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Grand Prix Tests
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期待の新型“TF107”がスペイン・バレンシアで初テスト走行を開始
天候に妨げられながらもJ.トゥルーリとF.モンタニーが周回をこなし、
好感触
 
2007年1月30日(火)(スペイン・バレンシア発)
 

パナソニック・トヨタ・レーシングは、2007年シーズンに向けたテストプログラムを開始するべく、スペイン・バレンシアのリカルド・トルモ・サーキットにおいて、新型“TF107”のテストデビューを順調に果たした。今月初旬にラルフ・シューマッハーによってシェイクダウンが行われた後、今日はヤルノ・トゥルーリと新しいサードドライバーであるフランク・モンタニーの2名が、チームに成功をもたらすシーズンを予感させる新型車の感触を初めて味わった。セッション序盤は小雨に見舞われ、朝の低温も相まって、両ドライバー共にわずか1周の初期チェック走行のみとなり、新型“TF107”のポテンシャルを試すまでには至らなかった。1時間後、路面温度が若干上昇してきたのを見計らって、フランク・モンタニーがコースインし、初めての本格的な走行を開始した。しかし、マイナーな機械的トラブルに見舞われ、まもなくピットへと戻ることになってしまった。一方、ヤルノ・トゥルーリはトラブル無く午前中の走行をこなし、路面が乾いて行くに連れ、エクストリームウェットタイヤから、通常のウェットタイヤへと変更し、ラップタイムを上げながらの走行となった。午後に入ると、ペースはより上がり、乾いて行く路面に合わせて着実にラップタイムも向上していった。しかし、フランク・モンタニーは午後のセッション中盤にスピンを喫し、コースアウト。“TF107”にダメージはなかったが、メカニックは残るセッションのために清掃を行う時間を取られてしまった。それでも、フランク・モンタニーはテスト終盤では、この日走行したドライバーの中で3番手となるタイムをマーク。ヤルノ・トゥルーリは6番手タイムを刻んだ。

ヤルノ・トゥルーリ : TF107/702
ベストラップ:1分13秒735
周回数:50周
走行距離:200km

「新型車で初めての走行であったが、私は何のトラブルにも見舞われることなく、順調な一日であったが、残念ながら天候は最高とは言い難かった。完全なセットアップを見出すという意味では、十分な作業は出来ず、バランスについて語るのはちょっと早い。しかし、第一印象は良かった。我々は冬季テストの初日に、非常に有望な新型“TF107”で満足行く走行距離をこなせた。全てがとても順調に進んでおり、期待に満ちたシーズン前テストのスタートを切ることが出来た」

フランク・モンタニー : TF107/701
ベストラップ:1分13秒672
周回数:33周
走行距離:132km

「私にとっては完璧な一日ではなかったが、他の誰もが十分に多くの周回をこなせたわけではなく、それはシーズン前テストの、この段階では普通のことだ。それほど悪かったわけではなく、走行した周回の範囲内で、新型車のいくつかの点をチェック出来た。新型“TF107”は非常に好調で、現時点ではどれだけ良いかを語るのは難しいが、我々は良いスタートを切ることが出来、“TF107”は昨年型の“TF106B”よりもより快適に感じる。この新型車がどれだけの競争力を持つかを語るにはまだ早いが、初走行には満足している。チームも良い働きをし、新型車については有望で、私は嬉しい」

ゲルト・プファイファー : テスト・チーム・マネージャー

「例年新型車のテストでは同じように、パフォーマンスを追求する前に、全てのシステムが正しく働いているかどうかを確認する必要がある。今朝は雨と低温に見舞われ、タイヤを無駄に消費しないように、我々は路面温度が上がるまで多くの走行を行わないという決断をした。天候は回復したが、路面は徐々に乾いていく状況だったため、一日を通しての比較は難しい。しかしながら、ヤルノ・トゥルーリはノートラブルで多くの周回をこなすことが出来、それによってチームは新型車の最適なセットアップを理解する作業を始められる。フランク・モンタニーはテスト項目の一つを交換するために長いピットストップを強いられ、やや厳しい一日となってしまった。両ドライバー共に競争力の高いラップタイムをマークし、新型“TF107”の初印象は非常に良好だった。明日もテストを続行する」