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Rd.18 Grand Prix of Japan report
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日本GP予選 R.シューマッハーがトップ ポールポジション獲得!
トヨタのホームレースに天候も味方。J.トゥルーリは痛恨のスピンで18番手から決勝へ
2005年10月8日(土)

F1世界選手権第18戦日本GPの公式練習3回目と4回目に続き、公式予選が行われた。朝から雨模様の下、午前9時から公式練習3回目が、気温22度、路面温度22度、湿度96%というコンディションで行われた。セッション開始早々にヤルノ・トゥルーリとラルフ・シューマッハーはコースインし、路面状況をチェックしたが、その後は走行せず、両車共にタイムは未計測となった。30分のインターバルの後、午前10時15分から行われた公式練習4回目は、やはりウェットコンディションで行われ、セッション終盤に集中して各車が走行。水煙に視界を遮られながらの走行で、ラルフ・シューマッハーが3番手タイム。ヤルノ・トゥルーリも8番手に付け、ウェットコンディションが予想された午後の予選へと臨んだ。午後1時に開始された予選は、雨は止んだものの、路面はウェットコンディション。気温、路面温度共に24度とあまり上がらないコンディションで、前戦ブラジルGP決勝結果の逆順でタイムアタックが行われた。8番目に出走したヤルノ・トゥルーリは、濡れた路面に苦しいタイムアタックとなったが、痛恨のスピンを喫し、コースオフ。タイム計測は成らず、明日の決勝は、18番グリッドからのスタートとなった。一方、13番目に出走したラルフ・シューマッハーは、難しいコンディションをものともせずに、見事、トップタイムをマーク。その後、予選終盤には、雨が降り出し、タイムの更新が不可能になるなど、天候も味方に、ポールポジションを獲得。トヨタのホームレースを前に、大観衆の期待に応えた。明日の決勝レースは、午後2時に53周のスタートが切られる。

ラルフ・シューマッハー : カーナンバー17 
シャシー:TF105/05  



公式練習3回目 : 16番手 タイム無し  1周  
公式練習4回目 :  3番手 1分50秒369(トップと0.233秒差)  8周  公式予選     :  1番手 1分46秒106  3周  
グリッド      :  1番手

「トヨタに移籍して初めてのポールポジションを獲得出来たのが、チームにとっての母国であり、個人的にも大好きな日本GPということで、これ以上の喜びはない。とても信じられない気分だ。これまで日本とケルンのファクトリーで努力してきてくれたチーム全員に感謝したい。もちろん、今回の結果は天候に助けられた部分もあるが、このようなことは頻繁にあることではないし、今回は幸運の一部が我々のために働いてくれたことを喜んでいる。予選アタックラップは、コンディションが変わる中で、完璧にはほど遠い難しい状況だった。路面は非常に滑りやすく、強いオーバーステアに苦しめられた。しかし、納得行くタイムをマーク出来、ポールポジションを獲得出来た。今の状況から行けば、明日の決勝レースでも素晴らしい結果を目指して戦えるだろう」

ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー16 
シャシー:TF105/07  



公式練習3回目 : 14番手 タイム無し  3周  
公式練習4回目 :  8番手 1分51秒503(トップと1.367秒差)  8周  公式予選     : 19番手 タイム無し  2周  
グリッド      : 19番手

「この週末、私にとって“TF105B”を操るのは非常に難しく、また、今日も結果を残すことが出来なかった。午前中の公式練習では、“TF105B”をウェットコンディションで試す初の機会であり、午後の予選へ向けてセットアップに費やす余裕も無かった。しかし、運転が難しかったのは、昨日のドライコンディションでも同じであり、全く思い通りにならなかった。第9コーナーでコースアウトしたのは、私だけではないことは分かっているが、特に問題があったわけではなく、直前の第8コーナーも上手く通過することが出来なかった。さらに、“TF105B”には大きな改善が必要であるが、ロングランにおいては速いはずで、決勝レースではポジションアップ出来ることを期待している。鈴鹿は追い抜きの難しいサーキットであるが、何が起こるかわからない」

マイク・ガスコイン : シャシー部門テクニカルディレクター

「素晴らしい予選結果となった。これは、明らかにラルフ・シューマッハーとチーム全員の多大な努力によるものだ。多くの支援をくれるトヨタ自動車の関係者や、地元ファンの前でポールポジションを獲得出来たというのは格別だ。そしてまた、“TF105B”を鈴鹿に持ち込むために頑張ってくれた、ケルンのスタッフにとっても素晴らしい結果だ。“TF105B”を持ち込むことにはリスクの要素もあったが、ホームGPでポールポジションを獲得し、明日の決勝がとても有利になった。確かに天候に助けられ部分もあったが、我々は午後1時42分には、雨が降り出すと予測しており、まさにその通りとなった。そして、予選結果の喜びも、残念なことに、ヤルノ・トゥルーリが珍しくミスを犯しスピンしたことで半減してしまった。彼は第1セクターで速いタイムをマークしており、ミスがなければ、ラルフ・シューマッハー同様に最前列近くのグリッドを獲得できたと確信している。ヤルノ・トゥルーリにとっては厳しい決勝レースとなるが、我々には競争力の高い“TF105B”があり、彼のポイント獲得へ向け全力を尽くす。そして、ラルフ・シューマッハーは、速いライバル達がはるか後方からのスタートであり、勝利を目指し全力で戦う」

高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター

「天候に助けられたとはいえ、今シーズン2度目のポールポジションをチームにもたらしてくれたラルフ・シューマッハーに本当に感謝している。チーム、ドライバーが一丸となって鈴鹿のために準備してきたことが、この成果に結びついたのだと思う。明日の決勝レースでも、是非日本のファンの前で最高の結果を出したい」