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Rd.14 Grand Prix of Turkey report
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2台そろってトップ10から決勝に挑む!
イスタンブール・パークは、当然のことながらF1世界選手権にとっては今年初めてのサーキットになる。だが、この素晴らしいサーキットですら、今シーズンの予選におけるヤルノ・トゥルーリの安定した走りに歯止めを掛けることは不可能だった。今年のヤルノはほぼすべてのグランプリで予選トップ5以内をキープしているのだ。
2005年8月20日(土)

イスタンブールの新サーキットは、F1界の重鎮であるバーニー・エクレストンからもお墨付きをもらっている。彼曰く、「これはまさにF1が求めていたサーキットだ。スパに似ているこのコースは、お子さまの集団から本物の男を選り分けてくれる」と言っているのだ。

トゥルーリは今回の予選の走りに満足していた。彼は全長5.34キロメートルのコースを平均時速219.616キロで周回し、1分27秒501を記録。

「今シーズンの14レースのうち、トップ5で予選を通過したのはこれで12回目だと思う。今日の予選は、朝のセッションでセットアップに確信が持てなかっただけに、特に満足がいくものになった」と話すヤルノ。「予選に向けてクルマのいろいろな部分に変更を加えたけど、そういう場合は常にちょっとしたギャンブルになってしまう。でもすべてがうまくいったね。チームには良くできました、と言いたい。それに自分にも!」

チームメートのラルフ・シューマッハーは1分28秒594で9番手となった。第1セクターと第3セクターのタイムはヤルノと互角だったが、ターン9のブレーキングの際にコースをはみ出してしまったために、彼の予選の走りは台無しになってしまった。ただし、今回の予選でミスを犯したのはラルフひとりだけではない。3番手になったルノーのフェルナンド・アロンソは、追い風が予想よりも強かったため、ターン12で影響を受けたと話していた。ターン12への飛び込みはターン9とほぼ同じ方向を向いている。

「ここは間違いなくいいサーキットだけど、でもちょっとハードに攻めすぎたのかもね」と話すラルフ。「ターン9ではちょうど1秒くらい失ってしまった。でも幸運なことに中団グリッドのタイム差はそれほど接近していなかったから、なんとかトップ10で予選を終えることができた。この順位からでも、レースではまともに戦えると思う」

今シーズンのパナソニック・トヨタ・レーシングが2台そろって予選でトップ10入りを果たしたのは、トルコGPで8回目のことになる。

タイトル争いをしているマクラーレン・メルセデスのキミ・ライコネンは1分26秒797で今季5回目のポールポジションを獲得した。2位はマイルド・セヴン・ルノーF1チームのジャンカルロ・フィジケラ(1分27秒039)、3位は同じくルノーのフェルナンド・アロンソ(1分27秒050)、4位はマクラーレンのファン・パブロ・モントーヤ(1分27秒352)となった。5位のヤルノの後ろにはBMWウィリアムズF1のニック・ハイドフェルド(1分27秒929)が入った。

チーフ・レースエンジニアのディーター・ガスは次のように説明している。「予選では気温が上昇したが、朝の練習走行よりもわれわれのパフォーマンスが良好だったのはそのお陰だったと思う。ラルフはターン9でちょっと残念だったが、あれがなければ、間違いなく3列目を独占できただろう。誰もレースを走ったことがない新しいサーキットでは、いつも1コーナーが面白いことになるものだが、われわれにとって有利なのは2人ともコースのきれいなほうからスタートできるということだ。だから、このことが何かの役に立ってくれることを願おうじゃないか!」