カップ戦の"トヨタ カムリ"勢は不運なアクシデントで苦戦
エクスフィニティとトラックでは惜しくも2位
ドーバーの"モンスター・マイル"で3カテゴリーが同一週末開催。スプリント・カップ・シリーズでは上位を争い続けた"トヨタ カムリ"が、終盤に入って次々に不運に見舞われ、クリント・ボウヤーの9位が最上位フィニッシュとなった。エクスフィニティ・シリーズでは、一度は周回遅れとなったマット・ケンゼスが猛追を見せたが届かず2位。キャンピングワールド・トラック・シリーズでは、期待の若手、ダニエル・サレスとエリック・ジョーンズが最後まで首位を争い、2位、3位でフィニッシュした。
NASCAR SPRINT CUP SERIES
第13戦 FedEx 400
開催日:5月31日
"トヨタ カムリ"勢は不運なアクシデントで苦戦
クリント・ボウヤーが9位
9位フィニッシュを果たしたクリント・ボウヤー(#15)
5月31日(日)、米国東部デラウェア州ドーバーのドーバー・インターナショナル・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第13戦「FedEx 400」が開催された。
コンクリート舗装の1マイルオーバルは"モンスター・マイル"の愛称を持つ。トヨタ勢は過去2勝。そのどちらもカイル・ブッシュによるもので、カイル・ブッシュはエクスフィニティ、トラックも含めた3カテゴリー合計で過去11勝を挙げるなど得意としている。前戦シリーズに復帰したカイル・ブッシュの活躍に期待がかかった。
29日(金)練習走行に続き、午後3時45分より予選が行われ、デニー・ハムリンが今季初のポールポジションを獲得。ハムリンにとってドーバーでは3度目のポールとなる。マット・ケンゼスが4番手、カール・エドワーズ8番手、カイル・ブッシュは10番手につけ、8台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
31日(日)午後3時17分、好天の下で1マイルオーバルを400周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのハムリンは首位をキープ。10番手スタートのカイル・ブッシュが徐々にポジションアップ。ケンゼス、エドワーズもトップ10での周回を続けた。
40周を過ぎた頃から周回遅れが多く現れ、これを処理する中でハムリンはポジションダウン。しかし75周目にこの日最初のイエローコーションが出されると、ピット作業でハムリンは首位に復帰した。
80周目に再スタートが切られると、ケンゼスとカイル・ブッシュも好ダッシュを決め3位、4位へ。3台の"トヨタ カムリ"がトップ4に入る好走が続いた。
ドーバーでは燃料をフルに入れた状態で約80周走れるが、最初のコーションの後はグリーンのまま推移し、160周目あたりからグリーン下でのピット作業が開始された。
159周目にケンゼス、161周目にハムリンとカイル・ブッシュがピットへ。ハムリンは僅かに作業でタイムをロスし、カイル・ブッシュが前へ。ピットインを引っ張ったエドワーズはリードラップを獲得。翌162周目にエドワーズがピットへ向かうと、ちょうどそのタイミングでコーションが出された。
タイヤ交換と給油、サスペンションの調整を行ったエドワーズだったが、左リアサスペンションの調整が終わる前に、工具を挿してピットアウト。すぐに停まって工具は取り外したものの、調整部の破損を修復すべく再度のピットインを強いられ、トップ10から首位と同一周回最後尾の21位まで後退してしまった。
一方、20番手からスタートし、徐々に順位を上げ、トップ10入り目前となっていたクリント・ボウヤーは、147周目に突然のタイヤパンクに見舞われ予定外のピットイン。ここで2周遅れになってしまったが、その後の各車のグリーンピット、コーションのおかげで首位と同一周回、14位までポジションを取り戻した。
169周目に再スタートが切られたが、僅か7周で3台が絡む多重クラッシュが発生しイエローコーション。2位、4位につけていたケンゼスとカイル・ブッシュはコース上に残ったが、6位のハムリンと21位のエドワーズはピットへ。ハムリンは14位へと後退。
再び長いグリーンランとなり、トップ5圏内を走行していたケンゼスとカイル・ブッシュは247周目、251周目にグリーンピット。先のコーションでピットに入っていたハムリンは最後までピットインを引っ張り、251周目に首位浮上。しかし、ハムリンも258周目にピットへ向かうと、その直後にイエローコーション。エドワーズはこのグリーンピット時にピットロードスピード違反を取られ、ペナルティで2周遅れとなってしまった。
カイル・ブッシュとケンゼスが4,5位、ハムリン10位、ボウヤー11位で再スタート。カイル・ブッシュは3位へ。ハムリンも好ダッシュで7位へと順位を上げた。
またも長いグリーンランの展開となる中、残り100周を切ったところで、5位走行中のケンゼスが突然スローダウン。ピットへ向かい、タイヤを交換して一旦はコースに復帰したが、サスペンションが破損しており、上位を走っていたケンゼスはここでレースを終えることとなってしまった。
残り80周を切ったあたりから、各車様々なピット戦略でのグリーンピット開始。最後までピットを引っ張った車両も350周目過ぎにはグリーンピットを強いられ、全車が最後まで走れるだけの給油ピットを終えた時点で、カイル・ブッシュが3位、ハムリン5位、ボウヤー6位と好位置で終盤戦に。
3位で更に上位を目指し追い上げていたカイル・ブッシュだったが、残り24周というところで、かわそうとした周回遅れと絡んでクラッシュ。こちらも無念のリタイアとなってしまった。
これでコーションが出され、上位2台がコース上に残ったが、ハムリン、ボウヤーらはピットへ向かい、新しいタイヤを装着して、5位、6位で再スタート。
5位争いを展開したハムリンとボウヤーだったが、再スタートしてまもない386周目に2台は僅かに接触。ハムリンはコントロールを失い、壁にクラッシュ。レースを通して上位を争っていた"トヨタ カムリ"勢が次々に不運に見舞われる一日となってしまった。
残り11周で再スタートが切られたが、ボウヤーはハンドリング不調に見舞われ徐々にポジションダウン。残り3周で他車のクラッシュによりレースは"グリーン・ホワイト・チェッカー"となったが、ボウヤーはポジションアップを果たせず、9位でフィニッシュした。
次戦第14戦は6月7日(日)、米国東部ペンシルバニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイで行われる。
TOYOTA GAZOO Racingへのご声援、ありがとうございました。次戦も応援の程よろしくお願いいたします。
ドライバー クリント・ボウヤー:
「我々にとってはまずまずの一日だった。圧倒的な速さはなかったが、レース中ずっと上位を目指して戦い続けた。デニー(ハムリン)と接触するつもりは全くなかったのだが、彼には悪いことをしてしまった」
リザルト
決勝結果 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 14 | 48 | ジミー・ジョンソン | シボレー | 405 | ||
2 | 6 | 4 | ケヴィン・ハーヴィック | シボレー | 405 | ||
3 | 3 | 42 | カイル・ラーソン | シボレー | 405 | ||
9 | 20 | 15 | クリント・ボウヤー | トヨタ カムリ | 405 | ||
13 | 15 | 55 | デイビッド・レーガン | トヨタ カムリ | 404 | ||
19 | 8 | 19 | カール・エドワーズ | トヨタ カムリ | 402 | ||
21 | 1 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 402 | ||
29 | 40 | 23 | J.J.イェリー | トヨタ カムリ | 397 | ||
30 | 35 | 26 | ジェブ・バートン | トヨタ カムリ | 396 | ||
32 | 36 | 83 | マット・ディベネデット | トヨタ カムリ | 395 | ||
36 | 10 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 374 | ||
39 | 4 | 20 | マット・ケンゼス | トヨタ カムリ | 346 | ||
|
|
NASCAR XFINITY SERIES
第12戦 Buckle Up 200
開催日:5月30日
周回遅れから追い上げたマット・ケンゼスが2位
惜しくも2位に終わったマット・ケンゼス(#20)と9位フィニッシュのエリック・ジョーンズ(#54)
5月30日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第12戦「Buckle Up 200」がドーバー・インターナショナル・スピードウェイで開催された。
同シリーズのドーバー戦でトヨタは過去8勝。そのうち5勝をカイル・ブッシュが挙げている。今大会はカイル・ブッシュは出場せず、シリーズレギュラーのメキシコ人若手ドライバー、ダニエル・サレスと、この日19歳の誕生日を迎えたエリック・ジョーンズ、そしてマット・ケンゼスが"トヨタ カムリ"をドライブする。
29日(金)に2度の練習走行を経て、30日(土)決勝を前に午前11時15分より予選開始。ケンゼスが3番手、サレスが4番手で2列目に並び、その後方6番手にエリック・ジョーンズ。11台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
予選後、午後2時48分に1マイルオーバルを200周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタートした。
抜群のスタートダッシュでサレスが2位浮上。3周目にスピン車両でイエローコーションが出され、再スタートではエリック・ジョーンズがこれに続き3位、ケンゼスは5位と、3台の"トヨタ カムリ"がトップ5に入っての序盤戦となった。
28周目にエリック・ジョーンズをかわし、4位へ上がったケンゼスだったが、31周目にホイールの緩みにより予定外のグリーンピット。これでケンゼスは周回遅れとなってしまった。
50周目にコース上の異物によりこの日2度目のイエローコーション。周回遅れのケンゼスは、上位勢がピットインする間に1周回り、周回遅れから脱した。このピットではエリック・ジョーンズが素晴らしい作業に助けられ首位に浮上。サレスが6位、ケンゼスは首位と同一周回最後尾18位での再スタートとなった。
再スタートから僅か3周で3台が絡むクラッシュが発生しイエローコーション。上位勢はピットに入らなかったが、ケンゼスはピットインしタイヤを4本交換。再スタートではエリック・ジョーンズが首位を守る一方で、ライバルよりもややタイヤが新しいケンゼスが猛烈な追い上げを開始。僅か7周でトップ10圏内へ返り咲くと、ハンドリングに苦しむサレスもパス。
レースが折り返しとなる100周目にスピン車両によるイエローコーション。ドーバーでは燃料をフルに入れて可能な周回数は約80周となっており、最低もう一回の給油が必要なタイミングでのピット作業となった。
このコーションで、ケンゼスはピットに入らず、首位に浮上。2台がタイヤ2本交換を選択したため、4本交換したエリック・ジョーンズは4位、サレスが10位で残り95周の再スタートとなった。
再スタート後は、エリック・ジョーンズがすぐに2位に浮上。首位ケンゼスと"トヨタ カムリ"の1-2体制に。
イエローコーションが出ないまま、首位を行くケンゼスは154周目にグリーンピット。これで周回遅れとなったケンゼスだったが、その後もイエローコーションは出ず、180周目あたりから上位勢も次々にグリーンピット。ケンゼスに代わって首位を走行していたエリック・ジョーンズと3位につけていたサレスは、共に184周目にピットへ。しかし、ここで2台共にピットレーンでのスピード違反を取られ痛恨の後退。サレスはこのペナルティのピット時にもスピード違反。ピット入り口で速度をコントロールするのが非常に難しいこのドーバーでの洗礼を受けることとなり、大きく順位を落としてしまった。
ほとんどの車両がグリーンピットを終える中、2台だけがピットインを引っ張り、グリーンピットを終えた車両のトップを走るケンゼスは3位に。残り4周というところで2位の車両がピットへ。しかし、首位の車両はペースを抑え、最後まで走り切る作戦に。
ペースで大きく上回るケンゼスは、周回遅れから脱すると、1周ごとに約1.5秒、首位との差を詰めていったが、惜しくも届かず、2位でフィニッシュ。ジョーンズは9位に終わった。
次戦第13戦は6月13日(土)、米国北東部ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイで行われる。
TOYOTA GAZOO Racingへのご声援、ありがとうございました。次戦も応援の程よろしくお願いいたします。
ドライバー マット・ケンゼス:
「我々の"トヨタ カムリ"は非常に速かった。序盤、後れを取ることとなったが、中盤のコーションでステイアウトし、順位を取り戻した。あの時点で我々には新品タイヤが1セットしか残っていなかったので、あの作戦しかなかった。完全に勝てると思っており、最後まで走り切れるドライバーがいるとは考えてもいなかった。最後は全力で追い上げたが届かなかった。彼(クリス・ブッシャー:フォード)は今季非常に速い。彼の勝利を祝福する。我々にとっては良い一日だった」
ドライバー エリック・ジョーンズ:
「終盤のグリーンピットでのペナルティは完全に私のミスだ。良いポジションにいただけに残念だ。ここはピットロードが難しいので、練習しておくべきだったが、そこに思い至らなかった。我々の"トヨタ カムリ"は速かった。一日中ハードに戦い、多くの周回で首位を走った。しかし、勝てなかった。来週はテキサスでトラック・シリーズ戦があるので、必ず勝つ」
リザルト
決勝結果 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 2 | 60 | クリス・ブッシャー | フォード | 200 | ||
2 | 3 | 20 | マット・ケンゼス | トヨタ カムリ | 200 | ||
3 | 10 | 7 | リーガン・スミス | シボレー | 200 | ||
9 | 6 | 54 | エリック・ジョーンズ | トヨタ カムリ | 199 | ||
13 | 24 | 44 | デイビッド・スター | トヨタ カムリ | 198 | ||
18 | 23 | 28 | J.J.イェリー | トヨタ カムリ | 197 | ||
19 | 4 | 18 | ダニエル・サレス | トヨタ カムリ | 197 | ||
23 | 37 | 26 | Cj.フェイソン | トヨタ カムリ | 194 | ||
24 | 30 | 24 | エリック・マクルーア | トヨタ カムリ | 193 | ||
30 | 25 | 8 | ブレイク・コッホ | トヨタ カムリ | 171 | ||
33 | 26 | 14 | ケール・コンリー | トヨタ カムリ | 135 | ||
38 | 27 | 40 | カール・ロング | トヨタ カムリ | 33 | ||
40 | 31 | 19 | ジェフ・グリーン | トヨタ カムリ | 3 | ||
|
|
NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第6戦 Lucas Oil 200
開催日:5月29日
ダニエル・サレスとエリック・ジョーンズが2-3位
首位を争い、2位フィニッシュを果たしたダニエル・サレス(#51)
NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第6戦「Lucas Oil 200」が5月29日(金)にドーバー・インターナショナル・スピードウェイで開催された。
年1戦行われる同シリーズのドーバー戦で、トヨタは2008年以来7連勝中。昨年まで2連勝のカイル・ブッシュは今大会はエントリーせず、自身のチームよりシリーズフル参戦中の18歳、エリック・ジョーンズに加え、エクスフィニティ・シリーズに今季フル参戦している23歳メキシコ人ドライバー、ダニエル・サレスを出場させた。
エリック・ジョーンズは今季これまでの5戦で2位2回を含む4回のトップ10フィニッシュ。サレスも4戦に出場し全戦トップ10フィニッシュを続けている。
28日(木)に2時間半の練習走行を行い、29日(金)、決勝を前に午後0時45分より予選開始。練習走行でトップタイムをマークしたエリック・ジョーンズが0.069秒及ばず最前列2番手、2年連続シリーズチャンピオンのベテラン、マット・クラフトンが3番手、サレスが5番手、18歳のカナダ人ドライバー、キャメロン・ヘイリーが7番手、カイル・ブッシュ・モータースポーツの3台目を駆る24歳のジャスティン・ボストンが8番手、今大会トラック・シリーズにデビューを果たした、18歳になったばかりのジェシー・リトルが9番手で続き、9台の"トヨタ タンドラ"が決勝へと駒を進めた。
予選に続き、日が傾いてきた午後5時48分、1マイルオーバルを200周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタートした。
最前列2番手グリッドのエリック・ジョーンズはスタートで出遅れ5位に後退。ハンドリングにも苦しみ壁にも軽くヒットするなど苦しい序盤戦となった。エリック・ジョーンズの後方で3番手スタートのクラフトンも影響を受けポジションを落としたが、すぐにエリック・ジョーンズをかわし3位へ。エリック・ジョーンズ、ボストン、サレスとカイル・ブッシュ・モータースポーツの若手が5位以降に続いて周回を重ねていった。
14周目にスピン車両によりこの日最初のイエローコーションが出されたが上位勢はピットインせず。27周目にも多重クラッシュで2度目のイエローコーションが出されると、クラフトン、サレス、エリック・ジョーンズを含む上位6台はコース上に残ったが、それ以外はピットへ。
32周目、11位で再スタートを切ったリトルが、10位争いの中でクラッシュ。5台が絡む多重クラッシュとなり、リトルはデビュー戦を32周で終えることとなってしまった。
ここで上位勢がピットへ向かうと、先のコーションでピットインしていたティモシー・ピーターズ、ジョニー・ソーター、ヘイリーがコースに残り、それぞれ2,3,4位へポジションアップ。トップでピットアウトしたクラフトンが9位、サレス11位、エリック・ジョーンズ14位で再スタートとなった。
再スタートではピーターズが好ダッシュを見せ首位に浮上。その後も首位争いを繰り広げた。
3度目のコーション時にピットインしながらも、ペナルティで17位に後退、その後追い上げを見せていたボストンだったが、トップ10入りを目前にしていた67周目にスピンを喫し壁にクラッシュ。このコーションではほとんどの車両がピットに入らなかったが、再スタートしてすぐにコース上に止まった車両によりイエローコーションが出されると、ピーターズ、クラフトンら上位勢がピットへ。これで順位が入れ替わり、コース上に残ったヘイリーが2位、エリック・ジョーンズは3位へ。再スタート後は、ピットインして9位に後退していたクラフトンが、新しいタイヤの優位性も活かし、猛追。2位のエリック・ジョーンズ、ヘイリーに続く4位までポジションを上げた。
レースが折り返しを過ぎ、105周目にスピン車両によりイエローコーション。燃料をフルに入れて約80周ほど走れるドーバーでは、若干厳しい残り周回でのコーションとなった。
ここでコース上に残る作戦を採ったクラフトンが首位へ。同様の作戦のピーターズ4位、サレス5位。エリック・ジョーンズはピットインしタイヤを4本交換。9位で残り90周の再スタートとなった。
再スタートではクラフトンが先行を許し2位へ。123周目には、トップ10を走行していたヘイリーがメカニカルトラブルに見舞われスローダウンも、コーションは出されず。
ピーターズはクラフトンに続く3位に浮上したが、136周目、突然のタイヤパンクに見舞われクラッシュ。好走を見せていたがここでレースを終えることとなった。
残り60周ほどでのコーションに、全車ピットイン。2位につけていたクラフトンは、ここで痛恨のピットロードスピード違反。タイヤ2本交換としたエリック・ジョーンズが2位、4本交換のサレスが3位、クラフトンは12位まで後退。
残り58周で再スタートが切られると、エリック・ジョーンズが首位を奪取。サレスが3位でトップ3台が後続を大きく引き離していった。一方、12位まで順位を落としていたクラフトンは猛追。185周目には5位へ。前走車と激しい4位争いとなった。
首位を逃げるエリック・ジョーンズは、一時は2位との差を1秒近くにまで広げたが、最後のピットで2本交換としたタイヤの摩耗が進んでくると後続に差を詰められ、残り8周というところでついにかわされてしまった。
代わって、サレスがエリック・ジョーンズをかわして2位へ浮上し、首位を追ったが、惜しくも届かず、2位でフィニッシュ。エリック・ジョーンズが3位、クラフトンが5位。18番手スタートから追い上げ、後半はトップ10をキープした23歳のベン・ケネディが6位に入り、今季2度目のトップ10フィニッシュ。ベテランのソーターが9位に入った。
次戦第7戦は6月5日(金)に米国南部テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイで開催される。
TOYOTA GAZOO Racingへのご声援、ありがとうございました。次戦も応援の程よろしくお願いいたします。
ドライバー ダニエル・サレス:
「我々の"トヨタ タンドラ"は強かった。勝つに充分な速さがあると感じていたが、このコースでは周回遅れの処理が最も重要だ。周回遅れが出てくると、追い越しは困難になるので、どこでトラフィックに引っかかるかに左右され、順位を落としてしまった。最後のピットではエリック・ジョーンズが2本タイヤ交換としてほぼ勝利を手に入れていたが、トラフィックに引っかかった。彼にとっても、私にとっても、今日レースを戦った全員にとってトラフィックが問題で、時にギャンブルのようなものだった。とはいえ、全体的には多くのことを学べて良かった。素晴らしいパフォーマンスの"トヨタ タンドラ"を用意してくれたチーム全員に感謝したい」
ドライバー エリック・ジョーンズ:
「最後までポジションを守り切れなかった。次々に現れる周回遅れをパスするためにタイヤを使ってしまった。我々には好調な"トヨタ タンドラ"があり、一日を通してハードに戦った。我々は勝利に非常に近いところにおり、その日まで毎週努力を続ける。ポイント面では良い一日だったし、更に上位を目指していく。今日はカイル・ブッシュがすぐ近くでアドバイスをしてくれた。共に食事も取り、多くの話をした。彼のサポートでレースを戦えることは最高だ」
リザルト
決勝結果 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 4 | 19 | タイラー・レディック | フォード | 200 | ||
2 | 5 | 51 | ダニエル・サレス | トヨタ タンドラ | 200 | ||
3 | 2 | 4 | エリック・ジョーンズ | トヨタ タンドラ | 200 | ||
5 | 3 | 88 | マット・クラフトン | トヨタ タンドラ | 200 | ||
6 | 18 | 11 | ベン・ケネディ | トヨタ タンドラ | 200 | ||
9 | 16 | 98 | ジョニー・ソーター | トヨタ タンドラ | 200 | ||
20 | 14 | 17 | ティモシー・ピーターズ | トヨタ タンドラ | 136 | ||
21 | 7 | 13 | キャメロン・ヘイリー | トヨタ タンドラ | 136 | ||
25 | 8 | 54 | ジャスティン・ボストン | トヨタ タンドラ | 65 | ||
30 | 9 | 97 | ジェシー・リトル | トヨタ タンドラ | 32 | ||
|
|