2013年3月18日(月)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第4戦 Food City 500

開催日:3月17日

カイル・ブッシュが惜しくも2位フィニッシュ

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首位争いを展開したが惜しくも2位に終わったKy.ブッシュ(#18)

 3月17日(日)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第4戦「Food City 500」が開催された。
 ブリストルは1周が0.533マイル(約860m)と短く、新型車両Gen-6でのショートオーバル初レースとなる。開幕からの3戦で、シリーズを争う3メーカーが勝利を分け合っている今シーズン、初ショートオーバル戦での戦いに注目が集まった。
 このブリストルはカイル・ブッシュが得意としており、これまでにカップ・シリーズ戦で5勝。2010年の8月には同一週に行われたトップ3カテゴリーを完全制覇するという前人未踏の快挙を成し遂げている。

 15日(金)正午からの練習走行を経て、午後3時40分より予選開始。カイル・ブッシュがブリストルでは自身初となるポールポジションを獲得。デニー・ハムリンが3番手。ハムリンまでの上位3台は、10年ぶりのコースレコード更新となった。4番手にブライアン・ヴィッカーズ、9番手にマーティン・トゥルークス・Jr.、前戦ラスベガスで今季初勝利を挙げたマット・ケンゼスが12番手で続き、12台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
 Ky.ブッシュは16日(土)に2度実施された練習走行の双方でもトップタイムをマーク。その後出場したネイションワイド・シリーズ戦も制し、カップ・シリーズ戦の決勝に期待がかかった。

 17日(日)曇天の下、午後1時14分に500周(266.5マイル:約430km)して競われる決勝レースがスタート。
 ポールポジションを獲得し、最前列アウト側を選択したKy.ブッシュは、好スタートを切り序盤戦をリード。しかし、54周目に発生した2度目のイエローコーション時のピットでスピード違反を取られ、33位に後退。代わってハムリンが首位に立ち、前半戦を支配した。
 ショートオーバル故に周回遅れが多く発生し、追い抜きも難しいコースながら、徐々にポジションを戻していったKy.ブッシュは、157周目の4度目のイエローコーション下でのピット時、ほとんどの車両が4本タイヤ交換を選択する中で2本交換を選択。ハムリンに続く2位へと一気に11も順位を上げて見せた。
 レース中盤には、ハムリン、Ky.ブッシュのチームメイトであるケンゼスも好ピットに助けられ首位を奪取。ケンゼスは85周にわたってレースをリードし、その後も首位争いを繰り広げたが、2位走行中の390周目、首位を走行していたジェフ・ゴードン(シボレー)がバランスを崩し、壁にヒット。そのすぐ後方にいたケンゼスは避けきれず、ゴードンに追突し、レースを終えることとなってしまった。
 レースは10度目のイエローコーションの後、残り40周で再スタート。Ky.ブッシュが3位、ハムリンが4位、クリント・ボウヤーが5位というポジションでの再スタートとなったが、アウト側2列目のハムリンは、スタートダッシュを失敗した前の車両に詰まり5位に後退。Ky.ブッシュとボウヤーがライバルと激しく順位を入れ替えながらの2位争いを展開した。
 その後方で6位を争っていたハムリンは、残り10周を切ったところでタイヤのパンクに見舞われ壁に接触。コーションは出ず、大きくポジションダウン。
 2位争いを制したKy.ブッシュは首位を追ったが届かず、そのまま2位でフィニッシュ。ボウヤーは6位。周回遅れになるも終盤追い上げたヴィッカーズが8位でチェッカーを受けた。

 次戦第5戦は3月24日(日)、米国西部カリフォルニア州フォンタナのオートクラブ・スピードウェイで行われる。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「ピットでのペナルティを受けたことで順位を落とし、それを取り戻すのに時間がかかってしまった。クルーは良い仕事をしてくれたし、我々の"トヨタ カムリ"は速かったが、アンダーステア症状に苦しみ、勝利には届かなかった。ポイントを稼いでランキングを上げることが出来たし、良い一日だったと思う」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 2 5 ケイシー・ケイン シボレー 500
2 1 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 500
3 7 2 ブラッド・ケゼロウスキー フォード 500
5 23 15 クリント・ボウヤー トヨタ カムリ 500
8 4 55 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 500
12 9 56 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ カムリ 500
20 26 30 デイビッド・ストレミー トヨタ カムリ 498
23 3 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 498
29 38 87 ジョー・ネメチェク トヨタ カムリ 490
35 12 20 マット・ケンゼス トヨタ カムリ 390
38 37 93 トラヴィス・クヴァピル トヨタ カムリ 234
39 25 83 デイビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 184
41 39 47 ボビー・ラボンテ トヨタ カムリ 159
43 36 19 マイク・ブリス トヨタ カムリ 3
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ブラッド・ケゼロウスキー フォード 166
2 デイル・アーンハート・Jr. シボレー 157
3 ジミー・ジョンソン シボレー 151
4 クリント・ボウヤー トヨタ 128
6 デニー・ハムリン トヨタ 125
10 カイル・ブッシュ トヨタ 115
13 マット・ケンゼス トヨタ 103
18 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ 96
19 マーク・マーティン トヨタ 95
29 ボビー・ラボンテ トヨタ 66
32 デイビッド・ロイティマン トヨタ 63
34 デイビッド・ストレミー トヨタ 50
36 トラヴィス・クヴァピル トヨタ 46
41 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 23
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 30
2 トヨタ 25
3 フォード 21

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第4戦 Jeff Foxworthy's Grit Chips 300

開催日:3月16日

0.023秒差で逃げ切りカイル・ブッシュが今季2勝目!

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今季2勝目を挙げたカイル・ブッシュ

 3月16日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第4戦「Jeff Foxworthy's Grit Chips 300」がブリストル・モーター・スピードウェイで開催された。

 16日(土)決勝を前に午前10時35分から予選が行われ、エリオット・サドラーが5番手、マイク・ブリスが9番手。13番手のカイル・ブッシュに、ブライアン・ヴィッカーズ、アレックス・ボウマン、パーカー・クリガーマンが続き、15台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。

 好天の下、午後2時9分に0.533マイルショートオーバルを300周(159.9マイル:約260km)して競われる決勝レースがスタート。13番手スタートのKy.ブッシュが序盤からじりじりと順位を上げていき、4位に浮上。この日2度目のイエローコーション時のピット作業では、4本タイヤを交換しながらも順位をキープし、再スタート後は最前列に並んだ2本タイヤ交換のライバルをかわし、75周目に首位に立った。
 161周目、周回遅れとなっていたハル・マーティンに、今大会スポット参戦している地元テネシー出身の65歳のベテラン、ブラッド・ティーグが接触し、マーティンはスピンから激しくクラッシュ。避けきれなかった後続が突っ込み多重クラッシュとなった。
 このイエローコーションとその後の周回で、Ky.ブッシュは5位まで後退したが、その前方では激しい首位争いで接触した車両がタイヤを破損し壁にクラッシュ。Ky.ブッシュは間一髪でこれを避け、2位へ浮上した。
 その後は60周以上に渡るグリーン下での周回が続き、次々に現れる周回遅れをかいくぐりながら、首位争いを繰り広げたKy.ブッシュは236周目に首位を奪還。
 265周目、22位を走行していたジェイソン・ホワイトが壁にヒットし、この日8度目のイエローコーション。上位勢はほとんどの車両がピットインせず、首位のKy.ブッシュは最前列アウト側を選択。4位につけていたヴィッカーズがKy.ブッシュの後ろに続き、残り27周で再スタート。
 得意の再スタートを決め、一旦は後続を引き離したKy.ブッシュだったが、周回遅れが現れ始めると、後続が猛追。ファイナルラップには、周回遅れに前をふさがれる形となったKy.ブッシュに2位の車両が並びかけ、2台は軽く接触して並んだままチェッカー。ブリストルのネイションワイド・シリーズで史上2番目の僅差となる0.023秒差で逃げ切ったKy.ブッシュが第2戦に続き今季2勝目を挙げた。Ky.ブッシュはネイションワイド・シリーズのブリストル戦で最多タイ記録となる5勝目。
 ヴィッカーズは3位。クリガーマンが9位に入り、トップ10フィニッシュを果たした。

 次戦第5戦は3月23日(土)、オートクラブ・スピードウェイで行われる。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「最後はどうなったのかわからない。何とか逃げ切ろうと全力を尽くした。チームが素晴らしい"トヨタ カムリ"を仕上げてくれたおかげで、今日は快適なレースが出来たが、最後のカイル・ラーソン(シボレー)とのバトルは特に楽しかった。彼のような才能溢れる若手とのバトルは良いが、もう少し楽に勝ちたかった。このコースでの最少差フィニッシュは、2年前の秋、私と(ジョーイ)ロガーノによる1-2だったと思うが、個人的にはあまり接近したフィニッシュは好きではない。ただ、見ているファンにとっては素晴らしいショーだったと思う」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 13 54 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 300
2 12 32 カイル・ラーソン シボレー 300
3 14 20 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 300
9 16 77 パーカー・クリガーマン トヨタ カムリ 300
13 9 19 マイク・ブリス トヨタ カムリ 300
14 15 99 アレックス・ボウマン トヨタ カムリ 300
17 34 25 ジョン・ウェス・タウンリー トヨタ カムリ 299
21 24 14 エリック・マクルーア トヨタ カムリ 296
24 20 87 ジョー・ネメチェク トヨタ カムリ 293
25 39 24 ブレイク・コッホ トヨタ カムリ 292
29 38 70 ブラッド・ティーグ トヨタ カムリ 271
30 35 0 ジェイソン・ホワイト トヨタ カムリ 261
31 25 44 ハル・マーティン トヨタ カムリ 158
36 5 11 エリオット・サドラー トヨタ カムリ 85
37 28 10 ジェフ・グリーン トヨタ カムリ 38
40 40 27 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 2
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 サム・ホーニッシュ・Jr. フォード 167
2 ジャスティン・アルゲイヤー シボレー 145
3 ブライアン・スコット シボレー 142
5 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 137
8 アレックス・ボウマン トヨタ 120
10 エリオット・サドラー トヨタ 116
11 パーカー・クリガーマン トヨタ 114
13 マイク・ブリス トヨタ 110
16 エリック・マクルーア トヨタ 79
18 ブレイク・コッホ トヨタ 76
19 ジョー・ネメチェク トヨタ 71
20 ハル・マーティン トヨタ 70
22 ジェイソン・ホワイト トヨタ 65
34 ジェフ・グリーン トヨタ 24
39 ブラッド・ティーグ トヨタ 15
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 28
2 フォード 25
3 シボレー 23
4 ダッジ 3