NASCAR SPRINT CUP SERIES
第9戦 Toyota Owners 400
開催日:4月27日
前半戦支配も大荒れの終盤戦で無念の失速。
クリント・ボウヤーが2位フィニッシュ
マット・ケンゼス(#20)、クリント・ボウヤー(#15)、ブライアン・ヴィッカーズ(#11)、
マーティン・トゥルークス・Jr.(#56)ら"トヨタ カムリ"勢が序盤を支配した
4月27日(土)、米国東部バージニア州リッチモンドのリッチモンド・インターナショナル・レースウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第9戦「Toyota Owners 400」が開催された。
年に2回シリーズ戦が開催されるリッチモンドでは、2009年より4年連続で春の大会をカイル・ブッシュが制している。また、秋の大会は2009年、2010年がデニー・ハムリン、昨年はクリント・ボウヤーが勝利するなど、過去4年の8戦中トヨタが7勝という強さを見せており、初めてトヨタが冠スポンサーとなる今大会も"トヨタ カムリ"の活躍に期待がかかった。
地元バージニア州出身であり、リッチモンドで過去2勝を挙げているハムリンだが、今大会も残念ながら欠場となり、ブライアン・ヴィッカーズが11号車をドライブする。
26日(金)併催のネイションワイド・シリーズ予選に続き、午後5時35分からスプリント・カップ・シリーズの予選が開始。前戦ポール・トゥ・ウィンを果たしたマット・ケンゼスが2戦連続のポールポジションを獲得。ヴィッカーズが2番手で続き"トヨタ カムリ"は最前列グリッドを独占。クリント・ボウヤーが5番手、Ky.ブッシュが8番手、マーティン・トゥルークス・Jr.が9番手、マーク・マーティンが10番手につけ、13台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
27日(土)日が傾き、コースをライトが照らし始めた午後7時46分、0.75マイルショートオーバルを400周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのケンゼスはスタートから快調なペースで後続を引き離していった。
一旦は2秒以上広がった差を、2位に上がったボウヤーが詰めていき、36周目にケンゼスをパス。ヴィッカーズが4位、トゥルークス・Jr.が5位、Ky.ブッシュが6位で続き、トップ6台中5台が"トヨタ カムリ"という速さを見せた序盤戦となった。
43周目、イエローコーションで首位を奪還したケンゼスは、再び独走状態となり、2位に4秒近い差を付けたが、110周目にコース上の異物によりイエローコーションが出され、その差は帳消しに。
このコーション下でのピット作業では、ボウヤーが首位に立ち、その後100周以上に渡って首位の座を守ったが、ケンゼスがじりじりと差を詰め、219周目にボウヤーをパス。
233周目、この日5度目のイエローコーションで各車ピットへ向かい、ケンゼスは首位をキープ。Ky.ブッシュが2つ順位を上げ、3位で再スタートすると、すぐに2位に浮上し、254周目にケンゼスもパス、この日初めて首位に立った。
実兄のカート・ブッシュ(シボレー)と激しい首位争いを展開したKy.ブッシュだったが、328周目、スピンを喫した車両を避けられず接触。ピットでの修復を余儀なくされ、周回遅れとなってしまった。
スタートからの293周で全てで首位を快走し、レースの大半を支配してきた"トヨタ カムリ"勢だったが、レースが終盤に入ると、燃料とタイヤの戦略によりピットで順位が入れ替わり、レースは大荒れの様相に。
333周目にトゥルークス・Jr.が3位、マーティンが4位で再スタートを切ったが、339周目に接触でスピンしたマーティンにヴィッカーズが突っ込む形で多重クラッシュが発生。そのコーションからの再スタート直後にも、2位につけていたトゥルークス・Jr.が後続から接触されスピン。大きなダメージはなかったが、ヴィッカーズ、Ky.ブッシュらと同様、首位と同一周回の最後尾近くまで順位を落としてしまった。
その後はケンゼスとボウヤーがトップ5圏内をキープ。レースが残り6周となったところで、先のクラッシュでのダメージを修復しながら走行を続けていたヴィッカーズが壁にクラッシュ。コース清掃のため、レースは6周延長され、最後の2周"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることとなった。
ここで上位勢はピットへ向かい、最後のスプリント勝負へ向けタイヤ交換と給油を行ったが、数台がコース上に残るギャンブルに。ケンゼスが8位、ボウヤーが9位で残り2周の再スタートが切られると、3ワイド、4ワイドの激しい混戦となったが、これを上手く切り抜けたボウヤーが2位でチェッカー。ケンゼスが7位でフィニッシュした。
次戦第10戦は5月5日(日)、米国南部アラバマ州タラデガのタラデガ・スーパースピードウェイで行われる。
ドライバー クリント・ボウヤー:
「我々の"トヨタ カムリ"は好調だったが、勝つまでには至らなかった。最後はワイルドな展開となったが、イン側のポジションを取っていたのが幸運だったし、終盤連発したクラッシュに巻き込まれなかったのも運が良かった。トヨタがメインスポンサーの大会で勝利したかったが、2位という結果は悪くない」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 17 | 29 | ケヴィン・ハーヴィック | シボレー | 406 | ||
2 | 5 | 15 | クリント・ボウヤー | トヨタ カムリ | 406 | ||
3 | 7 | 22 | ジョーイ・ロガーノ | フォード | 406 | ||
7 | 1 | 20 | マット・ケンゼス | トヨタ カムリ | 406 | ||
17 | 9 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 406 | ||
19 | 32 | 47 | ボビー・ラボンテ | トヨタ カムリ | 406 | ||
22 | 22 | 83 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 406 | ||
24 | 8 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 406 | ||
31 | 25 | 30 | デイビッド・ストレミー | トヨタ カムリ | 402 | ||
35 | 2 | 11 | ブライアン・ヴィッカーズ | トヨタ カムリ | 392 | ||
37 | 36 | 93 | トラヴィス・クヴァピル | トヨタ カムリ | 368 | ||
38 | 10 | 55 | マーク・マーティン | トヨタ カムリ | 349 | ||
39 | 41 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 245 | ||
40 | 43 | 52 | ブライアン・ケゼロウスキー | トヨタ カムリ | 186 | ||
43 | 38 | 19 | マイク・ブリス | トヨタ カムリ | 17 | ||
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第7戦 ToyotaCare 250
開催日:4月26日
カイル・ブッシュとブライアン・ヴィッカーズが3−4位
3位フィニッシュを果たしたカイル・ブッシュ(#54)
4月26日(金)にNASCARネイションワイド・シリーズの第7戦「ToyotaCare 250」がリッチモンド・インターナショナル・レースウェイで開催された。
26日(金)決勝に先立ち、午後4時5分から予選が行われ、カイル・ブッシュが最前列2番手、今季シリーズ初レースとなるケニー・ウォレスが5番手、ブライアン・ヴィッカーズが9番手。地元バージニア州出身のエリオット・サドラーは14番手につけ、13台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
午後7時46分、0.75マイルショートオーバルを250周(187.5マイル:約300km)して競われる決勝レースがスタート。最前列2番手グリッドのKy.ブッシュが2周目に首位を奪ったが、4周目にライバルの先行を許し、その後は3ワイドでの激しい首位争いを展開した。
23周目にエンジンブローの車両によりコースにオイルが撒かれ、清掃のため5分ほどの赤旗中断。レース再開後のコーションラップで、上位勢はコースに残ったが、サドラーら数台がピットへ。
若干順位を落とし、18位で再スタートを切ったサドラーだったが、他よりも20周以上新しいタイヤの優位性を活かし、徐々にポジションアップ。88周目にはついに首位に浮上した。
99周目にアレックス・ボウマンの右フロントタイヤがパンクし、この日2度目のコーション。上位勢はピットに向かい、サドラーは首位を守って再スタート。しかし、サドラーは後半ハンドリングのセッティングに苦しむこととなり、徐々にポジションダウン。
レース終盤はイエローコーションが多発。Ky.ブッシュ3位、ヴィッカーズ4位、サドラー6位で残り29周で再スタートが切られると、Ky.ブッシュは大外から前の2台をパスし、首位浮上。そのまま逃げ切るかと思われた。
しかし、その後2度にわたってエンジンブローの車両によるイエローコーションが出され、レースは残り12周で再スタート。イン側の最前列からスタートし、得意のスタートダッシュを決めたKy.ブッシュだったが、摩耗の進んだタイヤで、ライバルの猛追を凌ぎきることが出来ず、3位でフィニッシュ。ヴィッカーズが4位、サドラーが6位に入った。
今大会の結果、ヴィッカーズとサドラーはそれぞれシリーズランキングで5位、6位へと浮上した。
次戦第8戦は5月4日(土)、タラデガ・スーパースピードウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「まずまずの一日だった。残念ながら前の2台を捕まえることは出来なかった。彼らは本当に、本当に速かった。練習走行では何の問題もなく、我々の"トヨタ カムリ"は好調だった。いくつかの細かな調整を行い、最初は8位くらいの速さだったが、クルーチーフとスタッフが素晴らしい調整で最後は3位を走れるまでに仕上げてくれた。全体的に見れば良い夜だった」
」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 1 | 22 | ブラッド・ケゼロウスキー | フォード | 250 | ||
2 | 4 | 33 | ケヴィン・ハーヴィック | シボレー | 250 | ||
3 | 2 | 54 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 250 | ||
4 | 9 | 20 | ブライアン・ヴィッカーズ | トヨタ カムリ | 250 | ||
6 | 14 | 11 | エリオット・サドラー | トヨタ カムリ | 250 | ||
11 | 30 | 77 | パーカー・クリガーマン | トヨタ カムリ | 250 | ||
13 | 20 | 19 | マイク・ブリス | トヨタ カムリ | 250 | ||
22 | 26 | 0 | マイケル・マクドウェル | トヨタ カムリ | 249 | ||
23 | 25 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 248 | ||
24 | 28 | 44 | ハル・マーティン | トヨタ カムリ | 248 | ||
25 | 31 | 24 | ブレイク・コッホ | トヨタ カムリ | 247 | ||
26 | 37 | 14 | エリック・マクルーア | トヨタ カムリ | 247 | ||
27 | 12 | 99 | アレックス・ボウマン | トヨタ カムリ | 246 | ||
36 | 5 | 29 | ケニー・ウォレス | トヨタ カムリ | 142 | ||
40 | 24 | 10 | ジェフ・グリーン | トヨタ カムリ | 4 | ||
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