NASCAR SPRINT CUP SERIES
第8戦 STP 400
開催日:4月22日
"トヨタ カムリ"1-2フィニッシュ!
デニー・ハムリンが今季2勝目
今季2勝目を挙げたデニー・ハムリン(#11)
4月22日(日)、米国中西部カンザス州カンザスシティのカンザス・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第8戦「STP 400」が開催された。
カンザスはカップ・シリーズが開催されてまだ10年ほどの新しいコース。これまでに、同シリーズで"トヨタ カムリ"が勝利を挙げていないコースの一つでもある。
21日(土)午前11時10分より予選が行われ、ジョーイ・ロガーノが3番手、ハムリンが4番手で2列目に並んだ。その後方3列目は5番手にマーク・マーティン、6番手マーティン・トゥルークス・Jr.と続き、8番手に地元カンザス出身のクリント・ボウヤーと5台がトップ10グリッドを獲得。13台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
22日(日)日差しは曇に遮られ、風の強いコンディションの下、午後12時18分、1.5マイルオーバルを267周(400.5マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。
4番手スタートのハムリンが4周目に3位に浮上したが、更に好調な6番手スタートのトゥルークス・Jr.が12周目にハムリンをかわすと、前を行く2台に迫り、三つ巴での激しい首位争いを展開。43周目あたりからグリーン下でこの日最初のピット作業が始まり、全車がピット作業を終えた時点で、トゥルークス・Jr.が首位に浮上した。
52周目、それまでトップ10圏内を走行していたボウヤーがスピンを喫し、この日初のイエローコーション。ボウヤーはそのままガレージへと向かってしまった。
ここでカイル・ブッシュら数台がピットへ向かったが、トゥルークス・Jr.やハムリンを含む上位勢はコース上に残り、トゥルークス・Jr.が首位、ハムリンが5位で再スタート。
この日絶好調のトゥルークス・Jr.は、更なるグリーン下でのピット作業を経たロングランで、2位で追うハムリン以下との差をどんどん広げていき、その差は一時9秒以上となった。
レースの折り返し目前となった132周目、コース上の異物によりこの日2度目のイエローコーションとなり、全車ピットイン。トゥルークス・Jr.の築いたマージンは帳消しとなってしまったが、ピット作業でもトゥルークス・Jr.はポジションをキープして再スタート。その後も順調に首位を快走した。
177周目あたりからこの日3度目となるグリーン下でのピット作業が行われ、全車がピットを終えてまもなく、187周目にこの日3度目のイエローコーション。しかし、ここでピットに入っても最後まで走りきるだけの燃料は入れられないため、トップのトゥルークス・Jr.、2位のハムリンを含む上位8台はコース上に残り、Ky.ブッシュらがピットへ向かった。
首位を維持するトゥルークス・Jr.は、2位のハムリンに1秒以上の差を付けて走行。フルタンクで最後まで走りきることのできる残り周回となった220周過ぎから各車グリーン下でピットイン。全車がこのピット作業を終えた時点で、トゥルークス・Jr.のすぐ後ろにハムリンが迫った。
それまで雲に覆われていたコースに日差しが差し始め、路面コンディションが変化したこともあり、ハンドリングの変化に苦しむトゥルークス・Jr.を攻めたハムリンは、237周目についに首位を奪取。その差を広げていった。
しかし、レース終盤には再びトゥルークス・Jr.が、一時は1秒近くあったハムリンとの差をじりじりと詰めていき、3位以下を大きく引き離した2台の"トヨタ カムリ"による激しい首位争いが展開。
残り3周、トゥルークス・Jr.が最終コーナーでインへラインを変え、ハムリンに並びかけたが、逆転には至らず。そのままハムリンが逃げ切り、今季2勝目を挙げた。0.7秒差で続いたトゥルークス・Jr.は全267周中173周にわたって首位を走行したが惜しくも2位。"トヨタ カムリ"は1-2フィニッシュを果たした。Ky.ブッシュが10位でチェッカーを受け、今季3度目のトップ10フィニッシュ。
ハムリンは、カンザスでの初勝利を挙げると共に、"トヨタ カムリ"にカップ・シリーズ初のカンザスでの勝利をもたらした。また、ハムリンの駆る11号車にとっても通算199勝目となり、カーナンバーによるシリーズの通算勝利数で最多記録を更新し、単独首位に躍り出た。
今大会も前戦テキサス同様、イエローコーションが3回(18周)しか発生せず、カンザスにおけるカップ・シリーズでの新記録。平均速度もコース記録を更新(144.126mph)し、首位と同一周回フィニッシュはわずか13台であった。
今レースの結果、ドライバーズランキングではトゥルークス・Jr.が2位、ハムリンが5位へとそれぞれ浮上した。
次戦第9戦は4月28日(土)、米国東部バージニア州リッチモンドのリッチモンド・インターナショナル・レースウェイで行われる。
ドライバー デニー・ハムリン:
「我がチームにとって素晴らしい一日になった。グリーンフラッグ下でのピットストップでも、ピットクルーは信じられないほどの作業で私をコースに送り出してくれた。この週末はずっと好調で、チームに感謝している。(11号車による通算199勝目を)築き上げてきた偉大なドライバー達に捧げる。私は11号車の歴史のほんの一部ではあるが、そのカーナンバーに恥ずかしくない戦いをしていきたい」
ドライバー マーティン・トゥルークス・Jr.:
「最後のセットのタイヤが、それまでとは異なり、走り始めの20周ほどに渡って酷いオーバーステア症状になってしまった。一度首位を明け渡すと、それを奪い返すのは難しい。最後、我々は彼(デニー・ハムリン)よりもほんの少し速かったが、その時点での差を考えると逆転は不可能だった。勝利に手が届きかけていただけに、今日の結果は悔しい」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 4 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 267 | ||
2 | 6 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 267 | ||
3 | 15 | 48 | ジミー・ジョンソン | シボレー | 267 | ||
10 | 25 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 267 | ||
15 | 3 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 266 | ||
25 | 35 | 93 | トラヴィス・クヴァピル | トヨタ カムリ | 263 | ||
31 | 31 | 49 | J.J.イェリー | トヨタ カムリ | 261 | ||
33 | 5 | 55 | マーク・マーティン | トヨタ カムリ | 255 | ||
34 | 32 | 83 | ランドン・カシル | トヨタ カムリ | 214 | ||
35 | 30 | 47 | ボビー・ラボンテ | トヨタ カムリ | 132 | ||
36 | 8 | 15 | クリント・ボウヤー | トヨタ カムリ | 125 | ||
38 | 24 | 30 | デイビッド・ストレミー | トヨタ カムリ | 80 | ||
41 | 41 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 47 | ||
42 | 43 | 19 | マイク・ブリス | トヨタ カムリ | 27 | ||
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NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第4戦 SFP 250
開催日:4月21日
ティモシー・ペターズが追い上げ2位
2位フィニッシュを果たしたティモシー・ペターズ(#17)
NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第4戦「SFP 250」が4月21日 (土)にカンザス・スピードウェイで開催された。
21日(土)午前9時35分より予選が行われ、ジェイソン・リフラーが最前列2番手を確保。2005年に同コースで勝利を飾っているトッド・ボダインが9番手、ティモシー・ペターズが10番手につけ、11台の"トヨタ タンドラ"が決勝へと進んだ。
予選に続き、午後1時19分、1.5マイルオーバルを167周(250.5マイル:約400km)して競われる決勝レースがスタート。最前列2番手のリフラーは好スタートで首位に立ったが、2周目に他車のクラッシュによるイエローコーションが発生。再スタート直後もリフラーはサイド・バイ・サイドでの首位争いを繰り広げたが、惜しくも2位に後退。
9番手スタートのボダインも序盤から順位を上げ、20周目には4位に浮上。36周目に2度目のイエローコーションが出され各車ピットへ向かうと、タイヤ2本交換を採ったボダインが首位に浮上した。
再スタートが切られてすぐに、中団グループでスピンした車両に後続が突っ込んで多重クラッシュが発生。20位前後を走行していたデイビッド・スターが避けきれずに巻き込まれ、車両前部に大きなダメージを負ってしまった。
その後もボダインが2位、ペターズも3位、4位前後で上位争いを展開。ハンドリングに苦しみながらもトップ10をキープしていたリフラーは、92周目、そろそろグリーン下でのピットが始まるというタイミングで、痛恨の燃料切れ。何とか惰性でピットへは戻ったが、2周遅れとなってしまった。
上位に付けていたペターズとボダインがピットへ向かった直後の96周目、この日5度目のイエローコーションが発生。直前のイエローコーションでのピット戦略により順位が大きく入れ替わり、ペターズは9位、ボダインは16位へと大きくポジションダウン。
しかし、再スタートが切られるとこの2台は目覚ましい追い上げを見せ、110周目過ぎにはペターズがトップ5、ボダインもトップ10へと復帰。更にポジションを上げていった。
最後のイエローコーションから、全車最後まで走りきるだけの燃料はなく、給油ピットのために更なるイエローコーションを待っていたが、結局コーションは出ず、残り20周あたりから各車グリーン下でピットイン。
素晴らしい追い上げを見せていたペターズは、スプリント・カップ・シリーズのレギュラーでもあるブラッド・ケゼロウスキー(RAM)をパスし2位に浮上した直後、ライバル勢よりも若干早めにピットインし、タイヤを4本交換。
5位を走行していたソーターは痛恨のトランスミッショントラブル。再度のピットインを強いられ、無念の後退。
一方、ライバルよりもピットインを遅らせたボダインは、タイヤを交換せず、給油のみでピットアウト。ペターズの前、3位でコースに復帰した。
しかし、タイヤを4本交換していたペターズはハイペースでの追い上げを見せ、まもなくボダインをパス。更に前走車との差をじりじりと詰めると、残り3周で再びケゼロウスキーをパスし、2位に浮上。首位を追撃したが、残り周回は少なく、そのまま2位でチェッカー。タイヤ無交換ながら終盤激しいバトルを繰り広げたボダインが5位に入った。
ドライバーズポイントランキングでは、2位のジェイムズ・ブッシャーが優勝したため差を詰められたもの、ペターズが首位を守っている。
次戦第5戦は5月18日(金)に米国東南部ノースカロライナ州コンコードのシャーロット・モーター・スピードウェイで開催される。
ドライバー ティモシー・ペターズ:
「勝ったような気分だ。日差しが出てきてコンディションが変わる中での追い上げを強いられたが、2位まで浮上することができた。この素晴らしい"トヨタ タンドラ"に関わる全ての人を誇りに思う。昨年このタイプのコースでは苦戦を強いられたが、オフシーズンの皆の努力が実を結んだ。次戦シャーロットが楽しみだ。このチームに加われたことを本当に感謝している。良い一日だった」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 6 | 31 | ジェイムズ・ブッシャー | シボレー | 167 | ||
2 | 10 | 17 | ティモシー・ペターズ | トヨタ タンドラ | 167 | ||
3 | 12 | 19 | ブラッド・ケゼロウスキー | RAM | 167 | ||
5 | 9 | 11 | トッド・ボダイン | トヨタ タンドラ | 167 | ||
12 | 17 | 88 | マット・クラフトン | トヨタ タンドラ | 167 | ||
13 | 19 | 7 | ジョン・キング | トヨタ タンドラ | 167 | ||
15 | 20 | 98 | ダコダ・アームストロング | トヨタ タンドラ | 166 | ||
16 | 18 | 9 | ジョン・ウェス・タウンリー | トヨタ タンドラ | 166 | ||
18 | 2 | 18 | ジェイソン・リフラー | トヨタ タンドラ | 165 | ||
24 | 14 | 13 | ジョニー・ソーター | トヨタ タンドラ | 162 | ||
31 | 22 | 81 | デイビッド・スター | トヨタ タンドラ | 41 | ||
34 | 24 | 8 | ロス・チャステイン | トヨタ タンドラ | 17 | ||
35 | 33 | 7 | クリス・ジョーンズ | トヨタ タンドラ | 14 | ||
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