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Rd.19 Grand Prix of China report
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リカルドが2位。ヤルノはクラッチトラブルでストップ
シーズン最後を飾る一戦となる中国GPの初日、リカルド・ゾンタが2番手タイムを記録し、パナソニック・トヨタ・レーシングは好調なスタートを切った。
2005年10月14日(金)

F1史上最も長いシーズンも、全長5.451キロの上海サーキットで行われる日曜日の決勝で最後となる。中国では今年で2回目の開催となるが、おそらくこの国は世界の新興国の中でも最も重要な存在と言えるだろう。

リカルドが1分32秒977というタイムを記録したいっぽうで、この日トップに立ったチーム・マクラーレン・メルセデスのペドロ・デ・ラ・ロサのタイムは1分32秒834だった。

「コースはかなり汚れていたが、きれいになってからはいいパフォーマンスができたし、タイヤのデータもかなり集めることができた」と話すリカルド。

レースドライバーのラルフ・シューマッハーとヤルノ・トゥルーリはそれぞれ1分36秒051と1分36秒079というタイムで、18番手と19番手に並んだ。

「最初のうちはあまりグリップが得られなかった」と振り返るラルフ。「クルマにダメージはなかったものの、2回目のセッションの終盤にスピンもしてしまった。ただし、それ以外はいつもの金曜日だった。おかげで明日どの辺の順位になるのか、だいたいのところはわかるはずだ」

ヤルノのほうは今回が初めての中国訪問になる。午前中はクルマのバランスを変更するためにかなりの時間を費やした。その後、セッションの終盤にはコース上でクルマが止まってしまった。チームによれば、これはクラッチのちょっとした問題が原因だったらしい。

「私のドライビングスタイルはかなりスムーズで繊細なので、今はまだ新しいTF105Bの感触に慣れている途中なんだ」と説明するヤルノ。「日本でのレースの後、いくつかの問題点を報告したんだけど、チームは新しいパーツを用意してすぐに対応してくれた。その仕事ぶりはとても見事だった。ただしもうすこし慣れる段階が必要だ。明日どんな順位になるのかは実際の所を見てみないとわからない」

中国GPはシーズンの最終戦であると同時に、ここでの結果によってコンストラクターズ選手権の順位が確定するレースでもある。マイルド・セブン・ルノーF1チームは、わずか2ポイントの差ながらマクラーレン・メルセデスをリードしている。パナソニック・トヨタ・レーシングは現在4位だ。

今日のセッションでデ・ラ・ロサとリカルドの後ろに続いたのは、3位が今シーズン7勝を挙げているキミ・ライコネン(1分34秒092)、4位が新チャンピオンになったフェルナンド・アロンソ(1分34秒226)、5位がファン・パブロ・モントーヤ(1分34秒341)、6位がスクーデリア・フェラーリ・マールボロのルーベンス・バリチェロ(1分34秒618)だった。

シャシー部門テクニカルディレクターのマイク・ガスコインは次のように話している。「ヤルノのクルマはクラッチのトラブルのせいでセッション終盤に止まってしまった。原因はこれから究明しなければならないが、特に深刻なものだとは考えていない。リカルドはタイヤの比較のためにロングランをこなして予定のプログラムを終えてくれた。おかげでタイヤのデータは十分に収集できた。セッション終盤に雨を予想していたがなんとか降らずに済んだ。レースドライバーの2人はかなりのアンダーステアを訴えていたので、これからまだかなりの仕事が残されている」