F1世界選手権第2戦マレーシアGPの公式練習が、マレーシアのセパン・サー キットで開始された。
公式練習1回目は、午前11時から1時間にわたって、気温32度、路面温度3 8度、湿度58%という蒸し暑い天候の下で開始された。パナソニック・トヨタ・レーシングは、2人のレースドライバー、ヤルノ・トゥルーリとラルフ・ シューマッハーに、リカルド・ゾンタが加わり、3台体制。公式練習1回目は、開始早々から周回を重ねたリカルド・ゾンタが、 2番手を1秒以上引き離し、昨年のレース中の最速タイムを上回るトップタイムをマーク。また、ラルフ・シューマッハーは 初期チェックの後、終盤にコースインし、5周のみの走行ながら、11番手のタイムを刻んだ。ヤルノ・トゥルーリは、 エンジンを温存し、初期のチェックのみの周回となった。公式練習2回目は、2時間のインターバルを挟んで午後2時から 1時間行われ、気温38度、路面温度56度、湿度40%と、さらに過酷な猛暑の中でセットアップを継続。 リカルド・ゾンタがトップと僅差の3番手、ラルフ・シューマッハーは5番手、ヤルノ・トゥルーリが11番手のタイムを マークし、明日の公式練習と予選へ臨むことになった。
ラルフ・シューマッハー :
カーナンバー17 シャシー:TF105/04
公式練習1回目: 11番手 1分37秒168(トップと3.076秒差) 5周
公式練習2回目: 5番手 1分35秒838(トップと0.230秒差) 16周
「マレーシアGPの初日となった今日の結果は妥当なものとなったと思う。我々は、タイヤ選択のために必要な全ての作業を行うことが出来た。まだ改善すべき 点はあるが、TF105のバランスには非常に満足している。全体的に見て、競 争力の高い週末を過ごすことが出来ると思う」
ヤルノ・トゥルーリ :
カーナンバー16 シャシー:TF105/03
公式練習1回目: 24番手 タイム無し 2周
公式練習2回目: 11番手 1分36秒841(トップと1.233秒差) 18周
「今朝の公式練習1回目では、わずかな周回を数えるにとどまった。これは、私 がメルボルンで多くの距離を走っていることによるものだ。公式練習2回目では、いくつかのエレクトロニクスの不調に見舞われ、周回数が制限されることになっ た。また、コースインしていた時も、他車の走行が多く、明確にパフォーマンス を示すのは難しい状況だった。ラルフ・シューマッハーとリカルド・ゾンタの好 タイムを見る限り、この週末へと肯定的といえる」
リカルド・ゾンタ :
カーナンバー38 シャシー:TF105/02
公式練習1回目: 1番手 1分34秒092 17周
公式練習2回目: 3番手 1分35秒677(トップと0.069秒差) 30周
「このサーキットを走ることは楽しいが、F1カーにとっても、ドライバーにと っても非常に過酷といえる。今日はロングランで良い仕事が出来、タイヤのパフ ォーマンスとその摩耗に関して、2種類のタイヤ・コンパウンドを比較し、良い 結果が得られた。公式練習2回目の終盤、ニュータイヤを装着してコースインし たが、最後の区間でイエローフラッグに阻まれ、それ以上のタイムアップはなら なかった。公式練習1回目同様に好タイムをマークできる自信があっただけに残 念だ」
マイク・ガスコイン : シャシー部門 テクニカルディレクター
「3台ともに、実り多い一日となった。リカルド・ゾンタはいつも通りタイヤの 評価テストを行い、そのフィードバックによって、この週末のタイヤ選択は、比 較的順調に進んだ。ここまで見る限り、ロングランにおけるTF105のバラン スには手応えを得られた。ヤルノ・トゥルーリは電気系の不調に見舞われ、公式 練習2回目の終盤、走行を中断することになってしまったが、幸運なことに、そ れによる影響はなかった。全体的に見て、TF105の競争力はかなり高いよう に見え、今日の結果には満足している」
高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「今日の公式練習初日の結果は、非常に満足すべきものとなった。酷暑のセパ ン・サーキットで、最も重要な要素であるタイヤと冷却系の評価を行い、十分な データを得ることが出来た。さらに解析を行い、明日の予選へと臨む」
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