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Rd.9 Grand Prix of USA report
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予選は最高の結果となるもタイヤの問題は依然として不透明
F1世界選手権第9戦アメリカGPの公式予選で、パナソニック・トヨタ・レーシングのヤルノ・トゥルーリが10番手スタートから見事にポールポジションを獲得。急遽ラルフ・シューマッハーの代役を務めることになったリカルド・ゾンタも、最初の出走ながら13番グリッドを獲得した。
2005年6月18日(土)

インディアナポリスで開催されているアメリカGP公式予選では、パナソニック・トヨタ・レーシングのヤルノ・トゥルーリがチームにとって初となるポールポジションを獲得した。

金曜日のフリー走行ではTF105がタイヤ関連のトラブルに悩まされるなど、チームにとってここまではあまりいい流れではなかった。2年連続してターン13でクラッシュに見舞われたラルフ・シューマッハーは、メディカルチェックの結果を受けて、今回はこれ以上セッションへ参加しないことが決定。

「ここまでのところ、チームのみんなにとって厳しい流れになっていた」と話すトゥルーリ。「昨日のトラブルを受けて、みんな複雑な気持ちになっていただけに、このポールポジションはますます嬉しいものになったと思う。自分としても素晴らしい仕事ができたと思うし、タイムアタックはコースもクリアでいいラップになった。セッションを通じてトップを守ることができて嬉しく思っている。もちろんレースではタイヤが大きな問題になるけど、明日までにこの問題を解決できることを願っている。今日中にもっと何か対策がわかればいいんだけどね」

トゥルーリは全長4.192キロメートルのインディアナポリスのコースを1分10秒625で周回。2位になったウェスト・マクラーレン・メルセデスのキミ・ライコネンのタイムを0.06秒上回った。いっぽうラルフに代わって出走したテストドライバーのリカルド・ゾンタのほうは、ここまでの悪い流れがもたらした影響をもろにかぶってしまい、難しい予選となってしまった。

「午前中のフリー走行であまり走ることができなかったため、適切なセットアップを見つけるのが難しかった。それにチームメートがアクシデントに見舞われた直後にクルマに乗り込むのはあまりいいものじゃない。でもわれわれはレーサーであり、与えられた仕事はこなさなければならないからね」と話すゾンタ。

ゾンタのタイムは1分11秒754で、この結果13番手スタートとなっている。なお3位はラッキーストライクBARホンダのジェンソン・バトン(1分11秒277)、4位はマイルド・セブン・ルノーF1のジャンカルロ・フィジケラ(1分11秒290)、5位はスクーデリア・フェラーリ・マルボロのミハエル・シューマッハー(1分11秒369)、6位はもう1台のルノーのフェルナンド・アロンソ(1分11秒380)となった。

昨日のタイヤの問題を受けて、パナソニック・トヨタ・レーシングはミシュランが指示する許容範囲内でクルマを走らせているが、明日のレースではそれでもなお問題が発生する可能性がある。

パナソニック・トヨタ・レーシングのチーフ・レースエンジニアのディーター・ガスは次のように話している。「ヤルノがチームに初めてのポールポジションをもたらしてくれたのは本当に素晴らしいことだ。あれは今シーズンすでに何度も目にしてきた彼ならではの最高の予選アタックだった。リカルドにとっては厳しい状況だったが、いずれにせよ一番手でアタックするのは容易ではない。他のチームの状況を見てみても、セッションの前半と後半に走ったクルマを比較するとタイム差が大きかったしね。それから明日のレースの状況に関しては、ミシュランからの情報を待つ必要がある」