第6戦カナダGP 2週にわたる北米遠征2連戦の初戦へ
2007年6月4日(月)
パナソニック・トヨタ・レーシングは、期待はずれの結果に終わった前戦モナコGPの雪辱を果たすべく、大西洋を渡り、今週末、カナダ・モントリオールのジル・ビルヌーブ・サーキットで行われるF1世界選手権第6戦カナダGPに臨む。カナダGPはF1第7戦アメリカGPと2週連続で行われる北米2連戦の初戦であり、この2連戦はチームの移動と輸送計画の面でもチャレンジングである。にもかかわらず、モントリオールで行われるカナダGPは、熱狂的なファンと素晴らしい歓迎によって、F1カレンダーの中でも、シーズンのハイライトの一つとなっている。比較的低いダウンフォースの設定となるジル・ビルヌーブ・サーキットは、高速なストレートがいくつかのシケインで区切られたもので、前戦モナコGPとは全く異なるチャレンジとなる。このため、チームはこの週末、変更をされた空力パッケージを持ち込む。極めて残念な結果に終わったモナコGPを終え、パナソニック・トヨタ・レーシングは新大陸での雪辱を期してヨーロッパを後にする。
ラルフ・シューマッハー : カーナンバー11
「モントリオールは美しい街で、活気に溢れた雰囲気を持ち、レースを行うのに素晴らしい場所なので、私はカナダGPをいつも楽しみにしている。カナダGPでは、2001年に優勝し、2003年にも2位に入るなど良い記録を持っていることも楽しみな場所としている。サーキット自体は、シーズンの中でも最高のコースの一つだ。技術的にもチャレンジングで、長いストレートの後、本当にF1カーから飛び出しそうな程のハードブレーキングが必要となる。しかし、チームはそれを考慮に入れて、このレースのために変更を行っており、前戦モナコGPとは全く異なる空力パッケージを用意している。確かにモナコGPはチームにとって良くない週末であったが、我々はモナコで起きた問題に対して全力で取り組んでおり、カナダGPでは改善の成果を見られることを望んでいる」
ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー12
「カナダGPは本当に楽しみにしている。モントリオールの雰囲気は素晴らしく、私の大好きなレースの一つだ。予選でトラブルに見舞われ、非常に厳しいレースとなったモナコGPよりも、良い週末を楽しめることを本当に望んでいる。しかし、モントリオールは全く違う種類のサーキットで、F1カーには異なるものが要求される。特にブレーキング時にそれは顕著だ。モナコGPでのパフォーマンスに比べれば、改善されていることは確実であり、より上位で戦えると考えている。ここまでの2戦で我々はポイント獲得を逃しており、次戦カナダGPで雪辱を晴らすべく我々の士気は高まっている。カナダGPでは昨年ポイントを獲得しており、昨シーズンにおけるベストレースの一つだ。今年もそれを再現出来ることを目標としている。良い結果で終われることを期待している」
パスカル・バセロン :
シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「私にとって、カナダGPは、モナコGPに次いでF1カレンダーで2番目に好きなグランプリだ。市街地の中心部では素晴らしい雰囲気を持ち、カナダの人々はとても歓迎してくれる。カナダGPは、中/低ダウンフォースの空力パッケージで臨む初めてのレースだ。それは、新しい前後のウィングやその他細かい変更から成り立つもので、金曜日の公式練習で、このパッケージから最大の能力を引き出すことが最初の課題となる。また、このパッケージは続くアメリカGPでも用いる予定となっている。モントリオールのコースはブレーキに非常に厳しく、このため我々は改良したブレーキダクトを用意した。このブレーキダクトは空力的な効率を助けるとともに、冷却面でも非常に重要である。考慮すべきもう一つの要素は、コース路面の関係で全体的にタイヤのグリップが低いことだ。前戦モナコGPは非常に残念な週末となってしまったが、我々は、カナダGPでは心機一転、トップチームとの差を縮め、再びポイント獲得を目指す」