NASCAR SPRINT CUP SERIES
第11戦 Bojangles' Southern 500
開催日:5月11日
"トヨタ カムリ"両レース1-2でダーリントン完全勝利
マット・ケンゼスが今季3勝目
復帰戦のデニー・ハムリンが2位
今季3勝目を挙げたマット・ケンゼス
5月11日(土)、米国南東部サウスカロライナ州ダーリントンのダーリントン・レースウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第11戦「Bojangles' Southern 500」が開催された。
1周1.366マイルのダーリントンは、60年以上の歴史を持つ伝統のコース。ターン1−2とターン3−4の曲率が異なり、バンク角もアウトに行くほど深くなるなど、難コースとして知られる。壁との接触が多く、コースのアウト側壁にはタイヤの擦った後が多く付き、車両についたキズと共に「ダーリントン・ストライプ」と称される。
トヨタ勢では2008年にカイル・ブッシュ、2010年にデニー・ハムリンが勝利。そのハムリンは、今レースよりフルレースでの復帰を果たす。
10日(金)練習走行に続き午後5時10分より予選が行われ、カイル・ブッシュが3番手、マーティン・トゥルークス・Jr.が5番手、本格復帰戦となったハムリンが6番手、マット・ケンゼスが7番手に続き、12台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
11日(土)翌日が母の日ということもあり、恒例のドライバーの母親達によるコールでエンジンに火が入れられ、午後7時5分、1.366マイルオーバルを367周(501.322マイル:約800km)して競われる決勝レースがスタート。3番手スタートのKy.ブッシュはすぐに2位にポジションを上げ、首位を行く実兄のカート・ブッシュ(シボレー)と首位争いを展開。
前半戦はイエローコーションが出ず、50周目過ぎからの初のピット作業はグリーン下となった。
2位につけていたKy.ブッシュは、ピット作業後ハイペースで差を詰めていき、73周目に首位を奪取すると、その後は圧倒的な速さでレースを支配、それをチームメイトのマット・ケンゼスが追う展開となった。125周目のこの日初のイエローコーション時には、復帰戦のハムリンが、他がタイヤを4本交換するところ、タイヤ2本交換作戦に出て一気に2位へとポジションアップ。
その後は300周を過ぎるまでイエローコーションが出ず、一時は首位と同一周回の車両がわずか9台という状況となったが、303周目にようやくこの日2度目のイエローコーション。Ky.ブッシュを含む3台の首位グループが、後続を10秒以上引き離していたが、その差は帳消しに。このピット作業では、それまで4位を走行していたケンゼスが2位へとポジションを上げた。
329周目、デイビッド・ロイティマンが突然スピンした他車を避けられず接触、イエローコーション。上位勢は全車残り30周あまりの最後の戦いへ向けピットへ向かい、このピット作業でハムリンが3位に浮上。首位Ky.ブッシュ、4位ケンゼスと共に、トップ4台のうち3台を"トヨタ カムリ"を占め、残り35周で再スタート。
この再スタート直後は、Ky.ブッシュと最前列で並んだケイシー・ケイン(シボレー)がサイド・バイ・サイドでの激しい首位争いを展開。抜きつ抜かれつの激しいバトルの末に、ケインが壁にヒット。再びイエローコーション。
これで、Ky.ブッシュ、ケンゼス、ハムリンと"トヨタ カムリ"がトップ3を占めて残り30周での再スタートとなった。
この日素晴らしい速さを見せてレースを支配していたKy.ブッシュが得意の再スタートを決め、首位をキープしたが、残り16周を切ったあたりから若干ペースが落ち、一気に差を詰めたケンゼスが、残り13周でKy.ブッシュをパス。
右リアタイヤのパンクに見舞われていたKy.ブッシュは、後続の猛追を抑えることができず、無念のポジションダウン。
最後はKy.ブッシュをかわしたケンゼスとハムリンが逃げ切り、1-2フィニッシュ。ケンゼスは今季3勝目で、ランキングも3位に浮上。前日のネイションワイド・シリーズに続き、トヨタはこの週末のダーリントン戦を、2レース共に1−2フィニッシュという強さで制することとなった。全367周中265周にわたって首位を走行したKy.ブッシュは6位でチェッカーを受けた。
来週末は米国東南部ノースカロライナ州コンコードのシャーロット・モーター・スピードウェイでオールスターレースが行われ、シリーズ戦は同じシャーロットで、次戦第12戦が5月26日(日)に行われる。
ドライバー マット・ケンゼス:
「このレースで勝つのが夢だった。私のキャリアの中でも、この勝利は格別だ。当初はオーバーステア症状が厳しく、せいぜい5番目か6番目程度の速さだったのだが、最後の2回の調整が非常に効を奏し、カイル(ブッシュ)と戦うことが出来た。彼とデニー(ハムリン)は素晴らしいチームメイトで、我がチームは良いコンビネーションで戦えている」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 7 | 20 | マット・ケンゼス | トヨタ カムリ | 367 | ||
2 | 6 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 367 | ||
3 | 8 | 24 | ジェフ・ゴードン | シボレー | 367 | ||
6 | 3 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 367 | ||
11 | 13 | 15 | クリント・ボウヤー | トヨタ カムリ | 367 | ||
12 | 5 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 367 | ||
23 | 28 | 93 | トラヴィス・クヴァピル | トヨタ カムリ | 364 | ||
25 | 22 | 55 | マーク・マーティン | トヨタ カムリ | 363 | ||
26 | 23 | 47 | ボビー・ラボンテ | トヨタ カムリ | 363 | ||
31 | 43 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 359 | ||
36 | 33 | 83 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 327 | ||
40 | 39 | 30 | デイビッド・ストレミー | トヨタ カムリ | 230 | ||
43 | 38 | 19 | マイク・ブリス | トヨタ カムリ | 18 | ||
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第9戦 VFW Sport Clips Help a Hero 200
開催日:5月10日
"トヨタ カムリ"1-2-3-5フィニッシュ!
カイル・ブッシュがポール・トゥ・ウィンで今季5勝目
ポール・トゥ・ウィンで今季5勝目を挙げたカイル・ブッシュ(#54)
5月10日(金)にNASCARネイションワイド・シリーズの第9戦「VFW Sport Clips Help a Hero 200」がダーリントン・レースウェイで開催された。
ダーリントンでの同シリーズ戦は、2008年以来、トヨタが5年で4勝、過去3年連続勝利と圧倒的な強さを見せている。
10日(金)午前中の練習走行を経て、午後3時35分から予選が行われ、カイル・ブッシュが今季3度目のポールポジションを獲得。エリオット・サドラーが2番手、マット・ケンゼスが3番手、ブライアン・ヴィッカーズが4番手と、"トヨタ カムリ"勢がトップ4グリッドを占め、16台が決勝へと進んだ。
予選に続き、午後7時47分、1.366マイルオーバルを147周(200.8マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのKy.ブッシュが首位をキープし、サドラー、ケンゼス、ヴィッカーズが上位を固めてのレースが展開された。
51周目、2位走行中のサドラーが単独スピン。かろうじてどこにも接触せずにコースに戻ったが、イエローコーションとなり、全車ピットへ。このピット作業で、Ky.ブッシュがタイムをロスし、6位に後退。サドラーも11位へと順位を落としてしまった。
再スタートでは2位につけていたケンゼスが首位を奪ったが、この日速さを見せたKy.ブッシュはすぐに順位を取り戻し、81周目に首位復帰。ケンゼス、ヴィッカーズと共に再び"トヨタ カムリ"勢が1−2−3体制となった。
一度のグリーンフラッグストップを経て、120周目にこの日4度目のイエローコーション。ほぼ全車が残り20周あまりのためにピットへ向かったが、2台がコース上に残ったため、サドラーが3位、Ky.ブッシュが4位、ケンゼスが5位、ヴィッカーズが6位で再スタート。
一旦首位を明け渡した"トヨタ カムリ"勢だったが、交換したタイヤの優位性とその速さを活かし、まもなく首位を奪還。最後は、Ky.ブッシュ、サドラー、ヴィッカーズがトップ3を占めてチェッカー。ケンゼスも5位に入り、"トヨタ カムリ"は1−2−3−5フィニッシュを果たした。
Ky.ブッシュは今季シリーズ5勝目。同一チームの4台がトップ5フィニッシュを果たすのはシリーズ初めて。トヨタはダーリントンのネイションワイド・シリーズ戦で4年連続勝利を挙げることとなった。
次戦第10戦は5月25日(土)、米国東南部ノースカロライナ州コンコードのシャーロット・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「レースの序盤から中盤にかけてはオーバーステア症状が厳しく、多くの調整を必要としたが、クルーによる多くの調整が効を奏し、後半はレースを楽しむことが出来た。支えてくれたチームやトヨタ、ファンに感謝したい。素晴らしい夜だった」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 1 | 54 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 147 | ||
2 | 2 | 11 | エリオット・サドラー | トヨタ カムリ | 147 | ||
3 | 4 | 20 | ブライアン・ヴィッカーズ | トヨタ カムリ | 147 | ||
5 | 3 | 18 | マット・ケンゼス | トヨタ カムリ | 147 | ||
15 | 12 | 77 | パーカー・クリガーマン | トヨタ カムリ | 147 | ||
17 | 13 | 99 | アレックス・ボウマン | トヨタ カムリ | 147 | ||
19 | 19 | 19 | マイク・ブリス | トヨタ カムリ | 146 | ||
22 | 24 | 0 | ブレイク・コッホ | トヨタ カムリ | 146 | ||
24 | 28 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 146 | ||
26 | 37 | 14 | エリック・マクルーア | トヨタ カムリ | 144 | ||
29 | 34 | 44 | ハル・マーティン | トヨタ カムリ | 143 | ||
33 | 39 | 70 | トニー・レインズ | トヨタ カムリ | 139 | ||
35 | 40 | 52 | ケヴィン・リペイジ | トヨタ カムリ | 27 | ||
36 | 36 | 24 | ブライアン・サイラス | トヨタ カムリ | 21 | ||
37 | 31 | 10 | ジェフ・グリーン | トヨタ カムリ | 16 | ||
40 | 29 | 17 | ターナー・ベリーヒル | トヨタ カムリ | 3 | ||
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