NASCAR SPRINT CUP SERIES
第3戦 Kobalt Tools 400
開催日:3月10日
マット・ケンゼスが今季初勝利!
"トヨタ カムリ"は通算50勝を挙げる
"トヨタ カムリ"にとっての今季初、通算50勝目を挙げたマット・ケンゼスとチームクルー
3月10日(日)、米国西部ネバダ州ラスベガスのラスベガス・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第3戦「Kobalt Tools 400」が開催された。
8日(金)に予定されていた予選は降雨のためキャンセルとなり、シーズン序盤の3戦は前年のオーナーポイント順という規定に則り、グリッドが決定。クリント・ボウヤーが最前列2番手、デニー・ハムリンが6番手、マーティン・トゥルークス・Jr.が11番手、カイル・ブッシュが13番手につけ、11台の"トヨタ カムリ"が決勝に出走することとなった。
10日(日)は好天に恵まれ、午後12時18分に、1.5マイルオーバルを267周(400.5マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。最前列からスタートを切ったボウヤーは、序盤こそ上位を走行したものの、酷いオーバーステア症状に見舞われ、徐々にポジションダウン。16周目にはグリーン下での予定外のピットを行うこととなり、2周遅れの最後尾へと後退してしまった。
一方で、Ky.ブッシュとハムリンが順調にポジションを上げトップ5圏内に浮上。40周目前後から各車グリーン下でのピット作業となったが、45周目までピットインを引っ張り、一度は首位に立ったKy.ブッシュが、痛恨のピットロードスピード違反。周回遅れは免れたものの、19位へとポジションダウン。
前半戦は1度しかイエローコーションが出ず、グリーン下でのピット作業が繰り返される中、Ky.ブッシュはポジションを取り戻していったが、今度は5位走行中のハムリンが115周目のピット時にスピード違反で周回遅れの19位へと後退してしまった。
レース折り返しの時点では、トゥルークス・Jr.が4位、Ky.ブッシュとマット・ケンゼスが6,7位、マーク・マーティンが10位とトップ10圏内をキープ。
160周目に、ようやくこの日2度目となるイエローコーションが発生し、上位勢はピットへ。ここで好ピット作業を見せたKy.ブッシュは、3位へと順位を上げ、得意の再スタートで、3ワイドのバトルの末に首位を奪取した。
195周目、ボビー・ラボンテがスピンを喫しこの日3度目のイエローコーション。残り周回を考えると、もう一度ピットインが必要なタイミングだが、上位勢はほぼ全車がピットへ。タイヤ2本を交換したKy.ブッシュが2位、ケンゼスが4位でピットアウトしたが、首位と同一周回最後尾の15位につけていたハムリンは、ここで上位とは異なる作戦に出て、ピットに入らず、首位に浮上。
再スタートではKy.ブッシュが首位を奪い、ケンゼスが3位。タイヤ未交換ながら健闘を見せたハムリンは5位につけていたが、頼みのイエローコーションは出ず、216周目にグリーン下でピットイン。再び周回遅れとなってしまった。
225周目にこの日4度目のイエローコーションが出ると、上位勢は最後のピットへ。このピット作業で、タイヤ無交換作戦を採ったケンゼスが首位に浮上。Ky.ブッシュは7位へと後退。
ケンゼスは再スタートを決め、首位を快走。236周目に再度イエローコーションとなり、残り26周での再スタートとなったが、ケンゼスは追いすがるライバルの追撃を振り切り、見事今季初勝利を挙げた。"トヨタ カムリ"にとっても今季初となるこの勝利は、2007年の参戦以来、カップ・シリーズでの通算50勝目となる。今季よりトヨタに移籍したケンゼスにとって、ラスベガスでの勝利は2004年以来9年ぶりであり、自身41歳の誕生日を祝う勝利となった。誕生日の勝利は、ケイル・ヤーボロー、Ky.ブッシュに続く史上3人目。
終盤激しい3位争いを展開したKy.ブッシュは惜しくも及ばず4位。しかし、Ky.ブッシュは地元ラスベガスのレースで、前日のネイションワイド・シリーズ戦に続き、共にトップ5フィニッシュを果たした。また、レースを通してトップ10圏内をキープしたトゥルークス・Jr.が8位に入った。
次戦第4戦は3月17日(日)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー マット・ケンゼス:
「今日はレースを通してケイシー・ケイン(シボレー)が速かったので、最後は本当に緊張した。彼を抑えきれるとは思っていなかったが、TRD製のエンジンが素晴らしいパワーを発揮してくれた。チームを移籍して、これほど早い時期に勝てたのは嬉しいが、まだシーズンは始まったばかりだ。我々はすぐに次戦ブリストルに向けて準備を始め、長いシーズンを戦い続けて行かなくてはならない。しかし、今日勝利を挙げられたことは素晴らしい。次戦以降にもこの勢いが続くことを願っている」
リザルト
決勝結果 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 18 | 20 | マット・ケンゼス | トヨタ カムリ | 267 | ||
2 | 4 | 5 | ケイシー・ケイン | シボレー | 267 | ||
3 | 1 | 2 | ブラッド・ケゼロウスキー | フォード | 267 | ||
4 | 13 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 267 | ||
8 | 11 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 267 | ||
14 | 15 | 55 | マーク・マーティン | トヨタ カムリ | 267 | ||
15 | 6 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 267 | ||
27 | 2 | 15 | クリント・ボウヤー | トヨタ カムリ | 265 | ||
30 | 26 | 47 | ボビー・ラボンテ | トヨタ カムリ | 263 | ||
32 | 38 | 30 | デイビッド・ストレミー | トヨタ カムリ | 261 | ||
34 | 32 | 83 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 261 | ||
39 | 28 | 93 | トラヴィス・クヴァピル | トヨタ カムリ | 217 | ||
40 | 42 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 216 | ||
|
|
NASCAR NATIONWIDE SERIES
第3戦 Sam's Town 300
開催日:3月9日
3台の"トヨタ カムリ"がトップ5フィニッシュ
2位、3位に入ったカイル・ブッシュ(#54)とブライアン・ヴィッカーズ(#20)
3月9日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第3戦「Sam's Town 300」がラスベガス・モーター・スピードウェイで開催された。
8日(金)の練習走行セッションが降雨のために中止となったため、9日(土)の決勝前に予定されていた予選はキャンセル。代わりに練習走行セッションが行われることとなり、決勝グリッドは規定に則り、前年のオーナーポイント順で決定。ブライアン・ヴィッカーズがポールポジション、パーカー・クリガーマンが8番手となり、12台の"トヨタ カムリ"が決勝に駒を進めた。
9日(土)午後1時33分、1.5マイルオーバルを200周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのヴィッカーズが序盤首位争いを展開する一方で、23番手と後方スタートのKy.ブッシュが目覚ましい追い上げを見せ、18周目にはトップ10圏内に浮上した。
前半はハンドリングに苦しみ、トップ10圏内からそれ以上のポジションアップが果たせなかったKy.ブッシュだが、ピットごとの調整で調子を上げていき、120周目には、2位のヴィッカーズに続く3位へ。139周目にこの日6度目のイエローコーションが出されると、ピット作業でヴィッカーズをかわしたKy.ブッシュが首位に立った。
再スタートでは最前列のKy.ブッシュとヴィッカーズが激しい首位争いを展開したが、Ky.ブッシュが首位をキープ。しかし、152周目、後半戦速さを見せたサム・ホーニッシュ・Jr.(フォード)の先行を許し、2位、3位に後退。4位にエリオット・サドラーが続き、3台の"トヨタ カムリ"が首位奪還を目指して終盤戦に突入した。
先のイエローコーションでの給油後、最後まで走りきるにはぎりぎりの周回数で、首位争いも燃費をにらみながらの厳しい戦いとなった。しかし、残りが20周を切った183周目と189周目に連続でイエローコーションが発生し、燃料の心配はない状況で、最後は6周のスプリント勝負となった。
最前列イン側で再スタートを切ったKy.ブッシュは、サイド・バイ・サイドのまま粘ったが、ホーニッシュ・Jr.を抑えるまでには至らず、2位でフィニッシュ。好走を見せたヴィッカーズが3位。今大会がシリーズ200戦目の出走となったサドラーは5位に入り、"トヨタ カムリ"は3台がトップ5フィニッシュ。サドラーはドライバーズランキングでも2位と同ポイントの3位に浮上した。また、アレックス・ボウマンがルーキー最上位となる8位に入った。
次戦第4戦は3月16日(土)、ブリストル・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「本当に良い走りが出来た。チームは素晴らしい仕事をしてくれて、我々の"トヨタ カムリ"は速かったが、今日は勝利にはほんの少し足りなかったということだ。今日の練習走行の時間は短かったが、良いセットアップを見つけ、後方スタートから順位を上げられた。最後の再スタートでは、サム(ホーニッシュ・Jr.)をパスしようと3ワイドで1コーナーに入っていったが届かなかった。その後もサイド・バイ・サイドでのクリーンなバトルが出来たが、彼が速すぎた」
リザルト
決勝結果 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 7 | 12 | サム・ホーニッシュ・Jr. | フォード | 200 | ||
2 | 23 | 54 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 200 | ||
3 | 1 | 20 | ブライアン・ヴィッカーズ | トヨタ カムリ | 200 | ||
5 | 15 | 11 | エリオット・サドラー | トヨタ カムリ | 200 | ||
8 | 18 | 99 | アレックス・ボウマン | トヨタ カムリ | 200 | ||
17 | 20 | 19 | マイク・ブリス | トヨタ カムリ | 198 | ||
21 | 22 | 24 | ブレイク・コッホ | トヨタ カムリ | 198 | ||
24 | 14 | 44 | ハル・マーティン | トヨタ カムリ | 197 | ||
27 | 16 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 194 | ||
30 | 8 | 77 | パーカー・クリガーマン | トヨタ カムリ | 189 | ||
35 | 28 | 0 | ジェイソン・ホワイト | トヨタ カムリ | 156 | ||
38 | 33 | 10 | ジェフ・グリーン | トヨタ カムリ | 16 | ||
40 | 24 | 14 | エリック・マクルーア | トヨタ カムリ | 2 | ||
|
|