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Rd.10 Grand Prix of France report
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ヤルノがフロントローから表彰台を目指す
F1世界選手権第10戦フランスGPの予選では、パナソニック・トヨタ・レーシングのヤルノ・トゥルーリがまたも素晴らしい走りを披露。明日の決勝に向けて、TF105を2番グリッドへと導いた。
2005年7月2日(土)

ヤルノは全長4.41キロメートルのマニクール・サーキットを1分14秒521で周回――これはポールポジションを獲得したマイルド・セブン・ルノーF1のフェルナンド・アロンソのタイムにわずか10分の1秒ほど遅れただけの好タイムだった。今シーズンのヤルノは予選でトップ5を逃したのがわずかに1度のみだ。そして明日の決勝では今シーズン4度目となるフロントローからのスタートとなる。

「予選の走りにはとても満足しているし、うれしく思っている」と笑顔を見せるヤルノ。「昨日はちょっと苦しかったが、クルマのセットアップがかなり改善できて、バランスに関してもかなりいい感触だった。午前中のプラクティスで試したロングランでもかなり好調だったから、明日のレースにはかなりいい結果が期待できると思っている」

いっぽう、インディアナポリスでクラッシュを喫したラルフ・シューマッハーは難しい順番での走りを強いられてしまった。彼のタイムは1分15秒771で、明日のレースは11番グリッドからのスタートとなる。

「インディアナポリスで起こった不測の事態のせいで、今回の予選出走順位は――実際にレースを走った6台以外は――前回の予選順位のままになった」と説明するラルフ。「あのクラッシュの後、もちろん私は予選には参加しなかったわけで、そのため今日の予選の出走順位は最初になってしまった。最初に走るのはどうしても不利になる。ここでのコースコンディションはセッションの最初から最後までまさに1秒ごとに変化していくし、マニクールでいいラップタイムを刻めるかどうかはグリップの度合いに左右されてしまう。可能な限りハードに攻めたが、アデレード・ヘアピンへの進入でタイヤをロックさせてしまった。とはいえ、レースでは今回もポイント獲得の可能性はあるので、それを目指して走ることになる」

予選3位はウェスト・マクラーレン・メルセデスのキミ・ライコネン(1分14秒559)だったが、金曜日にエンジンに問題があり交換しているため10グリッド降格となる。4位はスクーデリア・フェラーリ・マルボロのミハエル・シューマッハー(1分14秒572)、5位はラッキーストライクBARホンダの佐藤琢磨(1分14秒655)、6位はフェラーリのルーベンス・バリチェロ(1分14秒832)だった。

シャシー部門テクニカルディレクターのマイク・ガスコインは次のように話している。「ヤルノは今回も予選で素晴らしい走りを見せてくれた。土曜日午前中のレース用燃料を搭載したロングランでは、レースでの競争力を確認できた。これについてもわれわれは満足している。ここ数戦は運に見放されていたが、明日はいいパフォーマンスをしてポイントを稼ぎ、その流れをここで変えられればと思う。ラルフに関しては――当然のことながら――出走順の犠牲になってしまった。どのレースでも最初に走るのは容易ではないし、このサーキットでは特にそれを克服するのは難しい。だが彼はねばり強いレーサーだし、いつものように、明日のレースでは全力で走ってくれるだろう」