NASCAR SPRINT CUP SERIES
第5戦 Auto Club 400
開催日:3月23日
カイル・ブッシュが今季初勝利!
"チェイス"入りへ向け大きく前進
トヨタの"ホーム"で今季初勝利を挙げたカイル・ブッシュ(#18)
3月23日(日)、米国西部カリフォルニア州フォンタナのオートクラブ・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第5戦「Auto Club 400」が開催された。
今大会は米国トヨタ自動車販売(株)の本拠地に近いフォンタナでの開催ということもあり、"ホーム"でのレースに今季初優勝の期待がかかった。ここフォンタナでは、昨年カイル・ブッシュが念願の"トヨタ カムリ"による初優勝を飾っている。
21日(金)午後4時40分より予選が行われ、マット・ケンゼスが今季初となるポールポジションを獲得。クリント・ボウヤーが5番手、カイル・ブッシュが14番手、ブライアン・ヴィッカーズが19番手で続き、10台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
予選で13番手グリッドを獲得したデニー・ハムリンだったが、決勝直前に、目の不調を訴え今大会を欠場することに。代わって、決勝レースでの"トヨタ カムリ"11号車は、サム・ホーニッシュ・Jr.がドライブすることとなった。元インディカーチャンピオンのホーニッシュ・Jr.は今季、ネイションワイド・シリーズでジョー・ギブズ・レーシングの"トヨタ カムリ"54号車をKy.ブッシュとシェアする形で数戦ドライブする予定となっている。
23日(日)午後12時19分、2マイルオーバルを200周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタートした。ポールポジションのケンゼスは首位を奪われたものの上位をキープ。5番手スタートのボウヤーは10周目に首位浮上。14番手スタートのKy.ブッシュ、19番手スタートのヴィッカーズの2台もトップ10圏内に浮上し、4台の"トヨタ カムリ"が上位争いを展開した。
57周目、この日3度目のイエローコーションで全車ピットへ向かったが、トップ5圏内につけていたボウヤーはピットの信号表示のミスにより大きく後退。首位と同一周回最後尾の28位まで順位を落としてしまった。
85周目、22位前後を走行していたパーカー・クリガーマンがタイヤバーストにより壁にクラッシュ。このピットでケンゼスが首位に浮上。一方で、この日好調ぶりを見せ、一時2位を走行していたヴィッカーズはホイールナットの脱落でタイムをロスし、13位に後退。
一時30位近くまで後退していたボウヤーが徐々に順位を盛り返し、130周目過ぎにはトップ10圏内に復帰。更に順位を上げていったボウヤーは、終盤、上位勢が次々にタイヤトラブルで脱落する中、2位までポジションを上げた。
しかし、チェッカーを目前にした199周目、Ky.ブッシュと2位を争っていたボウヤーもタイヤトラブルに見舞われ、無念のスピン。イエローコーションが出され、レースは6周延長されて"グリーン・ホワイト・チェッカー"の2周で決されることとなった。
このコーションでは、ほとんどの車両がピットへ。この日常にトップ10圏内をキープしてきたKy.ブッシュとケンゼスは、タイヤを4本交換し、コースに残った車両と2本交換組に続く5番手、6番手で3列目に並んで再スタート。
フォンタナならではの、6ワイドにもなろうかという大接戦の再スタートで、3位まで順位を上げたKy.ブッシュは、ファイナルラップ、ついに首位に浮上。最後はライバルからの猛追を受けたが、0.214秒差で逃げ切ったKy.ブッシュが見事今季初勝利、フォンタナでの2年連続勝利を飾った。
ケンゼスは4位、ヴィッカーズが7位に入った。
今季より"チェイス"のシステムが変更され、最初に選抜される16人は、第26戦までに挙げたレースでの勝利数を優先して決められることとなったため、今大会の勝利でKy.ブッシュは"チェイス"入りに大きく近づいた。
次戦第6戦は3月30日(日)、米国東部バージニア州マーティンズビルのマーティンズビル・スピードウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「今日の真の勝者はファンだと思う。"グリーン・ホワイト・チェッカー"を前に大半の車両がピットへ向かい、様々な作戦で最後の戦いに臨んだ。残り2周のためにピットに向かうなんて、まるで映画のようだった。4本タイヤ交換でこそ勝てると思っていたし、クルーチーフの判断は正しかった。ファイナルラップ、前を行く2台がスライドしたのを見てインをつき、首位に立つことが出来た。トヨタのホームで再び勝てて本当に嬉しい。また、"チェイス"入りへ大きく前進出来たことにも満足している」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 14 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 206 | ||
2 | 11 | 42 | カイル・ラーソン | シボレー | 206 | ||
3 | 17 | 41 | カート・ブッシュ | シボレー | 206 | ||
4 | 1 | 20 | マット・ケンゼス | トヨタ カムリ | 206 | ||
7 | 19 | 55 | ブライアン・ヴィッカーズ | トヨタ カムリ | 206 | ||
16 | 5 | 15 | クリント・ボウヤー | トヨタ カムリ | 206 | ||
17 | 13 | 11 | サム・ホーニッシュ・Jr. | トヨタ カムリ | 206 | ||
18 | 34 | 26 | コール・ウィット | トヨタ カムリ | 206 | ||
22 | 40 | 23 | アレックス・ボウマン | トヨタ カムリ | 206 | ||
31 | 39 | 83 | ライアン・トゥルークス | トヨタ カムリ | 205 | ||
32 | 42 | 66 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 205 | ||
42 | 32 | 30 | パーカー・クリガーマン | トヨタ カムリ | 85 | ||
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第5戦 Treatmyclot.com 300
開催日:3月22日
最後列スタートのカイル・ブッシュが3位フィニッシュ
最後列から首位を争うも惜しくも3位に終わったカイル・ブッシュ(#54)
3月22日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第5戦「Treatmyclot.com 300」がオートクラブ・スピードウェイで開催された。
ここフォンタナでのネイションワイド・シリーズ戦は、年2回開催だった2008年から2010年まで、そして年1回開催となった2011年から昨年まで、"トヨタ カムリ"が勝利を続けており、目下9連勝中。"ホーム"フォンタナでの10連勝なるかに注目が集まった。
21日(金)の2回の練習走行を経て、22日(土)午前10時40分より予選開始。シリーズレギュラーでランキング上位に付けるエリオット・サドラーが今季初となるポールポジションを獲得。マット・ケンゼスが2番手で続き、"トヨタ カムリ"が最前列を独占。11台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
前戦ブリストルで今季2勝目を挙げたKy.ブッシュは、最初の練習走行でトップタイムをマークするなど好調だったが、予選前の車検で規定違反を指摘され予選を走ることが出来ず、最後列からのスタートとなってしまった。
予選に続き、午後2時20分に2マイルオーバルを150周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのサドラーはライバルの先行を許し、3位に後退。1周目のスタート直後、2コーナーでクラッシュが発生しイエローコーションとなったが、この僅かな間にKy.ブッシュは25位までポジションアップを果たした。
5周目に再スタートが切られると、ケンゼスが首位を争う一方で、Ky.ブッシュは猛烈な追い上げを見せ、8周目にはトップ10入り。18周目にはケンゼスもかわし3位、21周目に2位と、一気に首位争いに加わった。
40周目前後からグリーン下でのピットが始まり、全車がピットを終えた時点で、ついにKy.ブッシュが首位に浮上。しかし、ハンドリングのセットアップに苦しむKy.ブッシュはライバルを引き離すことが出来ず、順位を激しく入れ替えながらの首位争いを繰り広げた。
中盤、2回のイエローコーションの後はコーションが出ず、給油後、最後まで走り切れる周回となる残り40周を切ったあたりからグリーンピットが始まり、全車がピットを終えた時点でKy.ブッシュは首位と8秒ほど離れた3位争いに。
130周目にこの日4度目となるイエローコーションが出されたため、この差はリセットされ、Ky.ブッシュは4位、サドラー5位、ケンゼスが6位で再スタートとなった。
得意のダッシュを決めたKy.ブッシュは2位に浮上。145周目には首位に立つなど、Ky.ブッシュを含むトップ3台によるサイド・バイ・サイド、バンパー・トゥ・バンパーでの僅差のバトルがファイナルラップまで続いた。
最後まで首位を争ったKy.ブッシュであったが、僅かに及ばず、3位でチェッカー。"トヨタ カムリ"のフォンタナ10連勝はならなかった。サドラーが5位、ケンゼスが7位に入り"トヨタ カムリ"は3台がトップ10フィニッシュを果たした。
次戦第6戦は4月4日(金)、米国南部テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「残念ながら最良のセットアップが見出せなかった。今日はレースを通してずっと調整を続けたが、上手く行かなかった。最後はなんとか今日一番の仕上がりにまで持って行けたが、もう残り周回が足りなかった。しかし最後列からのスタートで首位を争い、最後は素晴らしいバトルが出来た。ファンに最高のショーを見せられたという意味で良い一日だったと思う」
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 8 | 42 | カイル・ラーソン | シボレー | 150 | ||
2 | 6 | 5 | ケヴィン・ハーヴィック | シボレー | 150 | ||
3 | 39 | 54 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 150 | ||
5 | 1 | 11 | エリオット・サドラー | トヨタ カムリ | 150 | ||
7 | 2 | 20 | マット・ケンゼス | トヨタ カムリ | 150 | ||
16 | 12 | 99 | ジェイムズ・ブッシャー | トヨタ カムリ | 150 | ||
18 | 18 | 19 | マイク・ブリス | トヨタ カムリ | 149 | ||
24 | 21 | 44 | デイビッド・スター | トヨタ カムリ | 147 | ||
25 | 33 | 14 | エリック・マクルーア | トヨタ カムリ | 146 | ||
32 | 38 | 24 | ジェイソン・ホワイト | トヨタ カムリ | 128 | ||
38 | 40 | 79 | カール・ロング | トヨタ カムリ | 7 | ||
39 | 32 | 10 | ブレイク・コッホ | トヨタ カムリ | 6 | ||
40 | 29 | 91 | ジェフ・グリーン | トヨタ カムリ | 4 | ||
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