NASCAR SPRINT CUP SERIES
第5戦 Auto Club 400
開催日:3月25日
降雨短縮レースでカイル・ブッシュが惜しくも2位
首位を争ったが雨でレースが短縮終了となり2位と11位に終わった
カイル・ブッシュ(#18)とデニー・ハムリン(#11)
3月25日(日)、米国西部カリフォルニア州フォンタナのオートクラブ・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第5戦「Auto Club 400」が開催された。
ロサンゼルス近郊に位置するオートクラブ・スピードウェイは、ネイションワイド・シリーズではトヨタが圧倒的な強さを見せているものの、最高峰スプリント・カップ・シリーズでは未勝利。カリフォルニアに米国での本拠地を持つトヨタにとって、ホームとも言えるこのコースでの悲願の勝利に期待がかかった。
23日(金)予選の前に行われた練習走行では、クリント・ボウヤーがトップタイム、マーク・マーティンが2番手で続いた。この練習走行では5番手につけていたデニー・ハムリンは、続いて午後4時10分から行われた予選で見事ポールポジションを獲得。チームメイトのカイル・ブッシュが2番手、マーティンが3番手で続き、"トヨタ カムリ"は予選トップ3を占めることとなった。前日のネイションワイド・シリーズで勝利を挙げたジョーイ・ロガーノが8番手に付け、12台の"トヨタ カムリ"が決勝へと駒を進めた。
好調なハムリンは、翌24日(土)に2回にわたって行われた練習走行でも2番手以下を引き離すトップタイムをマークした。
25日(日)は午前中から雨の予報が出ていたが、幸いにも雨は降らず、予定より数分早い午後12時12分、"トヨタ カムリ"ペースカーが先導するフォーメーションラップから、2マイルオーバルを200周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。
最前列に並んでスタートを切ったハムリンとKy.ブッシュは、そのままサイド・バイ・サイドで1周目を終えたが、その後はKy.ブッシュが前に出て、序盤戦を支配。金・土曜日とはうって変わって路面温度の大きく下がったコースで、ハムリンはオーバーステア症状に苦しみながらもKy.ブッシュに続き首位グループでの走行を続けた。
この日のレースはイエローコーションが全く出ず、35周目前後と70周目前後に、全車グリーン下でのピットイン。この2回のグリーンピットを経た後も首位を守っていたKy.ブッシュだったが、85周目、追い上げてきた昨年のシリーズチャンピオン、トニー・スチュワート(シボレー)に首位の座を奪われてしまった。
再逆転目指し首位のスチュワートを追ったKy.ブッシュだったが、93周目に軽く壁にヒット。イエローコーションが出ないため修復できないKy.ブッシュをハムリンがかわし、2位に浮上。
レースが折り返しを過ぎた106周目、トップ3台が同時にグリーン下でのピットイン。ここで順位の入れ替わりはなく、後半戦での追い上げが期待されたが、まもなくコース上には雨が落ち始めた。
降雨のために、123周目にこの日初めてのイエローコーション。ここで、雨がすぐに止むと判断したハムリン陣営はピットへ。Ky.ブッシュを含む上位勢はコース上に残り、作戦が別れた。
しかし、その後天気は回復せず、129周目にレースは赤旗中断。30分ほど天候の回復を待ったが、午後2時25分、レースは短縮終了が決定。コースに残ったKy.ブッシュが"トヨタ カムリ"勢最上位の2位フィニッシュとなった。マーティン・トゥルークス・Jr.が8位。ハムリンは無念の11位に終わった。
次戦第6戦は4月1日(日)、米国東部バージニア州マーティンズビルのマーティンズビル・スピードウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「レース序盤は本当に好調で、我々の"トヨタ カムリ"は素晴らしかった。しかし、周回遅れの車両もあり、(トニー)スチュワートに先行されてしまった。その後は彼を捕らえるべくハードにプッシュしたが、壁にヒットし、ハンドリングが大きく狂ってしまった。とはいえ、全体的に見れば今日は良い一日で、2位という結果には満足している」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 9 | 14 | トニー・スチュワート | シボレー | 129 | ||
2 | 2 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 129 | ||
3 | 14 | 88 | デイル・アーンハート・Jr. | シボレー | 129 | ||
8 | 13 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 129 | ||
11 | 1 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 129 | ||
12 | 3 | 55 | マーク・マーティン | トヨタ カムリ | 129 | ||
13 | 11 | 15 | クリント・ボウヤー | トヨタ カムリ | 129 | ||
24 | 8 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 128 | ||
28 | 26 | 47 | ボビー・ラボンテ | トヨタ カムリ | 127 | ||
29 | 40 | 93 | トラヴィス・クヴァピル | トヨタ カムリ | 127 | ||
35 | 36 | 49 | J.J.イェリー | トヨタ カムリ | 125 | ||
36 | 31 | 83 | ランドン・カシル | トヨタ カムリ | 124 | ||
39 | 20 | 30 | デイビッド・ストレミー | トヨタ カムリ | 36 | ||
40 | 39 | 19 | マイク・ブリス | トヨタ カムリ | 18 | ||
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第5戦 Royal Purple 300
開催日:3月24日
ジョーイ・ロガーノが今季初勝利!
今季初勝利を飾ったジョーイ・ロガーノ
3月24日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第5戦「Royal Purple 300」がオートクラブ・スピードウェイで開催された。
同コースでのネイションワイド・シリーズ戦は、2008年以来、"トヨタ カムリ"が7連勝を続けており、得意とするコースである。特に、カイル・ブッシュはそのうちの5勝を挙げている。
24日(土)午前10時35分から予選が行われ、2009年秋にここフォンタナで勝利を挙げているジョーイ・ロガーノが前戦に続き2戦連続となるポールポジションを獲得。ケニー・ウォレスが6番手、ブライアン・スコットが7番手につけ、11台の"トヨタ カムリ"が決勝に進んだ。
予選に続き、午後2時49分に2マイルオーバルを150周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。
予選で15番手につけていたKy.ブッシュはTVインタビューでドライバー紹介に遅れたため、最後尾グリッドへと後退してスタートを切ることとなった。
ポールポジションのロガーノは好スタートを切り、序盤は首位をキープ。一方で最後尾スタートとなったKy.ブッシュが猛烈な追い上げを見せ、32周目にはトップ10圏内に浮上した。
その後首位の座を奪われることとなったロガーノは、それでも2位で食らいつき、グリーン下でのピットを経て57周目に出された初めてのイエローコーションで再び首位に浮上。
92周目に2回目のイエローコーションが出されて全車ピットイン。再スタートまもない104周目に3度目のイエローコーションが出されると、上位勢は給油のみのピットを行ったが、この時点で3位に浮上していたKy.ブッシュは2本タイヤを交換。一旦6位に後退したが、タイヤ交換の威力を見せ、112周目にロガーノをかわし、首位に立った。
2009年のシリーズチャンピオンであるKy.ブッシュと、翌2010年のシリーズチャンピオン、ブラッド・ケゼロウスキー(ダッジ)の首位争いに、ロガーノも加わる三つ巴の戦いとなったが、132周目、この日4度目のイエローコーションで全車最後のピットへ向かうと、ここでKy.ブッシュのピットクルーが痛恨の作業ミス。17位へ後退。
ロガーノは給油とタイヤ4本交換で、タイヤ2本交換とした2台に続く3位で再スタートを切ったが、すぐに前を行く2台をかわし、再び首位に立った。
終盤はロガーノを、ケゼロウスキーと昨年のシリーズチャンピオンであるリッキー・ステンハウス・Jr.(フォード)の2台が追ったが、ロガーノは2位以下を引き離すとそのまま逃げ切り、今季初勝利。"トヨタ カムリ"にとってもネイションワイド・シリーズでの今季初勝利をもたらした。"トヨタ カムリ"はネイションワイド・シリーズでのオートクラブ・スピードウェイ8連勝を達成。
レースを通してトップ5圏内での好走を見せたスコットが4位。K.ウォレスが7位。最後の12周、広いコース幅を活かして時には4ワイド、5ワイドという混戦を展開し、17位から追い上げたKy.ブッシュが8位に入り、"トヨタ カムリ"は4台がトップ10フィニッシュを果たした。
次戦第6戦は4月13日(金)、米国南部テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー ジョーイ・ロガーノ:
「クルーチーフが素晴らしい"トヨタ カムリ"を仕上げてくれた。再スタートは厳しかったが、その後逆転できる速さを持っていた。ヴィクトリーレーンに戻れたのは本当に嬉しい。バーンナウトがどれだけ楽しいか忘れていた。チームの連勝記録を継続できたことは非常に大きい。誰でも、勝てなくて記録を途切れさせてしまったドライバーにはなりたくないものだ。確かにそのプレッシャーは大きく、大変な努力を要求されたが、我々は他の(記録のない)週末でも、いつも同じように勝利へ向け努力している。しかし、記録を更に伸ばせたというのはチームにとっても重要なポイントだ」
リザルト
決勝結果 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 1 | 18 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 150 | ||
2 | 10 | 6 | リッキー・ステンハウス・Jr. | フォード | 150 | ||
3 | 3 | 22 | ブラッド・ケゼロウスキー | ダッジ | 150 | ||
4 | 7 | 11 | ブライアン・スコット | トヨタ カムリ | 150 | ||
7 | 6 | 9 | ケニー・ウォレス | トヨタ カムリ | 150 | ||
8 | 15 | 54 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 150 | ||
15 | 13 | 81 | ジェイソン・ボウルズ | トヨタ カムリ | 150 | ||
16 | 22 | 19 | テイラー・マルサム | トヨタ カムリ | 150 | ||
17 | 18 | 44 | マイク・ブリス | トヨタ カムリ | 150 | ||
19 | 20 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 149 | ||
26 | 25 | 14 | エリック・マクルーア | トヨタ カムリ | 146 | ||
42 | 42 | 72 | ジョン・ジャクソン | トヨタ カムリ | 3 | ||
43 | 26 | 10 | ジェフ・グリーン | トヨタ カムリ | 2 | ||
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