母国ブラジルでそのドライビングを披露したゾンタは1分12秒703を記録。この日の最速タイムはチーム・マクラーレン・メルセデスのアレクサンダー・ヴルツが記録した1分11秒701だった。
「インテルラゴスは元々くぼ地になっているので、初日は特にコースが汚れている」と説明するゾンタ。「クルマの感触には満足できていた。ここではいつもバンプが問題になるが、以前ほどひどい感じはしなかった。新しいタイヤを履いたラップで渋滞につかまっていなければ、もっとトップのタイムに接近できたと思う。とはいえ、全体的に見れば上々の調子だったよ」
マクラーレン・メルセデスのレース・ドライバー、ファン・パブロ・モントーヤはゾンタをわずかに上回る1分12秒694で2位。また、地元の人気ドライバーで2006年にフェラーリに移籍するフェリペ・マッサは1分12秒710で4番手となった。5番手はBARホンダの佐藤琢磨(1分12秒736)、6番手にルノーのフェルナンド・アロンソ(1分12秒782)が続いた。アロンソは今回のレースで3位になればF1史上最年少となるわずか24歳でのドライバーズ・タイトル獲得となる。
この日のヤルノ・トゥルーリは13番手(1分13秒493)、またラルフ・シューマッハーは15番手(1分13秒788)でセッションを終えている。
「このサーキットはバンプがひどすぎるという人もいるけど、技術面でかなりの挑戦にもなるから個人的には好きなコースなんだ」と話すヤルノ。「ここはトヨタで走るのが2回目となる最初のコースだ。去年はあのクルマでさえ、ここではかなりいいパフォーマンスを示すことができたから、かなり楽観視しているよ」
いっぽう、ラルフはこうコメントしている。「まだ自分の望む形にクルマは仕上がっていない。明日の午前中にまだまだやるべき仕事が残されている」
チーフ・レースエンジニアのディーター・ガスはこう語っている。「全体的に見て今日は悪い一日ではなかったし、技術的な問題は何もなかった。ただし、ここではコースのコンディションがかなり変わりやすいので、適切なタイヤを選択するのは簡単ではない。まだどちらを選ぶべきか明確にはなっていないし、明日の朝8時までにデータをよく確認しておかなければならないだろう」
インテルラゴスにおけるもうひとつの不確定要素は天候だ。ほとんどのチームは決勝がドライになることを予想しているが、雨の可能性も皆無ではない。そしてブラジルではいったん降り出すと大雨になることが多々ある。インテルラゴスでは以前にも雨になったことがあるが、今回再びそのような事態になれば、ドライバーのスキルとともにチームワークが非常に重要な役目を果たすことになるだろう。
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