NASCAR SPRINT CUP SERIES
第3戦 Kobalt Tools 400
開催日:3月11日
"トヨタ カムリ"勢苦戦。クリント・ボウヤーが6位
6位フィニッシュを果たしたクリント・ボウヤー(#15)
3月11日(日)、米国西部ネバダ州ラスベガスのラスベガス・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第3戦「Kobalt Tools 400」が開催された。
ラスベガスはカイル・ブッシュのホームタウン。Ky.ブッシュはラスベガスで2008年、2009年にポールポジションを獲得。2009年はポールポジション獲得ながら後方グリッドからのスタートとなったが、追い上げ見事地元での初優勝を飾っている。
9日(金)午後3時40分から予選が行われ、Ky.ブッシュが最前列2番手を確保。今季より"トヨタ カムリ"を駆るクリント・ボウヤーが5番手。ジョーイ・ロガーノが8番手、マーティン・トゥルークス・Jr.が10番手につけ、12台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
11日(日)午後3時19分、15万人もの観客が見守る中、1.5マイルオーバルを267周(400.5マイル:約640km)して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振られた。
予選で2番手グリッドを確保していたKy.ブッシュは、バックアップカーに乗り換えたため後方へとグリッドを落としてスタートを切ることとなった。
8番手スタートのロガーノが好スタートを切り、2位に浮上。その後、トゥルークス・Jr.が追い上げを見せ、序盤はロガーノと共に上位争いを展開した。
最後尾近くからのスタートとなったKy.ブッシュは見事な追い上げを見せ、50周目過ぎにはトップ10圏内に浮上。一方で、前戦勝利を挙げたデニー・ハムリンは17番手からスタートを切ったが、ハンドリングに苦しみトップ20圏内を走行。
127周目、周回遅れとなっていたトラヴィス・クヴァピルがエンジンブロー。11位につけていたKy.ブッシュは、クヴァピルのすぐ後ろにいたため、オイルに乗って壁にヒット。直後にイエローコーションとなったため、周回遅れになるのは免れたものの、修復のために首位と同一周回のほぼ最後尾、23位まで後退してしまった。
その後はイエローコーションが出ず、この日2度目となるグリーン下でのピット作業を経て、204周目にイエローコーション。各車ピットへ向かったが、残り60周弱は無給油で走りきるにはぎりぎりの周回となった。
229周目にこの日5度目のイエローコーションが出され、各車ピットへ向かう中、13位前後を走行していたボウヤーはピットへ向かわず、首位に浮上。"トヨタ カムリ"の燃費を活かして最後まで無給油で走りきる作戦に出た。
残り30周強で、給油のみ、タイヤ2本/4本交換と作戦が別れる中、給油のみとしたKy.ブッシュは8位へとポジションアップ。ボウヤーは再スタートで若干順位を落としたものの、トップ10をキープ。
しかし、チェッカーを目前にした259周目、Ky.ブッシュは左リアタイヤのバーストに見舞われスピン。イエローコーションとなり、レースは残り3周で再スタート。Ky.ブッシュは大きく順位を落としてしまった。
終盤連発したイエローコーションからの再スタートでもポジションを守りきったボウヤーが"トヨタ カムリ"勢最上位の6位でチェッカー。他の"トヨタ カムリ"勢は苦しい戦いを強いられ、ロガーノが16位。トゥルークス・Jr.が17位。マーク・マーティンが18位。ステアリング系のトラブルに苦しみながら走りきったハムリンは20位でフィニッシュし、ランキングでは首位は譲ったもののトップと12点差の3位につけている。
次戦第4戦は3月18日(日)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー クリント・ボウヤー:
「我々の"トヨタ カムリ"は好調だった。終盤は燃料をセーブし最後まで走りきるという作戦に挑戦し、見事やり遂げた。クルーチーフの好判断だ。トップ10フィニッシュという結果は本当に望んでいたものだ。このような結果を続けていければと思っている。来週のブリストルが待ち遠しい」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 7 | 14 | トニー・スチュワート | シボレー | 267 | ||
2 | 6 | 48 | ジミー・ジョンソン | シボレー | 267 | ||
3 | 9 | 16 | グレッグ・ビッフル | フォード | 267 | ||
6 | 5 | 15 | クリント・ボウヤー | トヨタ カムリ | 267 | ||
16 | 8 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 267 | ||
17 | 10 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 267 | ||
18 | 13 | 55 | マーク・マーティン | トヨタ カムリ | 267 | ||
20 | 17 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 267 | ||
23 | 2 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 267 | ||
26 | 24 | 47 | ボビー・ラボンテ | トヨタ カムリ | 264 | ||
28 | 43 | 30 | デイビッド・ストレミー | トヨタ カムリ | 263 | ||
36 | 30 | 83 | ランドン・カシル | トヨタ カムリ | 240 | ||
39 | 37 | 93 | トラヴィス・クヴァピル | トヨタ カムリ | 123 | ||
41 | 40 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 44 | ||
43 | 36 | 49 | J.J.イェリー | トヨタ カムリ | 39 | ||
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第3戦 Sam's Town 300
開催日:3月10日
マーク・マーティンが惜しくも2位
首位を争ったが惜しくも2位に終わったマーク・マーティン(#18)
3月10日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第3戦「Sam's Town 300」がラスベガス・モーター・スピードウェイで開催された。
9日(金)2度の練習走行を経て、10日(土)決勝を前に午前10時35分から予選開始。ブライアン・スコットが2列目4番手、今大会初めて同シリーズに"トヨタ カムリ"で出場する53歳のベテラン、マーク・マーティンが7番手グリッドを確保。ルーキーのジェイソン・ボウルズが10番手につけ、10台の"トヨタ カムリ"が決勝に駒を進めた。
午後5時19分に1.5マイルオーバルを200周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。
4番手スタートのスコットは好スタートで一時2位に浮上。しかし、11周目に出されたこの日最初のイエローコーションで給油と調整のためにピットイン。マーティンを含む9台がコース上に残ったため、スコットは10位に後退。マーティンは6位へとポジションを上げた。
地元出身のカイル・ブッシュは20番手スタートから、19周目にはトップ10圏内まで順位を上げていたが、24周目の第2ターンでスピン。内側の壁にクラッシュし、車両後部に大きなダメージを負ったためガレージでの修復を余儀なくされてしまった。
このイエローコーションで各車ピットに向かい、マーティンが3位、スコットが4位で再スタート。3ワイドでの激しい上位争いの末に2位に浮上したスコットは、48周目、3回目のイエローコーションからの再スタートでついに首位を奪取した。
その後も首位争いを繰り広げたスコットだったが、95周目、他車とのサイド・バイ・サイドのバトルでコントロールを失い、第4ターン外側の壁に激しくクラッシュ。スコット自身は無事だったが、レースはリタイアとなってしまった。
このイエローコーションで各車ピットイン。ここでマーティンは給油のみの素晴らしく速いピット作業で首位に浮上。再スタートでも好ダッシュを見せ、後続との差を広げていった。
一昨年のシリーズチャンピオンであるブラッド・ケゼロウスキー(ダッジ)が追い上げるシーンもあったが、差を詰められたマーティンは再びその差を広げるスパート。その直後、ケゼロウスキーは燃料切れに見舞われ後退。マーティンと2位リッキー・ステンハウス・Jr.(フォード)との差は2秒以上に広がった。
144周目、コース上に車両が停まってしまったためにこの日6度目のイエローコーション。全車最後となるであろうピットへ。ピット出口での勝負は、鼻の差でステンハウス・Jr.が制し、マーティンは2位で再スタート。ケニー・ウォレスもここで9位にジャンプアップを果たした。
再スタート後も、昨年のシリーズチャンピオンである若きステンハウス・Jr.と、30歳近い年齢差のマーティンによる首位争いが展開。マーティンは最後までステンハウス・Jr.を追ったが、惜しくも逆転はならず、2位でフィニッシュ。K.ウォレスが11位に入った。Ky.ブッシュは大きなダメージを受けた車両を70周近い時間をかけて修復。地元のファンの前で、33位でチェッカーを受けた。
次戦第4戦は3月17日(土)、ブリストル・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー マーク・マーティン:
「チームオーナーとチームのスタッフ全員、スポンサーに感謝したい。我々の"トヨタ カムリ"は文句ない仕上がりで、チームスタッフも素晴らしかった。終盤はリッキー・ステンハウス・Jr.を捕らえようと試みたが、何度もクラッシュしそうになってしまった。しかし、名門ジョー・ギブズ・レーシングの一員として、このような素晴らしい"トヨタ カムリ"でレースを戦い、本当に楽しめた」
リザルト
決勝結果 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 6 | 6 | リッキー・ステンハウス・Jr. | フォード | 200 | ||
2 | 7 | 18 | マーク・マーティン | トヨタ カムリ | 200 | ||
3 | 1 | 2 | エリオット・サドラー | シボレー | 200 | ||
11 | 18 | 9 | ケニー・ウォレス | トヨタ カムリ | 200 | ||
15 | 19 | 44 | マイク・ブリス | トヨタ カムリ | 200 | ||
16 | 17 | 19 | テイラー・マルサム | トヨタ カムリ | 200 | ||
20 | 31 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 198 | ||
25 | 27 | 14 | エリック・マクルーア | トヨタ カムリ | 196 | ||
27 | 10 | 81 | ジェイソン・ボウルズ | トヨタ カムリ | 188 | ||
33 | 20 | 54 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 127 | ||
34 | 4 | 11 | ブライアン・スコット | トヨタ カムリ | 94 | ||
40 | 28 | 10 | ジェフ・グリーン | トヨタ カムリ | 4 | ||
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