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Rd.7 Grand Prix of Europe press release
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F1第7戦ヨーロッパGP決勝 J.トゥルーリが8位入賞 ポイント獲得
スタートの混乱に巻き込まれたR.シューマッハーは追い上げ中無念のスピンでリタイア
2005年5月29日(日)(ドイツ・ニュルブルクリンク発)

5月29日(日)、ドイツのニュルブルクリンク・サーキットで、第7戦ヨーロッパGPの決勝レースが行われた。このヨーロッパGPより、予選は土曜日の1回に変更され、日曜日は決勝レースのみが行われることとなった。

決勝レースは、午後2時、気温25度、路面温度45度、湿度51%という、昨日までに比べるとやや涼しいコンディションの中でスタートが切られた。4番手グリッドからスタートしたヤルノ・トゥルーリは、スタート直後の1コーナーでの混乱を上手くかわし、3位で序盤戦を開始したが、間もなくスタート前のクルー待避時間超過による、ドライブスルーペナルティを受けて9位へと順位を落とすこととなってしまった。しかし、粘り強く最後まで走り抜き、8位でフィニッシュ。貴重な1ポイントを獲得した。一方、8番手グリッドからスタートを切ったラルフ・シューマッハーは、スタート直後の混乱に巻き込まれ、ノーズを破損。すぐにピットインし、ノーズの交換を行ってコースに復帰したが、最後尾まで後退。その後、着実にポジションをアップしていったが、33周目に無念のスピンを喫し、リタイアを余儀なくされた。

優勝は、フェンナンド・アロンソ(ルノー)であった。

ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー16 
シャシー:TF105/02



決勝順位: 8位 59周/59周 (トップと1分11秒091差)
予選順位: 4位 1分30秒700(トップと0秒617差)
グリッド: 4番手

「今回のようなレースで、ポイントを獲得できたことが唯一の救いだ。不運にも、スターティンググリッド上で、エンジンのスターターに関するトラブルに見舞われ、数秒の遅れでドライブスルーペナルティを受けることになり、完全にチャンスを失ってしまった。さらに、渋滞に阻まれてしまい、ピットインを予定よりも早めたが、追い越しの難しいこのコースで、後方でのレースを強いられた。しかし、レース終了間際に、K.ライコネン(マクラーレン・メルセデス)がトラブルに見舞われて戦列を去り、プッシュにプッシュを続けてきたことが報われた。ペナルティがなければ、好グリッドから好スタートを切ることが出来、表彰台、さらに優勝さえも狙えたかも知れないだけに残念だ。とはいえ、今回起こった全てのことを考えれば、8位入賞という結果を得られたことで良しとしたい」

ラルフ・シューマッハー : カーナンバー17 
シャシー:TF105/03



決勝順位: リタイア 33周/59周
予選順位: 8位 1分31秒392(トップと1秒311差)  
グリッド: 8番手

「私にとって非常に困難な一日となってしまった。好スタートを切ることが出来たが、1コーナーに進入する際、すぐ前にいたF.アロンソがいきなり、完全に停止してしまった。あまりに接近しすぎていたため、前方で何が起こったのか分からず、アクシデントに巻き込まれてしまった。非常に残念だが、あの時点では私にはどうすることも出来なかった。このアクシデントでノーズを交換せざるを得なくなり、1分以上も後れをとることになってしまった。後方からの追い上げはいつでも難しいものだが、全力を尽くしてハードに攻め続け、いくつかポジションを上げることが出来た。しかし、佐藤琢磨(BARホンダ)の背後まで迫ったとき、フロントのグリップを失い、アンターステア状態になって縁石へとヒットし、スピンしてしまった。次こそは良い週末になることを望んでいる」

高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター

「大変残念な結果となってしまい、ドライバーとファンの皆さんに申し訳ないと思っている。スターターの故障でエンジンが決められた時間までにかからず、ペナルティを受けてしまった。またラルフ・シューマッハーもスタート直後の混乱でフロントウィングを破損し、交換のためにピットインせざるを得なかった。もう一度気を引き締め直して、次戦のカナダGPに臨む」

冨田 務 : TMG会長 兼 チーム代表

「期待通りとは言えないレース結果となってしまったが、ライバルのトラブルに助けられたとはいえ、ヤルノ・トゥルーリはポイント獲得という良い仕事をしてくれた。我々は最初から、今日の午後が厳しいものになることは分かっていた。スターティンググリッド上で、ヤルノ・トゥルーリのエンジンがかからず、スペアのスターターを用意して、規定時間内にグリッドから立ち去れなかったことが始まりだった。それによって、ドライブスルーペナルティを受け、ヤルノ・トゥルーリは8位以内入賞へはかなり遠い位置まで後退を余儀なくされてしまった。一方、ラルフ・シューマッハーは1周目の1コーナーでのアクシデントに巻き込まれてしまった。その後、追い上げを続け、前を行く佐藤琢磨を捉えようとして、スピンを喫してしまった。まだシーズンは長く、これからも、良い結果を得られることも、そうでないこともあるだろう。今回の結果を踏まえ、次のカナダとアメリカの2戦では雪辱を果たしたい」