パナソニック・トヨタ・レーシングは、1月12日(木)今シーズン初のテストとなるF1ヘレス合同テストのプログラムを完了した。最終日は“TF106”とブリヂストンタイヤに対する知識を深める、さらに内容の濃い一日となった。
ヤルノ・トゥルーリとリカルド・ゾンタは、この日のテスト終盤に見舞われた強い追い風の影響で2度のスピンを喫したが、順調に多くのセットアップを遂行した。
チームは、1月14日(土)にフランスで行われる2006年シーズンへ向けた報道発表会を行った後、来週再びヘレス・サーキットへ戻ってテストを続行する。
ヤルノ・トゥルーリは、今年初のテストを終え、パナソニック・トヨタ・レーシングが“TF106”を正しい方向で確実に進歩させていることを確信した。
ヤルノ・トゥルーリ :TF106/02
ベストラップ:1分19秒164
周回数:97周
走行距離:429.516km
「我々は確実に正しい方向性で進んでいる。いずれの日も競争力および信頼性は高く、さらに多くの開発へと期待を抱いている。現在我々がテストを行っている“TF106”は、3月12日にバーレーンで開幕戦を戦うために完成されたF1カーではない。それまでには新しい空力パッケージが用意されるはずであり、かなりの自信を持っている。我々は包括的なプログラムを進めており、誰もが多大な努力を払っていることが一層モチベーションを高めている。チームの意識は非常に高く、新たなシーズンへ向けて燃えている。我々はまだタイヤに関してより多くの経験を必要としているが、それでも“TF106”は大きな進化を遂げている」
リカルド・ゾンタは、ヘレス・サーキットでの3日間のテストを終え、新しい“RVX-06”2.4リッターV型8気筒エンジンのパフォーマンスと信頼性の両面で、大いに感銘を受けた。
リカルド・ゾンタ :TF106/01
ベストラップ:1分18秒916
周回数:89周
走行距離:394.092km
「今日は何度かのロングランテストを行い、より多くのタイヤデータを収集する機会に恵まれた。しかし、それ以上に感銘を受けたのは、V型8気筒エンジンのパフォーマンスだ。今回のテストで全く信頼性の問題は起こらなかった。我々はレース距離をトラブル無く、良いポジションに着けて走り切ることが出来た。エンジン開発部門は非常に良い仕事をしてくれた」
マイク・ガスコインは、ライバルチームが2006年シーズンへ向けてどのような進捗状況かをチェックすべく、ヘレス・サーキットを訪れた。
マイク・ガスコイン :シャシー部門テクニカルディレクター
「総じて、3人のドライバー全てが、有意義なテストを行えたと言える。現時点におけるテストの焦点は、クリスマス前のテストで学んだことをベースに、ブリヂストンとの開発作業を進めることにあった。特に一貫性の面で、改良へのいくつかの明確な方向性を見出すことが出来た。我々の走り出しは非常に
好調であり、大きな信頼性の問題もなかった。全体的に良い3日間であり、この進化が来週再びここヘレスで行われるテストでも続くことを期待している。我々は良いポジションでシーズンを戦えると感じており、自信もある。早い時期から新しいシャシーを走らせ、ドライバーもその進歩に満足している。
最新の空力パーツは、2月にチームが開幕戦バーレーンへと向かう前には用意されることになる」
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