パナソニック・トヨタ・レーシングは、F1バルセロナ合同テスト2日目を迎え
た。早朝こそ気温の上昇を待ち、ライバルチームよりも1時間ほど遅れたスタートとなったが、ラルフ・シューマッハーとヤルノ・トゥルーリの2人が、着実に
テストを進行した。この日も、開幕戦バーレーンGPへ向けたタイヤ決定のため
のテストを継続し、両ドライバー共に100周以上を走破。分析のための非常に多くのデータを収集した。
ラルフ・シューマッハー :TF106/03
ベストラップ:1分15秒973
周回数:100周
走行距離:462.7km
ラルフ・シューマッハーはこの日の序盤、些細なスピンを喫したものの、テスト
を中断することなく、100周を走破した。
「100周ものラップを重ねることが出来、良い一日となった。今日は主に開幕
戦へ向けたタイヤセットアップの準備作業に費やした。午前中に小さなスピンを
喫してしまったが、このテストで新空力パッケージを導入した“TF106”をより
理解し、私のドライビングスタイルに合わせる機会を得られた。これまでのとこ
ろ、新しい空力パッケージには満足しており、開幕戦までにどこまで開発を進め
られるか楽しみだ」
ヤルノ・トゥルーリ :TF106/04
ベストラップ:1分16秒057
周回数:104周
走行距離:481.208km
ヤルノ・トゥルーリは開幕戦へ向け、テスト2日目を、十分な距離を走り込んで
終了した。
「今日のテストと成果には満足している。バーレーンGPでのタイヤ選択へ向けた
評価テストに全力で取り組んだ。開幕戦は目前に迫ってきたが、かなり自信があ
る。もちろんこれからもいくつかやることは残っているが、“TF106”の信頼性
は高く、今年も良い結果でシーズンのスタートが切れれば素晴らしい。そのため
にも、シーズン開幕までに徹底的に準備作業を進めていく」
ジョン・ハウエット :TMG社長
TMG社長であるジョン・ハウエットが、2006年シーズ開幕戦のバーレーン
GPへ向けたテストの最終段階での印象を語った。
「シーズン開幕まで2週間となったが、新空力パッケージを投入した効果が見ら
れたことに非常に喜んでいる。もちろんF1の世界においては、準備作業に終わ
りはない。しかし、まずシーズン開幕戦へ向けて、計画通り進行していると感じ
ている。“TF106”の開発は非常にチャレンジングなものであったが、さらに高
い信頼性を得られることとなった。この冬季間、我々は本当に全力で作業を続け
て来ているが、目標は、ブリヂストンタイヤ使用チーム内で、最速のチームの一
つに入ることであり、そして、今年、初勝利を挙げることだ。とはいえ、ライバ
ルチームも同じく全力で作業を続けており、シーズンがどのように展開し、どの
チームが最も競争力が高いかは、始まってみなくてはわからない」 |