・カーンが3番手。デニー・ハムリンが10番手、カイル・ブッシュは19番手につけ、12台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
20日(日)午後3時20分、1.5マイルオーバルを267周(400.5マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。最前列2番手、アウトサイドからスタートを切ったトゥルークス・Jr.はサイド・バイ・サイドで首位を争うが逆転には至らず、それでも首位にぴたりと付けて2位をキープ。3番手スタートのカーンは若干ポジションを落とし7位に後退。後方では19番手スタートのKy.ブッシュが、10周目にはハムリンの後方14番手までポジションを上げた。
13周目、降雨によりイエローコーションとなり、全車ピットイン。34周目にもイエローコーションが出され、タイヤ交換の戦略で順位が入れ替わった。これにより10位前後まで後退したトゥルークス・Jr.だったが、素晴らしい走りで順位を取り戻し、75周目には3位に復帰。Ky.ブッシュもトップ10へと浮上し、"チェイス"勢が上位を占める前半戦、トゥルークス・Jr.は唯一トップ5に入る速さを見せた。
108周目、この日2度目の降雨によるイエローコーションが出されると、日は差しているものの雨は強さを増し、110周目に赤旗が出され、レースは中断となった。
雨が止んだところでジェットドライヤーカーで路面を乾かし、1時間ほどの中断を経てレースが再開された。再開直後のイエローコーション下でのピットでは、Ky.ブッシュが素晴らしい作業により順位を上げ、トゥルークス・Jr.に続く6位にポジションアップ。
レースが折り返しを過ぎた中盤戦はイエローコーションが連発したが、161周目、7回目のイエローコーションから再スタートが切られた後は長いグリーンとなり、190周目前後からグリーン下でのピット作業を開始。ほぼ全車がピットを終えた213周目に3度目の降雨によるイエローコーションが出された。
ここで、直前にグリーンピットを終えていたKy。ブッシュはピットに入らず。他のほとんどの車両が最後のピット作業に向かったため、Ky.ブッシュが首位に浮上。ジェットドライヤーカーで路面を乾かしながらのイエローコーション走行は18周に及び、残り37周で再スタートが切られた。
しかし、燃料の厳しいKy.ブッシュはペースが上げられず、徐々に後退。変わってこの日好調なトゥルークス・Jr.が4位へとポジションアップ。
Ky.ブッシュはトップ10圏内を維持しながらイエローコーションを待ったが、その後は最後までイエローコーションが出ず、残り7周でKy.ブッシュはグリーン下でピットイン。周回遅れとなってしまった。
最後は、僅差で最終戦を迎えタイトルを争うトニー・スチュワート(シボレー)とカール・エドワーズ(フォード)が首位を争い、1-2位でチェッカー。2台は同ポイントながら優勝したスチュワートが勝利数で上回り、逆転タイトル獲得という劇的な幕切れとなった。
トヨタ勢は、トゥルークス・Jr.がこの2台に続く3位でフィニッシュ。後半戦好走を見せたカーンが7位。ハムリンが9位と3台がトップ10フィニッシュを果たした。
最終ランキングではハムリンが9位。Ky.ブッシュが12位。カーンは"チェイス"外最上位に6ポイント及ばず、14位でシーズンを終えることとなった。
これで長かったNASCARのシーズンも終了。来季2012年シーズンは、2月18日(土)に米国南東部フロリダ州デイトナビーチのデイトナ・インターナショナル・スピードウェイを舞台に行われるシュートアウト戦を皮切りにデイトナウィークが始まり、2月26日(日)に行われる開幕戦「デイトナ500」でシーズンの本格戦がスタートする。
ドライバー マーティン・トゥルークス・Jr.:
「今日のようなレースが戦えるのは本当に楽しい。スポンサーやトヨタ、車両に関わった全ての人に感謝したい。チームオーナーや多くの人の努力によって、今季後半、我々は本当に強くなった。シーズン最終戦をこのような力強い結果で終えることができ、来シーズンが楽しみだ。オフシーズン中にやるべきことはわかっている。我々は十分な速さを手にしており、更なる安定性を求めていけば、来年はもっと良い結果が得られるはずだ」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 15 | 14 | トニー・スチュワート | シボレー | 267 | ||
2 | 1 | 99 | カール・エドワーズ | フォード | 267 | ||
3 | 2 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 267 | ||
7 | 3 | 4 | ケイシー・カーン | トヨタ カムリ | 267 | ||
9 | 10 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 267 | ||
17 | 24 | 83 | ブライアン・ヴィッカーズ | トヨタ カムリ | 267 | ||
18 | 28 | 0 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 267 | ||
19 | 32 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 267 | ||
23 | 19 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 266 | ||
26 | 39 | 13 | ケイシー・メアーズ | トヨタ カムリ | 266 | ||
27 | 35 | 47 | ボビー・ラボンテ | トヨタ カムリ | 266 | ||
37 | 29 | 84 | コール・ウィット | トヨタ カムリ | 153 | ||
40 | 37 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 29 | ||
43 | 33 | 66 | マイケル・マクドウェル | トヨタ カムリ | 13 | ||
観客数(主催者発表):73,000人 |
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第34戦 Ford 300
開催日:11月19日
3台の"トヨタ カムリ"がトップ10フィニッシュ
"トヨタ カムリ"勢最上位の5位フィニッシュを果たしたデニー・ハムリン(#18)
11月19日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの今季最終戦、第34戦「Ford 300」がホームステッド・マイアミ・スピードウェイで開催された。
トヨタ勢では18号車がオーナーポイントで僅か1ポイント差ながら首位につけており、追う60号車(フォード)を抑えてタイトルを獲得すべく、今大会はデニー・ハムリンが18号車で出場することとなった。
18日(金)午前中からの2回の公式練習が行われたが、2度目の走行は降雨のために短縮終了。19日(土)決勝を前に午後1時5分から予選開始。ハムリンが7番手、ジョーイ・ロガーノが9番手につけ、8台の"トヨタ カムリ"が決勝へと駒を進めた。
その後、スプリント・カップ・シリーズの予選を経て、午後4時42分、1.5マイルオーバルを200周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。
序盤に2回のイエローコーションが出た後、前日夜の雨によりラバーの洗い流された路面でのタイヤをチェックするために、35周目にコンペティション・コーション(予定されたコーション)となり、全車ピットイン。ここで好ピットを見せたジョー・ギブズ・レーシングの3台は、ハムリンが4位、ロガーノが5位、、11番手スタートで直前まで13位を走行していたブライアン・スコットが6位へと大きく順位を上げた。
しかし、オーナータイトルを争う60号車を駆るカール・エドワーズ(フォード)はこの時点でハムリンの前、2位を走行。60周目にはエドワーズが首位に立ち、リードラップボーナスと、その後の周回で最多リードラップボーナスも獲得することになったため、ハムリンはなんとしてもエドワーズの前でフィニッシュすることが必要となった。
146周目にはシリーズレギュラーのスティーブ・ウォレスが突然のタイヤバーストに見舞われクラッシュ。188周目には同じくシリーズレギュラーでS.ウォレスの叔父に当たるケニー・ウォレスが後続から接触されてスピン。内側のウォールにクラッシュし、レースを終えることとなった。
ハムリンはアンダーステア症状のハンドリングに苦しみながらも、175周目のイエローコーション下のピットで、最後のセットのタイヤにチェンジし、最後のシャシー調整。その後2度にわたるイエローコーションからの再スタートでも逆転を狙ったが、惜しくも叶わず、5位でフィニッシュ。タイトルを争うエドワーズが3位でフィニッシュしたため、オーナーズタイトル獲得はならなかった。
レースはスコットが9位、ロガーノが10位に入り、3台の"トヨタ カムリ"がトップ10フィニッシュ。
最終シリーズランキングでは、K.ウォレスが7位、スコットが8位、マイケル・アネットが9位、S.ウォレスが10位と、4台がトップ10入りを果たした。
ネイションワイド・シリーズも今季のスケジュールを全て終え、来季の開幕戦は、2月25日(土)にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開催される。
ドライバー デニー・ハムリン:
「今日はずっと苦戦を強いられた。金曜日の公式練習が雨で制限され、十分に走行できなかったのが大きかった。ライバルは本当に速かった。レース中ずっと調整を続けたが、望み通りのスピードを得ることができず、5位が精一杯だった。しかし、ピットクルーは素晴らしかった。ピット作業でいくつか順位を上げることもできたし、最後のピットでは、クルーが素晴らしい仕事をしてくれたおかげで、終盤の再スタートでもこのポジションをキープできた」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 1 | 22 | ブラッド・ケゼロウスキー | ダッジ | 200 | ||
2 | 4 | 6 | リッキー・ステンハウス・Jr. | フォード | 200 | ||
3 | 3 | 60 | カール・エドワーズ | フォード | 200 | ||
5 | 7 | 18 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 200 | ||
9 | 11 | 11 | ブライアン・スコット | トヨタ カムリ | 200 | ||
10 | 9 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 200 | ||
16 | 22 | 97 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 200 | ||
19 | 15 | 62 | マイケル・アネット | トヨタ カムリ | 200 | ||
26 | 36 | 87 | ケヴィン・コンウェイ | トヨタ カムリ | 198 | ||
33 | 16 | 9 | ケニー・ウォレス | トヨタ カムリ | 187 | ||
34 | 27 | 66 | スティーブ・ウォレス | トヨタ カムリ | 146 | ||
観客数(主催者発表):38,000人 |
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NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第25戦 Ford 200
開催日:11月18日
雨天短縮レースでデニー・ハムリンが惜しくも2位
首位を追ったが惜しくも2位に終わったデニー・ハムリン(#18)
NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズの今季最終戦となる第25戦「Ford 200」が11月18日 (金)にホームステッド・マイアミ・スピードウェイで開催された。
18日(金)午前中から開始された練習走行は行われたものの、午後4時半から予定されていた予選は雨のために中止となり、規定に則り、練習走行でのタイム順で決勝のグリッドが決定。トッド・ボダインが15番手、ダスティ・デイヴィスが16番手、今回スポットで18号車を駆るデニー・ハムリンが17番手。ルーキーのミゲル・パルドが18番手、ブレンダン・ゴーアンが19番手で続き、10台の"トヨタ タンドラ"が決勝へと進んだ。
ハムリンはこの週末行われる3カテゴリーの最終戦全てに出場。また、トラック・シリーズの決勝が行われた18日(金)はハムリン自身の31回目の誕生日でもあり、続く2戦への勢いを付けるためにも、"バースデー・ウィン"を目指して決勝へ臨んだ。
午後8時19分、雨の止んだホームステッドの1.5マイルオーバルを134周(201マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。17番手スタートのハムリンは序盤から10位前後までポジションアップ。20周目にコンペティション・コーションが出され、全車ピットへ向かうと、ここでタイヤ2本交換作戦を採ったハムリンは、好ピット作業に助けられ、5位へとジャンプアップ。
24周目に再スタートが切られると、ハムリンはイン側から首位を奪取。しかし、シボレー勢の猛追を凌ぎきれず、ハムリンはリードラップは1周でその座を譲り渡すこととなった。
その後もハムリンはトップ5圏で首位浮上のチャンスをうかがった。70周目前後のグリーンピットを経て、3位に浮上したハムリンは、じりじりと上位2台との差を詰めていった。
98周目にこの日4度目のイエローコーションが出されると、全車最後となるピットイン。ここで上位3台の順位変動は無かったが、イン側2列目、3番手から再スタートを切ったハムリンは、3ワイドでのバトルの末に2位に浮上。首位のジョニー・ソーター(シボレー)を追い、ソーターとハムリンの2台が後続をやや引き離しての首位争いとなった。
毎周のように激しいプッシュを仕掛けるハムリンだが、なかなか逆転には至らず。残り17周の時点で雨が降り始め、イエローコーション。雨はいきなり強さを増し、全車そのままピットレーンへ。車両にカバーを掛けた状態でレース再開を待ったが、雨の勢いは弱まらず、残り15周の時点でレースは短縮終了となることが決定した。
最後まで首位を争ったハムリンだったが、惜しくも"バースデー・ウィン"はならず、2位でフィニッシュ。ティモシー・ペターズが8位に入った。
最終シリーズランキングでは、ペターズが5位。トッド・ボダインが6位となった。
今季のスケジュールを全て終えたキャンピング・ワールド・トラック・シリーズは、来季シーズンを2月24日(金)にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開幕する予定となっている。
ドライバー デニー・ハムリン:
「2位という結果には満足している。我々の"トヨタ タンドラ"は練習走行ではそれほど調子を上げられず、レース中も大半は絶好調とは言い難い状況だったが、レースを通して調整を続けていったことで調子は良くなっていった。最後の走りでも、辛抱強くチャンスを待ち続けた。ジョニー(ソーター)とバトルできる速さはあったが、レース終盤まで待ち、3位に続く車両のドラフティングを使おうと思っていた。しかし、その戦略は機能しなかった。勝つのは簡単ではなかっただろうが、もう一周早く雨が来そうだと伝えられていれば、もっとアタックしていただろう。最後に彼にコーナーで並びかけたとき、彼はアウト側にスライドして危うくクラッシュするところだった。我々は(ランキングを争う)彼とそこまで激しく戦う立場ではなかった」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 5 | 13 | ジョニー・ソーター | シボレー | 119 | ||
2 | 17 | 18 | デニー・ハムリン | トヨタ タンドラ | 119 | ||
3 | 8 | 2 | ケヴィン・ハーヴィック | シボレー | 119 | ||
8 | 21 | 17 | ティモシー・ペターズ | トヨタ タンドラ | 119 | ||
11 | 23 | 81 | デイビッド・スター | トヨタ タンドラ | 119 | ||
15 | 16 | 15 | ダスティ・デイヴィス | トヨタ タンドラ | 119 | ||
16 | 15 | 5 | トッド・ボダイン | トヨタ タンドラ | 119 | ||
20 | 19 | 62 | ブレンダン・ゴーアン | トヨタ タンドラ | 119 | ||
21 | 24 | 9 | マックス・パピス | トヨタ タンドラ | 119 | ||
26 | 27 | 51 | ジャーマン・キロガ | トヨタ タンドラ | 118 | ||
32 | 18 | 7 | ミゲル・パルド | トヨタ タンドラ | 30 | ||
36 | 33 | 7 | ジョニー・チャップマン | トヨタ タンドラ | 1 | ||
観客数(主催者発表):22,000人 |
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