2014年11月 4日(火)配信

デニー・ハムリンがランキング首位タイ浮上
カイル・ブッシュが2カテゴリー制覇

残り3戦となったNASCARはテキサスで開催され、スプリント・カップ・シリーズではカイル・ブッシュが4位、デニー・ハムリンが10位フィニッシュ。ハムリンは"チェイス"ランキングで首位タイに躍り出た。ネイションワイド・シリーズとキャンピング・ワールド・トラック・シリーズではKy.ブッシュが勝利を挙げ、この週末の2カテゴリーを制した。

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第34戦 AAA Texas 500

開催日:11月2日

カイル・ブッシュが4位フィニッシュ
デニー・ハムリンは10位でランキング首位タイ浮上

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終盤、4ワイドでのバトルを繰り広げたマット・ケンゼス(#20)は惜しくも接触で後退。カイル・ブッシュ(#18)が4位でフィニッシュした

 11月2日(日)、米国南部テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第34戦「AAA Texas 500」が開催された。
 シーズン終盤の10戦で戦われるプレーオフ"チェイス"も7戦目。最終戦を争う4人を選抜する"エリミネイター・ラウンド"の2戦目を迎え、トヨタのマット・ケンゼス、デニー・ハムリンらが激戦を繰り広げている。
 年に2回開催されるテキサスでは、2010年の2戦をハムリンが制し、2013年春の大会をカイル・ブッシュが制している他、ケンゼスもトヨタに移籍する前に2勝を挙げており、活躍に期待のかかるレースとなった。
 また、Ky.ブッシュはこの週末、カップ・シリーズ戦に先立って金・土曜に開催されたキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ戦とネイションワイド・シリーズ戦で勝利を挙げており、自身2度目となる週末3カテゴリー完全制覇なるかにも注目が集まった。

 10月31日(金)正午からの練習走行に続き、午後5時45分から予選が行われ、ケンゼスが今季2度目となるポールポジションを獲得。Ky.ブッシュが9番手、ブライアン・ヴィッカーズが13番手、ハムリンは20番手につけ、9台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。

 11月2日(日)午後2時20分、1.5マイルオーバルを334周(501マイル:約800km)して競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのケンゼスは首位をキープする一方で、9番手スタートのKy.ブッシュはハンドリングに苦しみじりじりと後退。
 20周目過ぎから周回遅れが出てくると、ケンゼスは更に後続を引き離していき、その差は約3秒以上にまで広がった。
 42周目のコーションの後、ケンゼスはハンドリングに若干の不調を訴え首位の座を奪われることとなったが、その後もトップ5をキープ。長いグリーンランとなり、90周目前後、135周目前後のグリーンピットを経て、ケンゼスは4位、ハンドリングに苦しみながらも順位を上げてきたハムリンが11位を走行。
 Ky.ブッシュも望み通りのハンドリングが得られず苦戦。22位走行中の185周目に壁に軽くヒット。レースはグリーンのまま続行され、Ky.ブッシュも走行を続けたが、205周目に右リアタイヤがバーストし、再び壁にヒット。タイヤの破片がコース上に出たため、イエローコーションとなった。
 ここでケンゼスが2位、ハムリンが13位で再スタート。223周目にコース上の異物で再びイエローコーションが出されると、ほとんどの車両が4本タイヤを交換するところ、ハムリンは2本交換作戦を採り、首位に浮上。しかし、再スタート後は、タイヤの新しい後続に飲まれ、再び13位前後まで後退してしまった。
 251周目にコース上の異物によりこの日6度目のイエローコーション。全車ピットへ向かったが、ここで5位につけていたケンゼスは、ホイールナット脱着時の作業トラブルに見舞われタイムロス。18位へと大きく順位を落としてしまった。
 284周目、タイヤパンク車両がバランスを失いスローダウン。直後を走行していたケンゼスだったが間一髪でこれを回避。イエローコーションとなり、先のクラッシュで周回遅れとなっていたKy.ブッシュが"ラッキー・ドッグ"を獲得。首位と同一周回に復帰した。
 このコーション時のピットでは、ケンゼスのクルーが素晴らしい働きを見せ、18位から8位へと一気にジャンプアップを果たした。
 残り50周を切ってからの終盤戦は、再スタート後10周に満たない間隔でクラッシュによるイエローコーションが連発。最後のバトルへ向け、ピット戦略も分かれた。295周目のコーションでは、ケンゼス、ハムリンらはコース上に残り、ケンゼスが首位浮上。ヴィッカーズが3位、ハムリン4位、Ky.ブッシュ6位と好位置で再スタートを切った。
 しかし、313周目のコーションでは、逆に先ほどピットに入ったグループがコース上に残り、ケンゼスらはピットへ。ケンゼスは10位、ハムリン11位へ後退。再スタート後の混乱の中、4ワイドでのタイトなバトルとなったケンゼスは、"チェイス"を争うライバルの一人であるライアン・ニューマン(シボレー)と接触。その直後に他車のクラッシュによりイエローコーションが出されると、ケンゼスは修復のためピットへ。再び26位へと大きく順位を落としてしまった。
 レースは残り5周となった330周目、18位を走行していたクリント・ボウヤーがクラッシュ。レースは延長され、"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることとなった。
 再スタート直後、首位を争っていた2台が接触し、うち1台がスピン。コーションとなり、レースは2度目の"グリーン・ホワイト・チェッカー"に。
 終盤見事な追い上げを見せたKy.ブッシュが4位でフィニッシュ。ハムリンは10位でチェッカーを受けた。この結果、ハムリンは"チェイス"ランキングで首位と同ポイントに並ぶこととなった。
 ケンゼスは順位を上げられず25位フィニッシュ。ランキングは4位と1ポイント差の5位となった。今大会も"チェイス"外のドライバーが優勝したため、次戦で4人が脱落する"チェイス"争いはますます混沌の度合いを増すことに。ハムリンは首位に立ったものの、全8台の差はわずか18ポイント。NASCARは優勝すれば最大48ポイントが獲得可能。最下位の場合は1ポイントしか得られないため、どのドライバーも全く予断を許さない状況のまま次戦に臨むこととなる。

 次戦第35戦は11月9日(日)、米国南西部アリゾナ州エイボンデールのフェニックス・インターナショナル・レースウェイで行われる。

ドライバー デニー・ハムリン:
「我々の"トヨタ カムリ"は好調とは言えなかった。そんな状況下だったが最善を尽くした。幸運にもライバルがミスを犯したり、トラブルに見舞われた。それだけだ」

ドライバー マット・ケンゼス:
「上位を争っていたときは好調だった。しかし、ピットにおけるアクシデントでポジションを落とした後、集団の中での走行は困難だった。ピット戦略で一旦首位に立ったが、次のコーションでピットインしたため再び後方へ順位を落としてしまった。その後のリスタートで逆転を狙ったが、3ワイドか4ワイドのバトルの中で車両にダメージを負ってしまい、再浮上は叶わなかった。終盤は、レース序盤のように周回遅れをパスすることが出来ず、残念な結果に終わってしまった。次戦フェニックスも今日と同様、全力を尽くして戦う」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 3 48 ジミー・ジョンソン シボレー 341
2 5 4 ケヴィン・ハーヴィック シボレー 341
3 26 2 ブラッド・ケゼロウスキー フォード 341
4 9 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 341
10 20 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 341
16 13 55 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 341
25 1 20 マット・ケンゼス トヨタ カムリ 341
26 40 26 コール・ウィット トヨタ カムリ 341
28 24 15 クリント・ボウヤー トヨタ カムリ 341
31 39 83 J.J.イェリー トヨタ カムリ 338
40 41 66 ブレット・モフィット トヨタ カムリ 283
42 35 23 アレックス・ボウマン トヨタ カムリ 245
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ジョーイ・ロガーノ フォード 4072
2 デニー・ハムリン トヨタ 4072
3 ライアン・ニューマン シボレー 4070
5 マット・ケンゼス トヨタ 4059
9 カイル・ブッシュ トヨタ 2270
19 クリント・ボウヤー トヨタ 939
22 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 875
31 コール・ウィット トヨタ 512
36 アレックス・ボウマン トヨタ 389
39 ライアン・トゥルークス トヨタ 193
42 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 76
46 パーカー・クリガーマン トヨタ 54
47 ブレット・モフィット トヨタ 52
55 トミー・ドリッシ トヨタ 6
56 クレイ・ロジャース トヨタ 2
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 1524
2 フォード 1490
3 トヨタ 1365

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第31戦 O'Reilly Auto Parts Challenge

開催日:11月1日

カイル・ブッシュが前日のトラックに続きテキサス連続勝利!

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前日のトラック・シリーズに続きテキサス2連勝を飾ったカイル・ブッシュ(#54)

 11月1日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第31戦「O'Reilly Auto Parts Challenge」がテキサス・モーター・スピードウェイで開催された。
 同シリーズのテキサス戦で、トヨタは過去6勝。その全てをカイル・ブッシュが挙げている。
 今季のシリーズは今大会を含め残り3戦となったが、タイトル争いでは、ドライバーズ部門でエリオット・サドラーが首位と63ポイント差の4位につけている他、オーナー部門(車両にかけられる)でジョー・ギブズ・レーシングの54号車が31ポイント差で2位につけ逆転タイトル獲得をを狙っている。

 10月31日(金)の2度の練習走行を経て、11月1日(土)午前11時15分より予選が行われ、Ky.ブッシュが3列目6番手、マット・ケンゼスが13番手。サドラーはウィルス性の胃腸炎に見舞われたため、予選はクリント・ボウヤーが代役として出走。10台の"トヨタ カムり"が決勝へと進んだ。

 予選に続き、午後2時52分、1.5マイルオーバルを200周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。サドラーは予選時とドライバーが交代したことで、最後尾グリッドからのスタートとなった。
 8周目にクラッシュ車両によりイエローコーションが発生。ここで11号車は体調不良のサドラーから、代役として予選も走ったボウヤーへとドライバーチェンジ。NASCARではレース中のドライバー交代が許されており、その際には決勝レーススタート時のドライバーがレース結果及びポイントを獲得することとなる。
 6番手スタートのKy.ブッシュは序盤ハンドリングに苦しむも、徐々に順位を上げ、3位走行中の49周目、この日2度目のイエローコーションでピットへ向かうと、好ピット作業で首位に浮上。ケンゼスも3位へとポジションアップ。
 再スタート直後の62周目にはケンゼスがKy.ブッシュをかわしたが、68周目にKy.ブッシュが再び首位奪還。その後は、同じカップ・シリーズのトップドライバーであり、オーナーズタイトルを争う22号車を駆るジョーイ・ロガーノ(フォード)とのマッチレースとなった。
 138周目にこの日4度目のイエローコーションが出された後はコーションが出ない展開となり、再スタート後もKy.ブッシュとロガーノのバトルが継続。180周目過ぎには各車グリーンピットを行ったが、全車がピット作業を終えた後はKy.ブッシュが首位に返り咲いた。
 ロングランで速さを発揮したKy.ブッシュは、この長いグリーンランで後続を引き離して行き、最後は2位に1.5秒差をつけトップチェッカー。シリーズの今季7勝目、自身が最多記録を持つシリーズの通算勝利でも70勝目を挙げた。この勝利は、所属するジョー・ギブズ・レーシングにとっても、シリーズ通算で記念となる100勝目となった。
 レースを通してトップ5での走行を続けたケンゼスは5位。サドラーに代わってドライブしたボウヤーは9位でフィニッシュした。
 オーナーズポイントでは、Ky.ブッシュの駆った54号車が勝利を挙げたものの、ランキング首位につける22号車が2位でフィニッシュしたため、その差は5ポイント縮めるに留まった。

 次戦第32戦は11月8日(土)、フェニックス・インターナショナル・レースウェイで行われる。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「(チームのシリーズ通算100勝は)間違いなく特別な瞬間だ。ジョー・ギブズ・レーシングとボディ、シャシー、エンジンの各工場、彼らがずっとハードワークを続けてくれたおかげで多くの勝利を重ねられた。彼らの努力を誇りに思う。共に戦ってきたクルーチーフにも感謝している。彼らとは様々な異なる車両で勝利を重ねてきた。今日テキサスで勝利出来て良かった。ヴィクトリーレーンに登れるのは本当に嬉しい。(自身の70勝目は)まだ終わったわけでは無い。さらにこれからも勝利を重ねて行くつもりだ」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 6 54 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 200
2 1 22 ジョーイ・ロガーノ フォード 200
3 5 12 ライアン・ブレイニー フォード 200
5 13 20 マット・ケンゼス トヨタ カムリ 200
9 17 11 エリオット・サドラー トヨタ カムリ 200
18 21 19 マイク・ブリス トヨタ カムリ 199
23 16 25 ジョン・ウェス・タウンリー トヨタ カムリ 196
24 28 99 ジェイムズ・ブッシャー トヨタ カムリ 195
25 26 44 デイビッド・スター トヨタ カムリ 194
26 25 14 エリック・マクルーア トヨタ カムリ 194
27 32 17 ターナー・ベリーヒル トヨタ カムリ 194
39 31 10 ブレイク・コッホ トヨタ カムリ 4
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
25 デイビッド・スター トヨタ 279
26 ブレイク・コッホ トヨタ 268
27 サム・ホーニッシュ・Jr. トヨタ 242
31 ジェフ・グリーン トヨタ 158
41 ウィル・キンメル3世 トヨタ 74
44 ケニー・ハブル トヨタ 61
46 ダニエル・サレス トヨタ 54
55 ハーミー・サドラー トヨタ 37
57 ハル・マーティン トヨタ 34
59 ケリー・アドミラール トヨタ 31
60 スコット・レガセイ・Jr. トヨタ 31
64 パウリー・ハラッカ トヨタ 25
65 ケニー・ウォレス トヨタ 25
66 ジェイソン・ホワイト トヨタ 25
70 マット・カーター トヨタ 15
75 ミルカ・デュノー トヨタ 4
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
2 トヨタ 1335
3 フォード 1314
4 ダッジ 786

NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第20戦 WinStar World Casino and Resort 350

開催日:10月31日

カイル・ブッシュが今季7勝目
トヨタはトップ3独占でマニュファクチャラーズタイトル確定!

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今季7勝目を挙げたカイル・ブッシュ

 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第20戦「WinStar World Casino and Resort 350」が10月31日(金)にテキサス・モーター・スピードウェイで開催された。
 全22戦で争われるシリーズも残り3戦。タイトル争いでは、ディフェンディングチャンピオンのマット・クラフトンが首位につけているが、ダレル・ウォレス・Jr.が前戦優勝を果たすなど順位を上げてきており、現在クラフトンに22ポイント差の3位。終盤戦でタイトル争いは更に激しさを増している。
 ハイバンクでハイスピードな1.5マイルオーバル、テキサスでは、トヨタは2004年の参戦開始以来21戦に参戦し、12勝。そのうち、現役ではカイル・ブッシュが2勝、ソーターが2勝、そして今年春の大会でクラフトンが勝利を挙げている。

 30日(木)に2度の練習走行を行い、31日(金)午後2時15分より予選開始。Ky.ブッシュが2番手、クラフトンが3番手。ジェブ・バートンが6番手、ティモシー・ペターズが7番手、ウォレス・Jr.が8番手で続き、10台の"トヨタ タンドラ"が決勝レースへと進んだ。

 予選の後、ネイションワイド・シリーズの練習走行、カップ・シリーズの予選を経て、午後7時52分、1.5マイルオーバルを147周(220.5マイル:約350km)して競われる決勝レースがスタート。2番手スタートのKy.ブッシュが2周目に首位を奪うと、8番手スタートからポジションを上げてきたウォレス・Jr.が2位へ浮上。これにクラフトンが続き、前半戦は3台の"トヨタ タンドラ"が順位を入れ替え合いながらの首位争いを展開した。
 70周目過ぎからグリーンピットが始まり、ここでウォレス・Jr.が首位浮上。直後のコーションからの81周目の再スタートでは、4ワイドの激しいバトルとなったが、ウォレス・Jr.は首位をキープ。しかし、95周目に出されたコーション下のピットでウォレス・Jr.は4位へと順位を落としてしまった。
 このピットではKy.ブッシュが首位に立ち、クラフトン、ペターズが続く展開。順位を落としたウォレス・Jr.だったが、再スタート後すぐに前走車をかわし、2位に浮上。
 106周目、首位を行くチームメイトのKy.ブッシュを追っていたウォレス・Jr.が突然のエンジンブロー。ここまで約半分の51周にわたって首位を走行したウォレス・Jr.だったが、惜しくもレースを終えることになってしまった。
 ウォレス・Jr.のエンジンブローによりコースにまかれたオイルを処理するため、10分ほどの赤旗中断の後レース再開。再スタート後はKy.ブッシュとクラフトンの首位争いが続いた。
 一方、序盤にエンジン不調を訴えポジションを落としていたジャーマン・キロガ・Jr.が目覚ましい追い上げを見せ、129周目には6位へとポジションアップ。
 137周目、スピンした車両にジョン・ウェス・タウンリーが巻き込まれ、イエローコーション。このコーションでは、ほとんどの車両がピットへ向かったのに対し、5台がコースに残り、キロガ・Jr.が首位に浮上。ピットに向かった中ではペターズとジョニー・ソーターが2本タイヤ交換作戦を採り、ステイアウト組5台に続く6位、8位に。4本交換したKy.ブッシュは9位で残り5周の再スタートを迎えた。
 再スタート後、Ky.ブッシュが順位を上げていき、残り2周となった146周目にはペターズをかわし2位へ。その直後、ラインを変えようとしたソーターに、すぐ後ろの車両が接触。ソーターはスピンを喫し、メインストレートイン側のグラスエリアへとコースアウト。コーションが出され、レースは延長。"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることとなった。
 残り2周での再スタートでは、Ky.ブッシュが得意のスタートダッシュを決め首位に浮上。後方では、キロガ・Jr.とペターズがチームメイト同士のバトルを展開したが、ファイナルラップに2台が接触。キロガ・Jr.はスピンし壁にヒット。イエローコーションが出されたが、ファイナルラップに入っていたため、その時点で順位は凍結。Ky.ブッシュが今季7勝目を挙げた。
 2位にバートン、3位にペターズが続き、"トヨタ タンドラ"はトップ3を独占。この結果、2戦を残して、トヨタは2014年トラック・シリーズのマニュファクチャラーズタイトルを確定した。
 クラフトンは5位でフィニッシュ。ランキング2位のライアン・ブレイニー(フォード)が9位に終わったことで、その差を23ポイントへ広げることとなった。一方でクラフトンを追っていたウォレス・Jr.は無念のエンジントラブルにより26位に終わり、クラフトンとの差は43ポイントまで広がった。

 次戦第21戦は11月7日(金)にフェニックス・インターナショナル・レースウェイで開催される。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「ヴィクトリーレーンに上がれて嬉しい。トヨタやスポンサー、TRDに感謝したい。特にトヨタにとっては、マニュファクチャラーズタイトルを決められたという点でも嬉しい1日であり、最高の1年となった。2014年型の新型"トヨタ タンドラ"は見た目が素晴らしいというだけでなく、本当に速く、多くのレースで勝利出来た。全ての成功は昨年の新型車発表から、シーズンを通してずっと開発を続けてくれたトヨタやTRDの全てのスタッフのハードワークのおかげだ」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 2 51 カイル・ブッシュ トヨタ タンドラ 152
2 6 13 ジェブ・バートン トヨタ タンドラ 152
3 7 17 ティモシー・ペターズ トヨタ タンドラ 152
5 3 88 マット・クラフトン トヨタ タンドラ 152
8 14 8 ジョー・ネメチェク トヨタ タンドラ 152
16 12 98 ジョニー・ソーター トヨタ タンドラ 152
17 15 77 ジャーマン・キロガ・Jr. トヨタ タンドラ 152
20 17 5 ジョン・ウェス・タウンリー トヨタ タンドラ 151
26 8 54 ダレル・ウォレス・Jr. トヨタ タンドラ 106
31 21 35 ライアン・エリス トヨタ タンドラ 4
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
45 クリス・フォンテイン トヨタ 62
61 ペイトン・セラーズ トヨタ 27
78 ジャスティン・ボストン トヨタ 14
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 933
2 シボレー 816
3 フォード 805
4 RAM 152