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F1ヘレス合同テスト初日で
TDPドライバーの平手晃平がF1初ドライブ
来季サードドライバーのF.モンタニーと共に“TF106B”で有意義なデータを収集
 
2006年12月6日(水)(スペイン・ヘレス発)
 

パナソニック・トヨタ・レーシングは、3日間の日程でスペイン・ヘレスサーキットでのF1合同テストに参加 している。初日となった6日(水)は、フランク・モンタニーと、TDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム) ドライバーである平手晃平という新たな組み合わせでテストを開始した。フランク・モンタニーは、2007年 1月より、サードドライバーとしてフルタイムでチームに加わるが、その前にチームにより馴染む機会を得ると ともに、彼の豊富な経験を活かして、チームが2007年シーズン向けの新しいブリヂストンタイヤの理解を 深めることに焦点を当てたテストを行った。対照的に、平手晃平にとっては初めてのF1に接する機会となり、 午前中は“TF106B”を理解することに費やした。20歳の彼は、コースオープンして間もない午前9時7分に、 昨夜降り続いた雨のためにまだ濡れた路面のサーキットで走行を開始した。午前中、より長い時間コース上で 過ごすことになる前に、コックピット内の操作性を高める微調整と、F1カーに慣れるための作業を行った。 平手晃平のF1における初めてのラップタイムは、共にテスト走行を行った経験豊富なドライバー同様に、 タイミングシートに刻まれ、午後も着実な進歩を見せながら、チームのデータ収集の一端を担った。

フランク・モンタニー : TF106B/09
ベストラップ:1分20秒398
周回数:96周
走行距離:425.1km

「悪くない一日であった。私は9月にシルバーストーンで“TF106B”をテストしているが、あれからずいぶん 経ってしまった。今日の午前中はウェット路面で、我々のプログラムをこなすにはやや難しいコンディションで あったが、いくつか興味深い発見が出来た。我々は“TF106B”のセットアップ作業を行い、午後になって ドライになった路面で初めてドライ用グルーブドタイヤでの走行を開始した。午前中の路面コンディションの 悪さもあり、ややチャレンジングな状況ではあったが、新しいタイヤをテストし、その感触を掴むことはとても 良い経験となった。その後は順調にプログラムをこなしたが、“TF106B”は非常に速かった」

平手晃平 : TF106B/07
ベストラップ:1分21秒424
周回数:73周 
走行距離:323.2km

「非常に良い一日で、大変楽しく、素晴らしい経験が出来た。“TF106B”は、とても速く、これまで私が経験 してきたどのレースカーよりも、身体的に厳しく、多くの努力を必要とするものであった。F1チームと共に テストを行う機会が得られたことを喜んでおり、今日は上手くこなせたと思っている。テストセッションを通じて ミスを犯すことなく、異なるセットアップを試し、良いセットアップを見出すことが出来た。今日は良いテストが 出来、再びテストのチャンスが来るのを楽しみにしている」

ディーター・ガス : レース&テスト・チーフ・エンジニア

「路面が乾いてからは、2007年シーズン向けタイヤの作業のために非常に多くの時間を割くことが出来た。 どちらの“TF106B”も大きな問題に見舞われることなく、有意義な一日であった。チームは多くを成し遂げ、 今日の作業に満足している。平手晃平は、ミスを犯すことなく、かなり良いラップタイムをマークするなど、 非常に素晴らしいF1テスト初日を過ごしたと言える。フランク・モンタニーは9月のテスト以来となったが、 着実に作業をこなし、午後には競争力の高いラップタイムをマークしてくれた」