F1世界選手権第14戦トルコGPの公式練習3回目と4回目に続き、公式予選が行われた。
午前9時から行われた公式練習3回目は、雲ひとつない快晴の下、気温25度、路面温度30度、湿度69%のコンディションで開始された。気温、路面温度とも低い状態で、ラルフ・シューマッハーは9周して11番手。ヤルノ・トゥルーリは6周のみで13番手タイムとなった。30分のインターバルの後、午前10時15分から開始された公式練習4回目では、予選、決勝へ向けて最終セットアップを行い、ラルフ・シューマッハーが8番手、ヤルノ、トゥルーリが12番手で午後の予選へ臨むこととなった。
午後1時の予選開始時には、やや雲が広がり、気温30度、路面温度43度というコンディション。前戦ハンガリーGP決勝結果の逆順でタイムアタックが開始された。パナソニック・トヨタ・レーシングの2台は、ヤルノ・トゥルーリが17番目、ラルフ・シューマッハーが18番目と好位置での出走。初めての難コースで、トリッキーな風にも悩まされ、コースオフやスピンの続出する予選となったが、ヤルノ・トゥルーリは見事な走りで5番手タイムをマーク。ラルフ・シューマッハーは第1セクターまでは、好タイムを刻むが、続く第2セクターでコースオフ。それでもすぐにコースに復帰し、9番手グリッドを確保。2台揃ってトップ10グリッドから初のF1トルコGPへと臨むことになった。
決勝レースは、明日午後3時(日本時間午後9時)に58周のスタートが切られる。
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ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー16
シャシー:TF105/07
公式練習3回目 : 13番手 1分28秒468(トップと1.611秒差) 6周
公式練習4回目 : 12番手 1分27秒921(トップと1.801秒差) 15周
公式予選 : 5番手 1分27秒501(トップと0.704秒差) 3周
グリッド : 5番手
「週末に向けての最終的なセットアップに苦心しただけに、良いタイムアタックとなった。午前中の公式練習では、“TF105”のバランスに完全には満足していなかった。そのために予選でセットアップの方向を完全に変え、まさに手探りの状態で予選に臨む事となった。やや風が強かったために、“TF105”は僅かに不安定な挙動となるなど、通常よりも難しい予選となったが、すべて順調に進み、自分自身、そしてチームも良いパフォーマンスを発揮出来た。明日は、さらなるポイント獲得に加え、より攻めた走りで、表彰台を目指す」
ラルフ・シューマッハー : カーナンバー17
シャシー:TF105/05
公式練習3回目 : 11番手 1分28秒049(トップと1.192秒差) 9周
公式練習4回目 : 8番手 1分27秒556(トップと1.436秒差) 13周
公式予選 : 9番手 1分28秒594(トップと1.797秒差) 3周
グリッド : 9番手
「良いアタックラップになるはずだったが、9コーナーで、僅かにタイムを失ってしまった。恐らく、ややハードに攻めすぎてしまったのだと思うが、それ以外はグリップも良く、上手く走り抜くことが出来た。明日の決勝レースへ向けて、好結果を狙える位置につけられたと思う。ヤルノ・トゥルーリは本当に良いグリッドを獲得し、それに比べ私はやや難しい結果となったが、2台揃ってポイント獲得が可能な位置だと思う。明日の決勝で、レース中の追い越しが可能かどうかはわからないが、最終的には、良い結果を残せると思う」
ディーター・ガス : チーフ・レース・エンジニア
「今日の結果は、明日の決勝レースへ向けて、とても満足行くものだと思う。午前中の公式練習ではタイヤのセッティングに苦しんだ。午後は気温・路面温度共に上昇したことで、やや良くはなったが、予選では、再びヤルノ・トゥルーリがチームのために、素晴らしいアタックを見せてくれた。ラルフ・シューマッハーが9コーナーでコースオフを喫してしまったのは残念だ。このタイムロスがなければ、3列目グリッドを占めることが出来ただろう。とはいえ、2人共に、明日の決勝レースでパフォーマンスを見せられる好位置につけている。しかも、2人とも路面状況の良い側のグリッドであり、上位でのポイント獲得は現実的な目標だ。そして、非常に難しい挑戦ではあるが、表彰台も狙っていきたい」
高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「風向きが刻々と変わる難しい条件での予選だったが、ヤルノ・トゥルーリはミスなく、果敢に攻め、予選5番手という好ポジションを獲得してくれた。一方、ラルフ・シューマッハーは9コーナーのブレーキングで不安定になり、タイムをロスしてしまったが、それでも9番手グリッドからのスタートは悪くない。明日は2台揃って上位入賞を目指す」
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