残り5戦となった現段階でドライバーズ選手権5位につけているヤルノ・トゥルーリは、全長5.793キロメートルのアウトドローモ・ナツィオナーレ・ディ・モンツァ・サーキットを1分21秒640で周回し6番手となった。
「トップ2チームのルノーとマクラーレンは、ここでもやはりアドバンテージを持っている」と話すヤルノ。「しかしフロンローからスタートするクルマとはタイム差が0.3秒しかない。これは、先週のテスト結果から私が予想していたレベルよりもかなり接近している。予選では自分が証明すべきことは何もなかったし、レースに向けてわれわれは手堅い戦略を立てている。願わくは、自分にとっての母国GPでいいレースをして、ポイントをさらに積み重ねられればと思う」
ヤルノはTF105のセットアップに関して初日からずっと満足していたが、いっぽうでチームメートのラルフ・シューマッハーは、土曜日午前中のフリー走行の後に、ハンドリングのバランスを改善すべくいくつかセットアップの変更を行っている。
「私の予選ラップは、かなりまとまりのいい走りだったし、予想外の事態も何もなかった」と話すラルフ。「決勝に向けて比較的前のほうのグリッドになったし、それに今日までの速さがあれば、現実的に考えて明日のレースでは再びポイント獲得を狙えるはずだ」
ラルフの予選タイムは1分22秒266で、明日の53周の決勝レースには9番グリッドから挑むことになる。
タイトル奪取を狙うキミ・ライコネンは最速タイム(1分20秒878)を記録したものの、フリー走行でトラブルに見舞われてエンジンを交換したため、レースでは10番手降格され、11番グリッドからのスタートとなる(今シーズン3回目だ)。このためポールポジションはライコネンのチームメートであるファン・パブロ・モントーヤ(チーム・マクラーレン・メルセデス)となった。なお、モントーヤのタイムは1分21秒054だった。
タイトル争いでトップに立っているフェルナンド・アロンソ(1分21秒319)はモントーヤの隣の2番グリッドとなり、2列目にBARホンダのジェンソン・バトン(1分21秒369)と佐藤琢磨(1分21秒477)が並んだ。
シャシー部門テクニカルディレクターのマイク・ガスコインは次のように今日のパフォーマンスを総括している。
「私はとても満足している。2台そろってトップ10に入るのはいつだって気持ちのいいものだ。ヤルノはいつも通り予選で素晴らしい走りを見せてくれたし、ラルフは予選セッション直前にブレーキに変更を加えた状態であのタイムを出してくれた。われわれのレース戦略であればもちろんポイントを狙えると思うし、もしかしたら表彰台も可能かもしれない」
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