F1世界選手権第3戦バーレーンGPの公式練習3回目と4回目に続き、予選第1回目が行われた。
午前9時から行われた公式練習3回目は、気温32度、路面温度26度、湿度26%と、相変わらずの暑さながら路面温度の低い状態で始まった。パナソニック・トヨタ・レーシングの2人は、精力的にセットアップを続行。ヤルノ・トゥルーリが4番手、ラルフ・シューマッハーが6番手のタイムをマーク。その後、30分のインターバルをおいて、午前10時15分に開始された公式練習4回目では、2台揃ってコースレコードを破る好タイムをマークし、僅差でラルフ・シューマッハーが2番手、ヤルノ・トゥルーリ4番手で午後の予選第1回目へと臨むこととなった。
予選第1回目は、午後1時に開始され、気温41度、路面温度も54度にまで上昇する中でタイムアタックが展開された。第2戦マレーシアGPの決勝結果逆順のタイムアタックでは、17番目に出走したラルフ・シューマッハーは、わずかにターン8でタイムロス、これが響いて1分30秒952の11番手となった。一方、19番手に出走したヤルノ・トゥルーリは、完璧なアタックを見せ1分29秒993をマーク。最後にアタックしたF.アロンソ(ルノー)に僅差でかわされたが、今季開幕から3戦連続となる、予選第1回目2番手を獲得した。
明日は、午前10時半から今日の予選第1回目タイムの逆順に予選第2回目のタイムアタックが行われ、57周で行われる決勝レースは、午後2時半(日本時間午後8時半)にスタートが切られる。
ヤルノ・トゥルーリ :
カーナンバー16 シャシー:TF105/02
公式練習3回目: 4番手 1分32秒776(トップと2.224秒差) 8周
公式練習4回目: 4番手 1分29秒798(トップと0.271秒差) 12周
予選第1回目 : 2番手 1分29秒993(トップと0.145秒差) 3周
「私自身だけではなく、再び見事な仕事を成し遂げてくれたチームにとっても、新たな素晴らしい結果となった。週末を通じてこのパフォーマンスを維持できれば、再び良い結果を得られるはずだ。そのためにもこのペースを明日もキープする必要がある。“TF105”は昨日よりも良くなっているが、ややオーバーステア傾向が残っており、私のドライビングスタイルに完全に合致しているとはいえず、少しタイムロスをしてしまった。とはいえ、2番手ポジションには満足しており、明日のレースでも、マレーシアでの成功を再現出来ることを期待している」
ラルフ・シューマッハー :
カーナンバー17 シャシー:TF105/04
公式練習3回目: 6番手 1分32秒868(トップと2.316秒差) 11周
公式練習4回目: 2番手 1分29秒711(トップと0.184秒差) 12周
予選第1回目 :11番手 1分30秒952(トップと1.104秒差) 3周
「とても期待はずれの結果に終わった予選第1回目となってしまった。アタックラップのターン8に進入する際、オーバーステアに見舞われ、約1秒をロス、明日の予選第2回目へ向け、11番手から臨むこととなってしまった。“TF105”はここバーレーンでも非常に速く、ミシュランタイヤの調子も良いだけに、それを結果に反映できなかったことにはややフラストレーションを感じるが、ヤルノ・トゥルーリとチームが2番手という素晴らしいポジションを獲得したことは嬉しい」
マイク・ガスコイン : シャシー部門 テクニカルディレクター
「“TF105”の1台が暫定ながら決勝スタート最前列を得たにもかかわらず、いささか期待はずれの結果となった予選第1回目であった。ラルフ・シューマッハーはターン8でオーバーステアからミスを犯し、大きくタイムロスしてしまったが、このことは明日影響してくるだろう。我々はラルフ・シューマッハーを明日トップ10グリッドへ入れるべく努力しなくてはならない。ヤルノ・トゥルーリは非常によいアタックをしてくれたが、もうコンマ何秒かはタイムアップが可能だったと思う。再び我々は暫定2番手のポジションを得たが、すでにチームはより高い目標を目指している。明日、我々はヤルノ・トゥルーリのスターティングポジションを確実にし、そして少なくとも2度目の表彰台獲得を目指している」
高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「ヤルノ・トゥルーリは本当に完璧なアタックだった。暫定とは言え3回連続で予選2番手になれたことは我々の実力が本物であることの証明である。一方、ラルフ・シューマッハーはオーバーステアのために大幅なタイムロスを喫してしまったが、上位との差は少ないので、明日は全力で挽回したい」
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