NASCAR SPRINT CUP SERIES
第7戦 NRA 500
開催日:4月13日
カイル・ブッシュがテキサスを完全制覇!
2台の"トヨタ カムリ"がレースを支配し1-2フィニッシュ
フォンタナに続き、今季2度目の週末完全制覇を果たしたカイル・ブッシュ
4月13日(土)、米国南部テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第7戦「NRA 500」が開催された。
ここテキサスは、カイル・ブッシュがネイションワイド・シリーズとトラック・シリーズで複数の勝利を挙げるなど得意としているが、カップ・シリーズでは3位が3回と未勝利。前日のネイションワイド・シリーズで勝利を挙げたKy.ブッシュは、カップ・シリーズ参戦通算300戦目という節目となるレースで、念願のテキサス初勝利を目指して臨んだ。
今大会も休養するデニー・ハムリンに代わり、ブライアン・ヴィッカーズが11号車をドライブした。
11日(木)にテストセッションが実施され、12日(金)の練習走行を経て午後5時40分から予選が行われた。Ky.ブッシュがコースレコードを更新するタイムで今季2度目となるポールポジションを獲得。マーティン・トゥルークス・Jr.が5番手につけ、12台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
13日(土)午後6時49分、1.5マイルオーバルを334周(501周:約800km)して競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのKy.ブッシュと最前列で並ぶのは実兄のカート・ブッシュ(シボレー)。NASCAR史上、兄弟によるフロントロー独占は1980年以降4組目となる。
好スタートで首位を守ったKy.ブッシュに、5番手スタートのトゥルークス・Jr.が続き、1-2体制に。Ky.ブッシュはトゥルークス・Jr.をも引き離し、独走の序盤戦となった。
イエローコーションでその差が無くなると、再スタート後、43周目にトゥルークス・Jr.が首位を奪取。その後、レースはKy.ブッシュとトゥルークス・Jr.が入れ替わりながら首位を争う展開となった。
後半戦に入るとトゥルークス・Jr.が速さを見せ、一時は2位のKy.ブッシュに5秒以上もの大差を付ける独走状態に。イエローコーションでその差が無くなっても、再び首位を奪い返す速さを見せ、そのままトゥルークス・Jr.が2007年以来の勝利を飾るかと思われた。
レースが残り20周となった314周目にコース上の異物によりイエローコーション。全車最後のスパートのためにピットへ向かい、給油とタイヤ4本を交換したが、ここで2位につけていたKy.ブッシュのクルーが素晴らしい作業で、トゥルークス・Jr.の前でKy.ブッシュを送り出すことに成功。Ky.ブッシュが最前列イン側、トゥルークス・Jr.がアウト側で、残り16周で再スタートとなった。
得意の再スタートで先行し、2位のトゥルークス・Jr.に1秒強の差を付けたKy.ブッシュだったが、諦めないトゥルークス・Jr.はKy.ブッシュを上回るペースでじりじりとその差を詰めていった。しかし、逆転は叶わず、Ky.ブッシュがトップでチェッカー。トゥルークス・Jr.が2位で続き、"トヨタ カムリ"は1−2フィニッシュ。全334周中Ky.ブッシュが171周、トゥルークス・Jr.が142周をリードしレースを支配した。
Ky.ブッシュは念願のテキサス初勝利で、自身の300戦目を祝うと共に、3月の第5戦フォンタナに続き今季2度目、通算で7度目となる、同一週末のネイションワイド・シリーズとの完全制覇を果たした。
この勝利でトヨタはマニュファクチャラーズランキングでも首位タイに浮上。Ky.ブッシュもランキング3位へと一つ順位を上げた。
次戦第8戦は4月21日(日)、米国中西部カンザス州カンザスシティのカンザス・スピードウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「信じられない。ついにカップ・シリーズのテキサス戦でヴィクトリーレーンに立つことが出来た。我々の"トヨタ カムリ"は、クルーのハードワークのおかげで、レースウィークを通して素晴らしい仕上がりだった。しかし、我がチームのピットクルー無しでは勝てなかっただろう。最後のピット作業では、ライバルが来るかどうかずっとミラーを見ていた。ジャッキが落ちた瞬間、首位に立ったことが分かった。残り20周で首位に立てたのは素晴らしい気分だった。勝てて本当に嬉しい」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 1 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 334 | ||
2 | 5 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 334 | ||
3 | 9 | 99 | カール・エドワーズ | フォード | 334 | ||
8 | 15 | 11 | ブライアン・ヴィッカーズ | トヨタ カムリ | 334 | ||
12 | 20 | 20 | マット・ケンゼス | トヨタ カムリ | 334 | ||
14 | 23 | 55 | マーク・マーティン | トヨタ カムリ | 334 | ||
15 | 26 | 15 | クリント・ボウヤー | トヨタ カムリ | 334 | ||
22 | 32 | 93 | トラヴィス・クヴァピル | トヨタ カムリ | 332 | ||
24 | 38 | 83 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 332 | ||
27 | 33 | 30 | デイビッド・ストレミー | トヨタ カムリ | 331 | ||
35 | 41 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 324 | ||
41 | 34 | 19 | マイク・ブリス | トヨタ カムリ | 140 | ||
42 | 30 | 47 | ボビー・ラボンテ | トヨタ カムリ | 138 | ||
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第6戦 O'REILLY AUTO PARTS 300
開催日:4月12日
カイル・ブッシュが3連勝で今季4勝目!
開幕6戦で4勝のシリーズ新記録達成
4月12日(金)にNASCARネイションワイド・シリーズの第6戦「O'REILLY AUTO PARTS 300」がテキサス・モーター・スピードウェイで開催された。
今季同シリーズで前戦まで2連勝と好調なカイル・ブッシュにとって、ここテキサスは得意なコース。これまでに、ネイションワイド・シリーズでは2008年から2010年にわたって5連勝、トラック・シリーズでも2勝を挙げている。
今大会は、週末を通して7セットのみのタイヤが使用できることになっており、タイヤの戦略も厳しいレースとなる。
12日(金)午後4時5分から予選が行われ、ルーキーのアレックス・ボウマンが自身キャリア初となるポールポジションを獲得。Ky.ブッシュが2番手につけ"トヨタ カムリ"が最前列グリッドを独占。8番手にパーカー・クリガーマン、9番手にマット・ケンゼス、10番手にエリオット・サドラーが続き、12台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
予選の後、日が落ちてコース上をカクテルライトが照らし始めた午後7時57分、1.5マイルオーバルを200周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースのスタートが切られた。
ポールポジションからスタート直後は首位を守ったボウマンは、5周目にその座を奪われたが、Ky.ブッシュ、ケンゼスらと共に上位争いを展開。23周目にこの日最初のイエローコーションが出され、各車最初のピットへと向かった。
このピット作業で、Ky.ブッシュが首位に浮上。ヴィッカーズが3位、ケンゼスが6位、サドラーが8位、ボウマンが10位での再スタートとなった。このコーション間に、体調不良のエリック・マクルーアが、ジェフ・グリーンにドライバー交代。NASCARではレース中のドライバー交代が認められており、その場合はレースをスタートしたドライバーにレース出場のポイントが与えられる。
再スタート後、首位を争ったKy.ブッシュだったが、66周目のこの日3度目のイエローコーション時は、タイヤを温存するため給油のみのピットを選択。交換しなかったタイヤの摩耗は厳しく、一時15位まで順位を落としてしまった。
レース折り返しを目前にした94周目のイエローコーションでは、ようやくKy.ブッシュがタイヤを4本交換。17位で再スタート。先のコーションでタイヤを交換していた、チームメイトのケンゼスはコース上に残り、首位でピットを出たサドラーと1-2位体制。ヴィッカーズが4位で再スタートとなった。
タイヤが新品になったKy.ブッシュは猛烈な追い上げを開始。114周目にはついに首位を奪還した。
122周目に他車のスピンでこの日5度目のイエローコーション。ここで、Ky.ブッシュはタイヤ固定用ナットの作業トラブルでタイムロス。8位に後退。ケンゼスはピットアウト時にスピード違反のペナルティを取られ、25位と大きく順位を落としてしまった。
再スタート後、再び追い上げたKy.ブッシュは後半戦連発したイエローコーションと好ピット作業にも助けられ、首位争いを展開。172周目、この日8度目のイエローコーションからの再スタートで得意の好ダッシュを決めると、そのまま2位以下を引き離し、最後は2秒以上の大差でトップチェッカー。見事ネイションワイド・シリーズ3連勝を飾った。
ペナルティで大きく順位を落としながら追い上げたケンゼスが6位、ヴィッカーズが9位に入り、ヴィッカーズはランキングでもトップ10内に浮上した。
Ky.ブッシュの開幕6戦で4勝はシリーズ新記録。Ky.ブッシュは自身の持つネイションワイド・シリーズでの通算勝利数を55へと伸ばすと共に、テキサスでの同シリーズ勝利数でも記録を更新する6勝目となった。また、今レースのリードチェンジ22回、ラップリーダー11人はコース新記録。
次戦第7戦は4月26日(金)、米国東部バージニア州リッチモンドのリッチモンド・インターナショナル・レースウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「タフなレースだった。良いレースが出来たが、我々はレース中盤以降セッティングの調整を続けなくてはならなかった。ブラッド(ケゼロウスキー:フォード)も、サム(ホーニッシュ・Jr.:フォード)も速く、強かったが、ピット戦略にも助けられた。タイヤの摩耗があまりに早く、一気にポジションを落としてしまった。しかし、タイヤをセーブしたおかげで、レース中盤以降は新しいタイヤで戦うことが出来た。クルーチーフとチームのクルー達が素晴らしい仕事をしてくれた。テキサスは高速で私のスタイルに合ったコースだ。我々の"トヨタ カムリ"は完璧だった。チームとトヨタに感謝したい」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 2 | 54 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 200 | ||
2 | 5 | 22 | ブラッド・ケゼロウスキー | フォード | 200 | ||
3 | 3 | 3 | オースティン・ディロン | シボレー | 200 | ||
6 | 9 | 18 | マット・ケンゼス | トヨタ カムリ | 200 | ||
9 | 13 | 20 | ブライアン・ヴィッカーズ | トヨタ カムリ | 200 | ||
12 | 8 | 77 | パーカー・クリガーマン | トヨタ カムリ | 200 | ||
13 | 10 | 11 | エリオット・サドラー | トヨタ カムリ | 200 | ||
14 | 1 | 99 | アレックス・ボウマン | トヨタ カムリ | 200 | ||
19 | 27 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 200 | ||
20 | 18 | 19 | マイク・ブリス | トヨタ カムリ | 199 | ||
24 | 35 | 24 | ブレイク・コッホ | トヨタ カムリ | 199 | ||
30 | 37 | 14 | エリック・マクルーア | トヨタ カムリ | 194 | ||
38 | 32 | 44 | ハル・マーティン | トヨタ カムリ | 53 | ||
40 | 29 | 10 | ジェフ・グリーン | トヨタ カムリ | 3 | ||
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NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第3戦 NORTH CAROLINA EDUCATION LOTTERY 200 AT THE ROCK
開催日:4月14日
ジョニー・ソーターとマット・クラフトンが4−6位
16歳ルーキー エリック・ジョーンズが2戦連続トップ10
4位、6位でフィニッシュしたジョニー・ソーター(#98)とマット・クラフトン(#88)
NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第3戦「NORTH CAROLINA EDUCATION LOTTERY 200 AT THE ROCK」が4月14日(日)に米国東南部ノースカロライナ州のロッキンガム・スピードウェイで開催された。
50年近い歴史を持ち、"ザ・ロック"の愛称で呼ばれるこのコースは、2000年代前半までカップ・シリーズなども開催されていたが、その後NASCARシリーズは行われなくなり、昨年から、キャンピング・ワールド・トラック・シリーズのみが開催されている。
今週末はカップ・シリーズとネイションワイド・シリーズがテキサスで開催されているため、トラック・シリーズ戦は単独開催。13日(土)に2度の練習走行が行われ、14日(日)午前11時5分から予選開始。
マット・クラフトンが5番手、ルーキーのダレル・ウォレス・Jr.が10番手。開幕から2連勝を飾っているジョニー・ソーターが11番手。前戦シリーズデビューを果たした16歳のルーキー、エリック・ジョーンズは予選で壁にヒットし、最後尾36番手スタートとなった。
予選に続き、午後2時19分に1マイルオーバルを200周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。
好調なソーターが11番手から順位を上げていき、80周目には3位、90周目には2位まで浮上。しかし、94周目のこの日3度目のイエローコーション時にピットへ向かったソーターは、右リアタイヤ脱着で手間取りタイムロス。10位に後退。最後尾スタートから19位へと順位は上げるも周回遅れとなっていたジョーンズは、このコーションで"ラッキー・ドッグ"を獲得。首位と同一周回に復帰した。
ソーターは再び追い上げを開始し、140周目には3位へ。チームメイトのクラフトンと共にトップ5圏でのバトルを繰り広げ、首位を追った。
143周目にイエローコーションが出されると、各車最後まで走り切れる燃料を給油すべくピットへ。ここで再びソーターは7位へと順位を落としたが、再スタートでは、11位のウォレス・Jr.と共に好ダッシュを見せ、ソーターが3位、クラフトンが4位、ウォレス・Jr.が5位で終盤戦を迎えた。
197周目、14位を走行していたペターズが後続から接触されクラッシュ。イエローコーションが出された直後には、12位を争っていたウォレス・Jr.が後続から押される形でクラッシュしてしまった。
これでレースは5周延長され、203周目に"グリーン・ホワイト・チェッカー"で再スタート。ソーターが3位、クラフトンが5位での再スタートとなったが、タイヤの厳しい2台は、新品タイヤのライバルの先行を許し、それぞれ4位、6位でフィニッシュ。デビュー2戦目となるジョーンズも後半見事な追い上げを見せ、9位でチェッカー。2戦連続でのトップ10フィニッシュを果たした。
次戦第4戦は4月20日(土)にカンザス・スピードウェイで開催される。
ドライバー ジョニー・ソーター:
「このコースはいつ走っても楽しい。恐らくシーズン中でも最高のコースの一つだろう。我々の"トヨタ タンドラ"は本当に素晴らしい仕上がりだった。ピットで何度か順位を落としてしまったが、今年多くの新しいクルーが加わっているし、更に努力を続けていく。3連勝の記録達成はならなかったが、ピットのミスがなかったとしても、最後は勝つのは難しかっただろう。全体的に見れば素晴らしい一日だった。トップ5フィニッシュできたのは選手権を考えれば悪くない。3戦で2勝と4位というのは望外の成績だ」
リザルト
決勝結果 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 3 | 30 | カイル・ラーソン | シボレー | 205 | ||
2 | 7 | 19 | ジョーイ・ロガーノ | フォード | 205 | ||
3 | 9 | 62 | ブレンダン・ゴーアン | シボレー | 205 | ||
4 | 11 | 98 | ジョニー・ソーター | トヨタ タンドラ | 205 | ||
6 | 5 | 88 | マット・クラフトン | トヨタ タンドラ | 205 | ||
9 | 36 | 51 | エリック・ジョーンズ | トヨタ タンドラ | 205 | ||
11 | 26 | 7 | ジョン・ウェス・タウンリー | トヨタ タンドラ | 205 | ||
13 | 17 | 18 | ジョーイ・コールター | トヨタ タンドラ | 205 | ||
19 | 23 | 77 | ジャーマン・キロガ | トヨタ タンドラ | 203 | ||
20 | 25 | 81 | デイビッド・スター | トヨタ タンドラ | 203 | ||
26 | 20 | 17 | ティモシー・ペターズ | トヨタ タンドラ | 198 | ||
27 | 10 | 54 | ダレル・ウォレス・Jr. | トヨタ タンドラ | 197 | ||
30 | 13 | 52 | タイラー・レディック | トヨタ タンドラ | 195 | ||
32 | 19 | 13 | トッド・ボダイン | トヨタ タンドラ | 180 | ||
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