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Rd.11 Grand Prix of Great Britain press release
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パナソニック・トヨタ・レーシング 連戦2戦目となる伝統のイギリスGPへ
前戦フランスGPでダブル入賞を果たしたJ.トゥルーリとR.シューマッハーの活躍に期待
2005年7月5日(火)(イギリス・シルバーストーン発)

グランプリサーカスは今週、第11戦イギリスGPへと、慌しく戦いの舞台をフランスからイギリスへと移す。7月中に4戦行われる過酷なスケジュールの第2戦となるイギリスGPは、20年近くに渡ってシルバーストーン・サーキットで開催されてきた。このサーキット特有の、大渋滞の不評や、イギリスの初夏にしばしば見舞われる記録的な大雨まで、この開催地は、良くも悪くも多くの伝統を持っている。また、シルバーストーン・サーキットは、毎年のように「開催するかしないか」についてF1カレンダーの統括組織との間で揉め続けているが、これまでは、何とか開催され続けてきた。パナソニック・トヨタ・レーシングは現在、コンストラクターズ選手権で53ポイントを獲得し、4位に着けている。先週のフランスGPにおける、ダブル入賞の後、より強力な結果を得るべく、イギリスへと向かう。フランスGPでの結果は、ヤルノ・トゥルーリ、ラルフ・シューマッハー両ドライバーが、土曜日に良い出走順から予選アタック出来ることを意味している。


フランスGPで4ポイントを獲得し、ドライバーズ選手権4位に着けるヤルノ・トゥルーリは、現在の31ポイントにさらにポイントを追加すべく、第11戦イギリスGPの行われるシルバーストーンへと向かう。

ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー16

「マニクール同様、シルバーストーンもF1カーとドライバー両方に高いレベルを要求するテクニカルサーキットだ。様々なタイプのコーナーを持ち、コース全体に合わせたセットアップを見出すのは難しい。いつも通り、空力面及びメカニカルな面の両方で、バランスの取れたセッティングを見つけ出さなければならない。高速コーナーと低速コーナーの両方で好感触を得られれば、限界まで攻めることが出来る。ドライビングの点から見ると、“ベケッツ”コーナーが最も楽しめるコーナーだが、ラップタイム向上のためには、“ブリッジ”や“コップス”のような他のコーナーも攻略する必要がある。“ストウ”コーナーは周回最後の低速コーナーだが、重要なポイントだ。平坦な地域に位置するシルバーストーンでは、ハンドリングに影響を及ぼす風も大きな要因となる。勿論、レース中にも変わりやすい天候に対応すべく、準備しておく必要がある。私はシルバーストーンで最前列グリッドを獲得したことがあり、予選と決勝で頑張れば、今シーズンの好調を維持できるだろう」


降雨も一つの要素となるが、ドライコンディションでも、飛行場跡で、平坦なシルバーストーン・サーキットは、突風に見舞われやすい傾向がある。ラルフ・シューマッハーは、フランスGPで2ポイントを獲得した後、より多くのポイント獲得を期待している。

ラルフ・シューマッハー : カー・ナンバー17

「1周5.14kmもの長さを持つシルバーストーンは、ドライバーにとっても、エンジニアにとっても過酷なサーキットだ。フラットなため、風の影響を受けやすく、ドライバーを悩ませる。F1カーが風上へと向かっていけば、フロントエンドは良い感触となるが、風下へ向かうと急に不安定になる。風の影響が特に大きいのは、“コップス”と“ベケッツ”、そして“ストウ”コーナーへ下る部分だ。技術的には、これらの高速コーナーでは高い空力効果とドライバーの集中力が求められ、低速コーナーでは、十分なトラクションが求められる。金曜日の公式練習では、幅広いセッティングを考慮しなくてはならない。予報で晴れると伝えられても、常ににわか雨の可能性はあるのだ。私はシルバーストーンでは幸運に恵まれており、1997年から2000年まで、常にトップ6フィニッシュを果たしてきた。今年の“TF105”は、全てのレースでポイント獲得のチャンスがあり、私の獲得ポイントは、日曜日にチェッカーフラッグを受けた後に増えることを確信している」


チームはイギリスGPに高ダウンフォースのパッケージを持ち込む。しかし、空気抵抗が増加し、ストレートでの速度を失うということに注意する必要がある。

マイク・ガスコイン : シャシー部門 テクニカルディレクター

「シルバーストーンには高いダウンフォースのパッケージで臨むが、それはシーズンで最も高いダウンフォースとなるモナコほどではない。モナコとは異なりシルバーストーンは、長いストレートも併せ持っており、高過ぎるダウンフォースは空気抵抗となり、ストレートでの速度を抑制してしまう。それは無駄な空気抵抗を生まない、効率的なパッケージが必要だということを意味する。天候は非常に重要な要素であり、7月だというのに、週末の間にはかなりの確率でにわか雨に見舞われる可能性がある。もし決勝レースが大雨の中で行われると分かっていれば、よりダウンフォースを増すことになるだろう。また、アクアプレーニング対策として車高を上げ、特にリアのトラクションを得るためにサスペンションもソフトにするはずだ。シルバーストーンでテストを行ってきたことは有利に働くはずだが、それは、テストの時とレースウィークが、似たコンディションとなったときだけだ。今年我々はシルバーストーンであまりテストを行ってはいないが、これまでのレースやテストからの、十分なデータベースを持っている。フランスGPでの6ポイント獲得の後、我々はイギリスGPの予選で良い出走順を確保した。そして、決勝でも良い結果を得られる自信を持っている」