F1世界選手権第10戦フランスGPの公式練習1回目と2回目が、フランス中部に位置する、マニクール・サーキットで行われた。この金曜日の公式練習には、いつものリカルド・ゾンタに代わり、地元フランス出身のオリビエ・パニスが3台目の“TF105”をドライブすることになった。公式練習1回目は、気温20度、路面温度30度、湿度65%というコンディションで午後11時から1時間に渡って行われ、注目のオリビエ・パニスは最多の24周を走り込み、7番手。初期チェックの後、終盤にコースインしたラルフ・シューマッハーはわずか6周ながら9番手のタイムをマーク。ヤルノ・トゥルーリは初期チェックのみの1周にとどまった。その後、2時間のインターバルを挟んで午後2時から行われた公式練習2回目では、路面温度が40度に達する中で、序盤からO.パニスが精力的に走行。ここでも最多の37周を走破し、6番手につけた。また、ヤルノ・トゥルーリは8番手、R.シューマッハーも9番手と、パナソニック・トヨタ・レーシングの3台は揃ってトップ10タイムと好調ぶりを見せ、明日からの予選、決勝へと臨むことになった。
ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー16
シャシー:TF105/02
公式練習1回目: 24番手 タイム無し 1周
公式練習2回目: 8番手 1分15秒774(トップと1.314秒差) 24周
「通常通りの金曜日で、タイヤのテストとセットアップ作業を行った。しかし、今日の時点でこの週末のパフォーマンスについて語るのはまだ早すぎる。“TF105”のハンドリングにはおおむね満足しているが、データを解析することで、まだもう少しスピードアップを図ることが出来るはずだ。オリビエ・パニスが地元のファンの前で走ることが出来たのも良かった」
ラルフ・シューマッハー : カーナンバー17
シャシー:TF105/03
公式練習1回目: 9番手 1分16秒731(トップと1.953秒差) 6周公式練習2回目: 9番手 1分15秒925(トップと1.465秒差) 24周
「今日はいつもの金曜日と同じく、セットアップ作業に一日を費やした。タイヤの選択に関してはまだ決まっておらず、今夜検討しなくてはならないだろう。しかし全体的に見れば、これまでの所“TF105”は好調に感じられる。ここマニクールでは、常に天候が大きな要素となるため、週末に向けて見極めなくてはならない。とはいえ、我々は再びポイント獲得圏内でのフィニッシュを手中に収められるはずだ」
オリビエ・パニス : カーナンバー38
シャシー:TF105/05
公式練習1回目: 7番手 1分16秒146(トップと1.368秒差) 24周公式練習2回目: 6番手 1分15秒483(トップと1.023秒差) 37周
「フランスGPの金曜日の公式練習で、サーキットに戻ってくることが出来、とても幸せだ。昨年まで一緒に走っていた仲間達と再び走ることが出来、私自身も大いに楽しむことが出来た。ロングランテストを含む、チームから委ねられた仕事は、何の問題も無く終えることが出来、素晴らしい一日となった。また、昨年に比べ、チームはかなり良くなっているように見える。チームは皆が非常に自信にあふれ、生産的で、仕事ぶりは改善されているように感じられる。今日のこの機会を与えてくれた彼らに感謝したい。私はこれから数ヶ月先まで予定されているプログラムへ向けて、またテストドライバーという本来の役割へと戻る」
マイク・ガスコイン : シャシー部門 テクニカルディレクター
「全く問題は無く、タイヤ選定のための情報も得ることが出来た。本当に充実した1日となった。また、オリビエ・パニスとフランスGPの1日を過ごせたことも素晴らしかった。オリビエ・パニスも、タイヤ評価プログラムを遂行しつつも、楽しんでくれたと思う。彼は、きっと2人のレースドライバーと同様に“TF105”を操ることに満足してくれたはずだ。ヤルノ・トゥルーリとラルフ・シューマッハーも今日のプログラムをこなし、我々は、これからタイヤ選択のデータを評価して、総力をあげて、完走、そして、表彰台を目指す」
高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「いつも通りの金曜日だった。唯一の違いは、サードカーをオリビエ・パニスがドライブしたことで、彼は、フランスのファンの前で、十分にパフォーマンスをアピールしてくれた。技術的には、3台共、何も問題なく、予定されたプログラムを消化出来た。タイヤ選定のデータも収集出来たが、まだ、路面にタイヤラバーが載っておらず、グリップは低い。明日に向け、さらにセットアップを向上させる」
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