2014年7月22日(火)配信

ネイションワイド・シリーズ戦のみ開催の週末
シリーズデビューの18歳エリック・ジョーンズが7位フィニッシュ

 この週末、NASCARはネイションワイド・シリーズ戦のみが行われ、シリーズ初参戦となる18歳のエリック・ジョーンズがレースを通してトップ10圏内を争い、7位フィニッシュ。シリーズレギュラーのエリオット・サドラーは10位で今季13度目のトップ10フィニッシュを果たした。スポット参戦のサム・ホーニッシュ・Jr.は序盤のエンジントラブルでレースを終えた。

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第18戦 EnjoyIllinois.com 300

開催日:7月19日

シリーズデビューの18歳エリック・ジョーンズが7位フィニッシュ

写真
シリーズデビュー戦で7位フィニッシュを果たしたエリック・ジョーンズ(#20)

 7月19日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第18戦「 EnjoyIllinois.com 300」が米国中部イリノイ州ジョリエットのシカゴランド・スピードウェイで開催された。
 約3ヶ月ぶりにスプリント・カップ・シリーズのイベント(オールスター戦含む)の無い週末となり、ネイションワイド・シリーズ戦のみが開催。多くのカップ・シリーズレギュラードライバーがつかの間の休息を取り、ネイションワイド・シリーズのレギュラーと、キャンピング・ワールド・トラック・シリーズ等の若手ドライバーがスポット参戦した。

 18日(金)に2回の練習走行を行い、19日(土)午後3時10分より予選開始。トラック・シリーズのレギュラーであり、先週末のアイオワでキャリア2勝目を挙げたばかりの18歳ルーキー、エリック・ジョーンズが、初めてのネイションワイド・シリーズ戦で2列目4番手グリッドを確保。サム・ホーニッシュ・Jr.が6番手、目下シリーズランキング2位のエリオット・サドラーが7番手で続き、9台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。

 予選に続き、午後7時50分に1.5マイルオーバルを200周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタートした。
 予選で3列目6番手グリッドを確保していたホーニッシュ・Jr.は、予選中に破損したパーツがあり、これを修復するために規定外の車両作業を行ったとして後方グリッドに後退してのスタート。序盤からハイペースで追い上げ、20位あたりまでポジションを上げたが、7周目に突然のエンジントラブルに見舞われ、序盤にしてレースを終えることとなってしまった。
 4番手スタートのジョーンズは、序盤トップ5圏内を走行も、アンダーステア症状に見舞われ徐々にポジションダウン。これをかわしたサドラーが上位争いに加わった。
 イエローコーションが出ず、50周目過ぎからグリーンピット開始。全車がピットを終えた時点で、サドラーが4位、ジョーンズが7位につけ、更に上位を目指した。
 68周目、壁にヒットした車両があり、この日2度目のイエローコーション。長いグリーンランで広がっていたマージンが一気に縮まることとなった。しかし、ジョーンズはコーションの直前に軽く壁にヒットしており、ハンドリング不調の調整と接触の影響確認のためにピットイン。上位勢はほとんどコース上に残ったため、ジョーンズは首位と同一周回最後列の13位に後退。
 再スタート後、ジョーンズは完全には調整しきれなかったハンドリングに苦しみながらもポジションアップしていき、レース折り返しを過ぎた101周目には8位に浮上。
 110周目過ぎから2度目のグリーンピットが始まり、先のコーションでピットに入らなかった上位勢がピットインしたことで、ジョーンズは一旦首位に立ったが、その後もイエローコーションが出なかったためジョーンズもグリーンピット。ほぼ全車がグリーンピットを終えた123周目に、コース上の異物によりこの日3度目のイエローコーションとなった。
 ジョーンズはコース上に残り、サドラーはピットへ。ジョーンズ9位、サドラー11位で再スタート。
 再スタート後はイエローコーションが出ない展開となり、150周目過ぎから徐々にグリーンピットを行う車両が出てきた。ジョーンズ、サドラーはピットインを引っ張り、163周目には2-3位へ浮上したが、やはりイエローコーションは出ず、170周目にサドラー、176周目にジョーンズもグリーン下でピットイン。
 全車がグリーンピットを終えた時点でジョーンズ8位、サドラー10位。ジョーンズはトップ5と遜色ないタイムで追い上げを見せ、3秒以上あった前走車との差を詰めていくと、残り4周で逆転。ジョーンズはネイションワイド・シリーズデビュー戦にして7位でチェッカーを受けた。
 サドラーは10位フィニッシュ。今季13度目のトップ10フィニッシュを果たしたが、ランキングを争うライバルが上位フィニッシュしたため、ランキングでは僅差の3位に後退。
 また、オーナーポイントのタイトルを目指している54号車は、今大会ホーニッシュ・Jr.が36位に終わったため、2位との差を縮められることとなったが、5ポイント差で首位の座は守っている。

 次戦第19戦は7月26日(土)、米国中部インディアナ州インディアナポリスのインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われる。

ドライバー エリック・ジョーンズ:
「最初の目標はまず完走、そして、可能であればトップ10フィニッシュ出来ればと考えていたが、それは達成出来た。序盤の2回の再スタートで、多くのことを学んだ。アンダーステア症状がひどく、壁にヒットしてしまったが、クルーが素晴らしい仕事で修復してくれた。また、その後の何度かのピットで調整を加えてくれたおかげで、良いレースを戦い、最終的に7位でフィニッシュすることが出来た。私にとってNASCARで2度目の1.5マイルコースのレースとなったが、多くのことを学んだ。チームが与えてくれたこのチャンスで学んだことを活かし、来月のブリストル戦では更に上位を狙いたい」

ドライバー サム・ホーニッシュ・Jr.:
「我々の"トヨタ カムリ"は好調で、練習走行でも感触は良かった。予選後、車両に破損箇所が見つかり、後方スタートを余儀なくされたが、全く心配はしていなかった。決勝レースでもハンドリングは良く、順位を上げていったのだが、突然バン!という音と共にエンジントラブルを示すランプが点き、私のレースが終わってしまったことが分かった。良い一日になると思っていたし、勝てる可能性もあると感じていただけに、残念な結果だ」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 3 9 チェイス・エリオット シボレー 200
2 11 6 トレヴァー・ベイン フォード 200
3 12 42 カイル・ラーソン シボレー 200
7 4 20 エリック・ジョーンズ トヨタ カムリ 200
10 7 11 エリオット・サドラー トヨタ カムリ 200
19 22 19 マイク・ブリス トヨタ カムリ 198
22 27 44 デイビッド・スター トヨタ カムリ 197
23 16 99 ジェイムズ・ブッシャー トヨタ カムリ 196
25 25 14 エリック・マクルーア トヨタ カムリ 196
27 23 25 ジョン・ウェス・タウンリー トヨタ カムリ 193
36 6 54 サム・ホーニッシュ・Jr. トヨタ カムリ 7
39 33 10 ブレイク・コッホ トヨタ カムリ 4
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 チェイス・エリオット シボレー 646
2 リーガン・スミス シボレー 639
3 エリオット・サドラー トヨタ 638
9 ジェイムズ・ブッシャー トヨタ 492
15 マイク・ブリス トヨタ 397
19 エリック・マクルーア トヨタ 306
24 デイビッド・スター トヨタ 175
25 サム・ホーニッシュ・Jr. トヨタ 172
27 ブレイク・コッホ トヨタ 154
34 ジェフ・グリーン トヨタ 90
45 ウィル・キンメル3世 トヨタ 33
46 スコット・レガセイ・Jr. トヨタ 31
47 ケニー・ハブル トヨタ 30
50 ダニエル・サレス トヨタ 25
51 パウリー・ハラッカ トヨタ 25
52 ジェイソン・ホワイト トヨタ 25
56 マット・フラーム トヨタ 19
58 ハル・マーティン トヨタ 18
61 マット・カーター トヨタ 15
66 ケリー・アドミラール トヨタ 9
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 812
2 トヨタ 773
3 フォード 750
4 ダッジ 488