NASCAR SPRINT CUP SERIES
第12戦 Coca-Cola 600
開催日:5月26日
デニー・ハムリンが復帰後2戦連続のトップ5フィニッシュ
4位に入り2戦連続のトップ5フィニッシュを果たしたデニー・ハムリン(#11)
5月26日(日)、米国東南部ノースカロライナ州コンコードのシャーロット・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第12戦「Coca-Cola 600」が開催された。
シャーロットはNASCARのチームや関連企業の多くが本拠地を構え、デイトナと共にNASCARの聖地と呼ばれる。今大会はNASCARのレースでは最長となる600マイル(約960km)で争われるロングレース。
前日同じコースで行われたネイションワイド・シリーズ戦でカイル・ブッシュが勝利を挙げており、先週末のキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ戦に続き、シャーロットでのNASCARトップ3シリーズ戦2連勝を飾った。また、Ky.ブッシュはスプリント・カップ・シリーズでもシャーロットの過去11戦中10戦でトップ8フィニッシュ(2位2回、3位4回)を果たすなど得意としているが、未勝利。シャーロットでのカップ初勝利と3シリーズ制覇に期待がかかった。
23日(木)に練習走行に続き午後7時10分から予選が行われ、レース復帰からシリーズ戦2戦目となるデニー・ハムリンがコースレコードを更新する速さでポールポジションを獲得。ハムリンにとってシャーロットでのポールポジションは自身2度目。
3番手にマット・ケンゼス、4番手にマーク・マーティン、5番手にクリント・ボウヤーとトップ5のうち4台を"トヨタ カムリ"が独占。Ky.ブッシュが8番手グリッドを確保し、11台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
26日(日)午後6時23分、1.5マイルオーバルを400周して競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのハムリンが首位をキープしたが、3番手スタートから順位を上げたケンゼスが6周目にハムリンをパス。その後方にはボウヤー、マーティン、Ky.ブッシュらが続き、トヨタ勢はトップ7のうち5台を占める速さで序盤戦のバトルを繰り広げた。
75周目、この日初めてのイエローコーションからの再スタートでKy.ブッシュが首位を奪取。快走するKy.ブッシュに、123周目、予期せぬトラブルが襲った。TV撮影で使われる、空中を移動する遠隔操作カメラ用のケーブルが切れて脱落。Ky.ブッシュとマーティンらがこのケーブルをひっかけ、車両にダメージを負ってしまった。
このアクシデントにより、レースは30分程赤旗中断。Ky.ブッシュ、マーティン共にピットでの修復作業を行い、レース再開後、Ky.ブッシュは首位で再スタートを切った。
178周目、この日2度目となったグリーン下でのピット作業を全車終えた時点で、ケンゼスがKy.ブッシュを逆転し首位に再浮上。ハムリンと共にトップ5圏内をキープしていたKy.ブッシュだったが、257周目に突然エンジントラブルに見舞われスローダウン。惜しくもレースを終えることとなってしまった。
2位を走行していたケンゼスは、301周目にグリーンピットを行った直後にイエローコーションが出されるという不運で周回遅れに。グリーンピットを行っていなかったマーティン・トゥルークス・Jr.が3位、ハムリンが5位に浮上する一方で、ケンゼスとボウヤーはコーションで周回遅れからは復帰したものの13、14位へ後退。
326周目、7台が絡む多重クラッシュが発生。マーティンとボビー・ラボンテが巻き込まれてしまった。このクラッシュによるコース清掃のために再び赤旗中断。9分あまりの中断の末にレースが再開された。
再スタート後10位から順位を上げ、更にポジションアップを狙っていたケンゼスだったが、335周目、トゥルークス・Jr.とサイド・バイ・サイドで7位を争っていたジミー・ジョンソン(シボレー)がスピン。直後にいたケンゼスはこれを避けられず、後続からも追突され、壁にクラッシュ。修復のためのピット作業を余儀なくされ、大きく順位を落としてしまった。
その後はハムリンとボウヤーがトップ10圏内をキープ。386周目に出されたこの日11度目のイエローコーションでの最後のピットで、ハムリンはピットクルーの素晴らしい作業に助けられ一気に4つ順位を上げると、そのまま4位でフィニッシュ。負傷欠場からの復帰戦となった前戦ダーリントン(2位)に続き、2戦連続でのトップ5フィニッシュを飾った。
ボウヤーが8位、トゥルークス・Jr.が9位でトップ10フィニッシュを果たし、ランキングでもボウヤーは4位へ、トゥルークス・Jr.も9位と順位を上げた。
次戦第13戦は6月2日(日)、米国東部デラウェア州ドーバーのドーバー・インターナショナル・スピードウェイで行われる。
ドライバー デニー・ハムリン:
「一度も接触することなくレースを走り切れた。レース中トップ5争いからは離されてしまったが、ピットクルーの素晴らしい仕事のおかげで、ピットロードでもいくつか順位を上げられた。ポールポジションも獲得できたし、ダーリントンに続き着実なレースを戦えて良い気分だ」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 15 | 29 | ケヴィン・ハーヴィック | シボレー | 400 | ||
2 | 6 | 5 | ケイシー・ケイン | シボレー | 400 | ||
3 | 2 | 78 | カート・ブッシュ | シボレー | 400 | ||
4 | 1 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 400 | ||
8 | 5 | 15 | クリント・ボウヤー | トヨタ カムリ | 400 | ||
9 | 17 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 400 | ||
15 | 3 | 20 | マット・ケンゼス | トヨタ カムリ | 398 | ||
21 | 38 | 83 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 396 | ||
24 | 34 | 47 | ボビー・ラボンテ | トヨタ カムリ | 394 | ||
32 | 39 | 30 | デイビッド・ストレミー | トヨタ カムリ | 326 | ||
34 | 4 | 55 | マーク・マーティン | トヨタ カムリ | 324 | ||
38 | 8 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 257 | ||
40 | 28 | 93 | トラヴィス・クヴァピル | トヨタ カムリ | 253 | ||
41 | 41 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 213 | ||
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第10戦 History 300
開催日:5月25日
カイル・ブッシュが記録更新の今季6勝目!
今季6勝目を挙げたカイル・ブッシュ(#54)
5月25日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第10戦「History 300」がシャーロット・モーター・スピードウェイで開催された。
22日(水)と23日(木)に練習走行が行われ、24日(金)は走行はなし。25日(土)午前11時5分から予選が行われた。今季これまでの8戦で5勝と強さを見せるカイル・ブッシュが最前列2番手グリッド。ブライアン・ヴィッカーズが3番手、パーカー・クリガーマンが5番手、ルーキータイトル争いを繰り広げているアレックス・ボウマンが8番手、マット・ケンゼスが9番手につけ、13台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
予選に続き、午後3時2分、1.5マイルオーバルを200周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。
2番手スタートのKy.ブッシュは2周目には早くも首位を奪取。15周目には3番手スタートのヴィッカーズが2位に浮上し、"トヨタ カムリ"がトップ2を独占。Ky.ブッシュは快走を見せ、前半戦3度にわたるイエローコーション後も首位をキープした。
140周目あたりから始まったグリーンピットを全車終えた時点では、2位に4秒近い差を付けていたKy.ブッシュだったが、その直後にイエローコーションが出されマージンは帳消しに。このコーションではほとんどの車両がコース上に残る一方で、4位につけていたヴィッカーズはピットへ向かい、15位まで後退。
再スタート後、一旦は首位を明け渡したKy.ブッシュだったが、すぐに奪還し、再び独走。166周目と179周目、185周目と終盤クラッシュによるコーションが連発したが、順位を落とせないKy.ブッシュと、それを追うライバル勢はコース上に残り、古いタイヤのまま最後の13周でのバトルとなった。
同じカップ・シリーズのトップドライバーであるケイシー・ケイン(シボレー)の猛追を受けたKy.ブッシュだったが逃げ切り、トップでチェッカー。全200周中186周で首位をキープする速さで、今季出走9戦で6勝目を挙げた。Ky.ブッシュは自身の持つシリーズ最多記録を伸ばす57勝目。また、ネイションワイド・シリーズでのシャーロットの勝利記録でも、マーク・マーティンが持つ最多記録を破る7勝目となった。
マット・ケンゼスが8位、パーカー・クリガーマンが9位、ヴィッカーズは11位でフィニッシュ。ランキングでは今大会13位のサドラーが4位、ヴィッカーズが5位、クリガーマンが6位。ルーキーのアレックス・ボウマンは今大会20位に終わったがランキング10位につけている。
次戦第11戦は6月1日(土)、ドーバー・インターナショナル・スピードウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「この勝利は特別だ。多くの勝利を重ねてきたが、シャーロットは大好きなトラックの一つであり、ここで勝つのは特に嬉しい。我々の"トヨタ カムリ"は今シーズン本当に速く、これだけの結果が達成できるとは思っていなかった。自分がタイ記録を持っていたら、それを破ろうと望むものだが、その記録保持者がマーク・マーティンやジャック・イングラムといったこのスポーツでの偉大な先達であれば、その記録を破ることは特別だ。もちろんそれは決して簡単なことではない。しかし、我々の"トヨタ カムリ"は素晴らしい速さを持ち、良いポジションをキープできたし、今日の結果は本当に誇らしく思う」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 2 | 54 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 200 | ||
2 | 11 | 5 | ケイシー・ケイン | シボレー | 200 | ||
3 | 6 | 22 | ジョーイ・ロガーノ | フォード | 200 | ||
8 | 9 | 18 | マット・ケンゼス | トヨタ カムリ | 200 | ||
9 | 5 | 77 | パーカー・クリガーマン | トヨタ カムリ | 200 | ||
11 | 3 | 20 | ブライアン・ヴィッカーズ | トヨタ カムリ | 200 | ||
13 | 20 | 11 | エリオット・サドラー | トヨタ カムリ | 200 | ||
19 | 15 | 19 | マイク・ブリス | トヨタ カムリ | 200 | ||
20 | 8 | 99 | アレックス・ボウマン | トヨタ カムリ | 200 | ||
23 | 36 | 44 | ハル・マーティン | トヨタ カムリ | 197 | ||
29 | 27 | 29 | ケニー・ウォレス | トヨタ カムリ | 188 | ||
30 | 32 | 14 | エリック・マクルーア | トヨタ カムリ | 186 | ||
32 | 31 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 174 | ||
35 | 26 | 25 | ジョン・ウェス・タウンリー | トヨタ カムリ | 160 | ||
39 | 37 | 24 | ジェイソン・ホワイト | トヨタ カムリ | 110 | ||
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