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Rd.2 Grand Prix of Malaysia press release
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パナソニック・トヨタ・レーシング 灼熱の第2戦マレーシアGPへ
J.トゥルーリとR.シューマッハーが新規則に従い同一エンジンで過酷な2戦目に挑む
2005年3月15日(火)(マレーシア・セパン発)

パナソニック・トヨタ・レーシングは今週末、マレーシアで行われる2005年F1選手権第2戦へと挑む。
開幕戦オーストラリアGPで惜しくも逃したポイントを獲得すべく、雪辱戦へと態勢を整えた。

開幕戦オーストラリアGPでヤルノ・トゥルーリは、優勝を飾ったジャンカルロ・フィジケラ(ルノー)に続く予選 2番手を獲得。最前列からスタートし、最初のピットストップまで2位のポジションを守ったものの、その後、 リアタイヤのブリスターに見舞われ後退、不本意な9位でチェッカーフラッグを受けた。しかし、ヤルノ・ トゥルーリはこの週末56周で行われるマレーシアGPにおいて、良い結果が得られると確信している。

ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー16
「オーストラリアでの最前列スタートは、予選での天候に恵まれたところも大きかった。“TF105”はアルバート パーク・サーキットに合っており、レースウィークを通じて、ポテンシャルに満足していた。従って、マレーシアGPでも私は自信がある。マレーシアGPの行われるセパン・サーキットはテクニカルで面白いサーキットであり、猛暑と湿度の高さで、ドライバーにとっては、シーズン中でもっとも過酷なサーキットの一つでもある。エンジンとタイヤの新しい技術規則によって、今週末も、いくつかの予期せぬ出来事や波乱を見ることになる だろうが、トップグループに加わりたい。メルボルンではポイント獲得を逃してしまったが、セパンでそれを 取り戻すつもりだ」

メルボルンの予選では、終盤出走のために不幸にも土砂降りに見舞われ、決勝レースも、チーム外では、 ほとんど目立たなかったものの、ラルフ・シューマッハーは、チームにとって、競争力を証明するデビューを果たした。緩んでしまったシートベルトを締め直すために、予定外のピットストップを行わざるを得ず、ポイント獲得のチャンスを失ってしまったが、優勝者のベストラップから0.6秒しか離れていない、9番目の最速ラップタイムをマークする素晴らしい走りを見せ、最終的には12位までポジションを上げてみせた。ヤルノ・トゥルーリ同様、ラルフ・シューマッハーも今週末のマレーシアで最前列グリッド争いを目論んでいる。

ラルフ・シューマッハー : カー・ナンバー17
「オーストラリアGPは私にとって混迷のレースとなった。まともに不運を浴びた予選から始まり、レースでの予期せぬピットインと続き、結局、ポイント獲得の機会を逃すことになってしまった。しかし、トヨタでの私のデビュー戦は、TF105のパフォーマンスとチームの働きぶりという点で非常に私を勇気づけてくれた。我々がポイントを獲得するのも時間の問題だろう。マレーシアGPで興味深いのは、多くのF1カーがオーストラリアGPをフィニッシュしたものと同じエンジンでスタートするということだ。セパンは非常に暑く、技術的な問題を
抱えるチームが出てくるだろう。“TF105”と“RVX-05”エンジンには自信があるし、その素晴らしい信頼性が続けば、ポイント獲得も、有りえないことではない」

マレーシアGPでは、気温はしばしば35度以上にも達し、シーズンオフのテストにおけるベスト条件と比較すると、25度近くも暑いことになるが、この過酷な環境にさらされるのはドライバーだけではない。チームはこのレース
ウィークを戦い抜くために、特別な予防処置をとらなくてはならないが、それは、冬のヨーロッパで準備されたものに他ならない。

マイク・ガスコイン : シャシー部門 テクニカルディレクター
「この週末における最大のチャレンジとなるのは、サーキットではなく、気温だ。F1カーの内部は、オフシーズンのテストでは再現不可能な高温となるため、レースウィークが始まる前に、スペインでのテストや過去のシーズンのデータを注意深く解析し、どのようなコンディションになるか予測しなくてはならない。TF105は、オーストラリアでは良いパフォーマンスを見せてくれたが、冷却システムを効率的に使用する必要がある。マレーシアGPでは、進行中の開発プログラムの一部として、主に空力のアップグレードを目的とした新しいフロントウィングを導入する予定だ。他のいくつかの小さなコンポーネントと共に、それらの全ては空力パッケージ全体の効率と性能を高めるようにデザインされている」

パナソニック・トヨタ・レーシングはマレーシアGPのレースウィークを、オーストラリアGP最初の公式練習から使っているエンジン2基でスタートする。どちらの“RVX-05”エンジンもすでにかなりの距離を走破しており、ヤルノ・トゥルーリとラルフ・シューマッハーがセパンの強烈な太陽の下でマレーシアGPのチェッカーフラッグを受けるまでに、その距離は倍になるだろう。

ルカ・マルモリーニ : エンジン部門 テクニカルディレクター
マレーシアGPは新しいエンジンに関わる競技規則の影響を実際に見る初めてのレースとなる。信頼性は、オーストラリアにおいても印象的であったが、セパンでは猛暑も加わり、2戦目ということでエンジンには極めて過酷なものとなるだろう。新たなエンジンに関わる競技規則の解釈の抜け道に関して多くの議論がなされているが、そのようなグレーゾーンを利用することは、我々の解釈に逆らうものだ。我がチームのドライバーは、前レースでのポイント獲得は出来なかったが、新しいルールを真摯に受け止め、最後まで走り抜き、チェッカーフラッグを受けさせることを決断した。我々は2005年シーズンのエンジンに関わる競技規則の精神と意志を完全に受け入れ、信じている。我々がポイント獲得の常連へと挑戦するには、レースを最後まで走り抜かなくてはならず、それは2レース戦い抜くエンジンが必要だということを意味する。メルボルンで、ラルフ・シューマッハーは570km、ヤルノ・トゥルーリは670km走破した。このことは間違いなくマレーシアでのエンジントラブルの可能性を増大させるものではあるが、ポイント獲得へは乗り越えなくてはならない」