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Rd.13 Grand Prix of Hungary press release
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F1第13戦ハンガリーGP 7月4連戦の締め括りは、酷暑の戦い
R.シューマッハーは4戦連続入賞へ、J.トゥルーリは雪辱戦へとフルアタック
2005年7月26日(火)(ハンガリー・ハンガロリンク発)

F1世界選手権第13戦ハンガリーGPは、7月の4連戦の締めくくりとして、今週末、ハンガリーのブダペストで開催される。熱狂と興奮の4連戦の間、チームはフランスからイギリス、ドイツを転戦し、今ハンガリーの地へと降り立つ。旧東欧圏として、20年近くに渡ってF1GPが開催されてきたハンガロリンクは、ツイスティでオーバーテイクが困難なことで知られている。パナソニック・トヨタ・レーシングは、ポイント獲得争いがますます熾烈になっている中で、マニュファクチャラーズ選手権4位というポジションを盤石なものとしてこの1ヶ月間を締めくくるべく、ハンガリーGPへと挑む。

ドイツGPでの残念な結果の後、ヤルノ・トゥルーリはドライバーズランキング5位タイ(31ポイント)の座とともに、ツイスティなハンガロリンク・サーキットへ向かう。

ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー16

「忘れてしまいたいようなレースであったドイツGPの後だけに、ハンガリーでは好成績を期待している。コースは、非常に狭く、比較的短めの一周の中に、多くのコーナーが待ち受けているチャレンジングなレイアウトだ。追い抜きは非常に難しいが、運転するのはとても楽しいサーキットでもある。いつも、ブダペストは猛暑となり、曲がりくねったサーキットのために、しばしば2時間近い、長時間のレースになることがあり、とても厳しいレースとなる。路面は、ラインを外すと非常に汚れているため、最後まで常に集中力を保つ必要があり、少しのミスも許されない。もしラインを外せば、タイヤを再びクリーンにするのに時間がかかるため、後退せざるを得なくなる。コースは埃が舞い上がり、状況が変わりやすいので、良いハンドリングで速いセットアップを行うのは、慎重を要する。セットアップは、低速コーナーでのメカニカルグリップを確保し、柔軟に凹凸を攻略するのが秘訣だ」

追い抜きが非常に難しいハンガロリンクでは、スターティンググリッドが特に重要となる。しかし、ラルフ・シューマッハーは先週末のドイツGPでポイント圏内フィニッシュを果たしており、有利な、より遅い出走順での予選アタックとなる。

ラルフ・シューマッハー : カー・ナンバー17

「7月のブダペストは、シーズンの中でも最も暑いF1開催地の一つであり、うだるような暑さの週末になることが予想される。サーキットはF1グランプリ以外では使用されないため、公式練習の開始直後は、特にコースは汚れている。ハンガロリンクは、F1カレンダーの中で最も追い抜きの難しいサーキットの一つとして良く知られており、グリッドポジションは非常に重要となるので、予選でのセッション後半に出走できることは大きな利点だ。もし長時間に渡って、先行車の後に付かざるを得なくなった場合、F1カーの冷却システムの温度は上昇してしまう。従って、レース中でも、時には、冷気を取り込むために先行車との距離を置くべく後退せざるを得ない。しかし、2年前に直線部分が延長されており、追い抜きは不可能ではなくなった。前戦までの、3戦連続ポイント獲得を継続出来ることを望んでいる」

猛暑となるハンガロリンクでは、高温に晒されるシステム全体の温度上昇に対して、常にチェックが必要であり、エンジニアにとっては大きな挑戦となるサーキットだ。

ディーター・ガス : チーフ・レース・エンジニア

「ハンガロリンクは、最大のダウンフォースを必要とするサーキットであり、優れた空力パッケージが重要となる。平均速度と、平均ブレーキ温度においてモナコによく似ている。長いストレートを持たないため、ブレーキを冷やす時間がなく、それがレースの間、全周に渡って続く。追い抜きは困難で、先行車の後に付いた状態での、連続走行からの影響も考慮しなくてはならない。そのような状況では、エンジン、ブレーキ、ギアボックスといった、F1カー内部システムの温度が急上昇するため、我々はモニターでシステムの温度を注意深く監視せねばならない。しかし、スタートと最初のいくつかのコーナーまでを上手くこなした後で、重要となるのは、ピットストップ戦略を台無しにしないためにも、後続との距離を十分に離すことだ。今シーズンのレースで、接近戦を演じていた2台のうち、後続車が先行車よりもピットインを遅らせることで、結果として、先行車よりも前に出てフィニッシュするという状況を何度も見てきた。そうなることは何としても避けなくてはならない」