F1世界選手権第3戦バーレーンGPの予選第2回目と決勝レースが、4月3日(日)バーレーン王国のバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われた。
午前10時半から行われた予選第2回目では、ヤルノ・トゥルーリが3番手グリッドを確保、昨日の予選第1回目では、11番手に終わったラルフ・シューマッハーも6番手までグリッドを上げて決勝レースへと臨んだ。
午後2時半、気温42度、路面温度55度、湿度12%という猛暑の中で、57周で競われる決勝レースがスタート。ヤルノ・トゥルーリ、ラルフ・シューマッハーともに好スタートを切り、砂漠に作られたハイスピードサーキットを舞台にサバイバルマッチを戦い抜き、ヤルノ・トゥルーリは、2戦連続となる2位表彰台を獲得。また、ラルフ・シューマッハーも表彰台目前の4位でフィニッシュし、2台揃って入賞、ポイント獲得を果たした。また、コンストラクターズポイントを13点追加し、選手権2位の座を守った。
優勝は、フェルナンド・アロンソ(ルノー)であった。
ヤルノ・トゥルーリ :
カーナンバー16 シャシー:TF105/02
決勝順位 : 2位 57周/57周 (トップと13.409秒差)
予選2回の合計: 3番手 3分02秒660(トップと0.758秒差)
「今回の結果にはとても満足している。マレーシアGPを終え、我々には競争力が備わってきたと感じていたが、2戦連続の表彰台を獲得できたのは本当に素晴らしいことだ。“TF105”は驚くほどの性能を発揮してくれた。速く、信頼性も高く、ブレーキも、冷却系も、ミシュランタイヤも、エンジンも、全てがうまく働き、何の問題も起こらなかった。レース中盤には、首位を行くF.アロンソ(ルノー)を捉えることは難しいと判断し、安全に2位で走り抜くことに専念した。たとえ2位でも、チームの皆にとっては素晴らしい成績だ。この結果を得られたことで、チームの全てのクルーに感謝したい。しかし、我々にはまだ、もう一つ上の目標が待っている。この目標を目指し、今後も全力でプッシュし続けなくてはならない」
ラルフ・シューマッハー :
カーナンバー17 シャシー:TF105/04
決勝順位 : 4位 57周/57周 (トップと53.272秒差)
予選2回の合計: 6番手 3分03秒271(トップと1.369秒差)
「マレーシアGPでの成功のあと、新たな素晴らしい結果を得られた。予想されていたとおり、やや滑りやすかったが、良いレースが出来た。昨日の予選第1回目ではミスを喫し、11番手に沈んでしまったが、チームの素晴らしい作業で、スターティングポジションはいくつか上げることが出来た。我々は2台揃ってポイントを獲得し、そのうちの1台は表彰台に上るという結果を得たが、これはヤルノ・トゥルーリと、ケルン及び現場でのチームスタッフ全員の素晴らしい働きによるものだ。私はマレーシアGPでの5位に続いてここバーレーンで4位に入ることが出来た。次の表彰台こそは私の番に違いない」
高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「2戦連続での表彰台獲得、ダブル入賞を実現でき、とても嬉しい。暑い中、ヤルノ・トゥルーリ、ラルフ・シューマッハーの両ドライバーが全力を出し切ってくれ、またミシュランタイヤも最後まで高いパフォーマンスを発揮してくれたことに感謝したい。次のサンマリノGPではさらにレベルアップした戦いを目指す」
冨田 務 : TMG会長 兼 チーム代表
「この世界に加わってわずか3年を過ごしたばかりだというのに、これだけの競争力を得られたとは、まだ夢を見ているようだ。まず最初に、F1選手権のトップグループで、我々の優れた競争力を確認できたことは素晴らしいことだ。また、パナソニック・トヨタ・レーシングが選手権2位の位置をより固めたということも傑出した業績であり、本当に信じられない結果だ。ヤルノ・トゥルーリとラルフ・シューマッハーの2人は、どちらも非常に賢明で優秀なドライバーだ。ヤルノ・トゥルーリはスムーズに、そして着実に、まるでそれが容易なことのようにレースを走り切ってくれた。ラルフ・シューマッハーは前日の困難な予選第1回目のあと、今日午前中の予選第2回目で、5つもそのポジションを上げるという、素晴らしい仕事を成し遂げた。早めの給油ピットインを余儀なくされることでの戦略的な不利は覚悟していたが、ラルフ・シューマッハーは大変な努力でチャレンジングなレースを戦い抜き、4位という結果と5ポイントを勝ち取ってくれた。再度、チームとスポンサー、そしてトヨタファミリーの全員にお祝いの言葉を捧げたい。3週間後の第4戦サンマリノGPから始まるヨーロッパラウンドを迎えても、選手権2位を維持していくことを目指さなければならない」
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