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[ビデオ特集] 2人による初舞台 : ヤルノ・トゥルーリとティモ・グロック
2008年3月13日(木)オーストラリアGPは新しいF1シーズンの始まりなだけではなく、パナソニック・トヨタ・レーシングにとって、新しい時代の幕開けである。ヤルノ・トゥルーリと新ドライバーのティモ・グロックという新しいドライバーラインアップは、心躍るだけでなくチームに新鮮で明るい空気をもたらしている。 モータースポーツ界の頂点に参戦して7シーズン目を迎えるパナソニック・トヨタ・レーシングで、この若さと経験を兼ね備えた完全なコンビは既に実を結び始めている。ヤルノとティモは、TF108の性能を更にレベルアップさせるために連携して作業をし、その過程で強いチームメイト関係を築き上げていった。 ティモは25歳と若いかもしれない。しかし、彼は、異なるカテゴリーにおいてしっかりとした経験を積んできた。そして、昨年のGP2シリーズのタイトルを見事な成績で獲得した上で、パナソニックトヨタレーシングに参加している。それにも関わらず、ティモは11シーズンをF1で過ごしてきた、最も速いドライバーのひとりであるヤルノの横で更に色々吸収した。 「彼は本当に経験豊富なんだ。そして、それは私にとっても良いことなんだ。」と、ティモは言う。「チームに彼の様なドライバーがいることは、私にはとてもよい経験になるんだ。彼はこのチームに長く居るから、チームの事も詳しいし、セットアップの方法なんかも色々知っている。そして、それは私にとって、とても興味深い事なんだ。」 ティモは、トップで競争するために必要な、優れた戦う才能を、自身のキャリアの中で示してきた。 彼が2004年にF1で過ごした1シーズン以降を振り返ってみると、彼が戦ってきたあらゆるカテゴリーで光り輝くことができるくらいの恵まれた才能はさておき、決断ときつい作業の研究だったはずだ。 しかし、その一方で、速くて経験豊富なレーサーが傍にいることは、ティモにとって手ごわい競争をもたらすだろう。そして、社長のジョン・ハウエットは、2人の密接な協力関係と同じくらい素晴らしい競争を期待している。 「ティモは、ヤルノが最も速いドライバーのひとりであると認めなければならないだろう」と、ジョンは言う。 「F1では、予選のグリッドからレースをはじめ最初の一周を終える事になる。つまり、彼が昨年のGP2でどれだけ優秀なドライバーであったかを証明するだけでなく、予選を最高のレベルで勝ち残っていかなければならないということだ」 パナソニック・トヨタ・レーシングの、新しいドライバーラインアップによって作られた前向きなエネルギーは、冬季テストで明らかになっている。ティモのテストと車の改良にかける熱意は、ヤルノの経験と熱心さと上手く組み合わさり、TF108が1月13日に走行開始以降、セットアップに著しい改善をもたらした。それ以来、両ドライバーは改良に重要な貢献を果たしてきた。その結果によるTF108の性能アップは、先月行われた最後のプレシーズンテストにおいて、TF108が見せた最速ラップや目覚しい長時間の走行ペースなどでも実証できる。 これは、チームマネージャのリチャード・クレーガンにとっては、驚くべき事ではなかった。クレーガンは、若さと経験のコンビネーションが、チームとドライバーの発展のために一番良いと信じているからだ。 「若いドライバーを入れて、ヤルノの様な経験豊富なF1ドライバーと組み合わせたら、どちらにもいい方向に動くんだ」と、彼は言う。「若いドライバーは、より経験のあるドライバーから色々な知識を吸収することが出来るからね。それは、実際の運転の経験、車の扱い方やチームとの関わり方、フィードバック等すべての観点から言えるね。」 ティモは、2004年にジョーダンでテストドライバーをしていたし、その間にGPでレースを4戦しているから、もちろんF1は完全に初めてとは言えないだろう。この経験と彼のGP2における2シーズンの成功は、彼が一番最近のF1サーキットについてとても詳しい知識を持っていることを表している。そして、トヨタからのレースデビューの準備を万端にしてメルボルンに到着するだろう。 ヤルノの経験の豊かさは、地球上で最も要求が厳しく、競争の激しいスポーツを11シーズン送ってきたことでも明確だろう。しかしながら、ヤルノと言うイタリアンは、彼の献身を何ひとつ失わずに、2008年のパナソニック・トヨタ・レーシングの挑戦を、ティモと共に引っ張っていく新たな経験の準備ができている。 「チームの雰囲気はとても素晴らしいよ。」と、ヤルノは言う。 「ティモは若く、とてもやる気のあるドライバーだ。おかげで、僕も今までにないぐらいやる気が湧いているし、僕がチームを押して、車を改良する準備ができている、」 そして、彼は最後にチームの気持ちをこうまとめた。
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