8月28日(土)、29日(日)の両日に渡り、JR桜木町駅前(神奈川県横浜市)において、MOTOR FESTA ~親子で楽しむモータースポーツ~が開催された。
初開催となったこのイベントは、"サーキットが街にやって来た"というコンセプトで、一般の方々に、イベントを通して、クルマ・モータースポーツのおもしろさ・楽しさを伝えることを目的に実施したものである。具体的には、現在のレースにも通じるレーシングカートや、四輪のモータースポーツの原点ともいえる、エンジンなしで坂道を滑走するソープボックスダービーのミニチュア版、木製のモックカー製作などを通して、モータースポーツを体感していただくというものだ。全くレースを知らない方々は、そんなコンテンツが突然目の前に現れた時、どのような反応を示すのだろうか?実際に体験してくれるのだろうか?その反応から、これから先のクルマ・モータースポーツの未来はどうなるのであろうか?など、主催する側としても興味津津であり、リサーチする必要があった。よって、イベントは敢えて事前告知を行わず実施することで準備を進行。総勢13名に及ぶ豪華な参加ドライバーも、ブログやツイッターでの告知を一切しなかった。そんな大胆な戦法で臨んだため、イベントの集客に一抹の不安を覚えながら開催当日を迎えることとなった。
JR桜木町駅前に、SUPER GT、フォーミュラ・ニッポン、FJ1600のレーシングカー3台を並べた。電車を降り改札を出ると、眼前にレーシングカーが飛び込んでくるという、ビジュアルに訴える準備は整った。そこへ、SUPER GTに参戦しているレクサスチーム、トヨタチーム所属のドライバーが集まり、オープニングセレモニーが始まった。場所は、都会のど真ん中、サーキットではない。しかも、いつも彼らが参戦しているレースを全く知らない人たちを相手にイベントを進行させていくのだ。そんな異例なイベントの初日に挨拶に立った脇阪寿一選手は、今までにない切り口でこう語りかけた。「SUPER GT知っていますか?」と。観客のふいをついたような一言であったが、まさに聞きたいことはそれであり、脇阪選手の元気の良さ、軽快な語り口に人が更に集まり始め、思いがけず朝からテントの中は人でいっぱいに。良い意味で予想を裏切る展開で、熱い二日間がスタートした。
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