スペイン・バレンシアのリカルド・トルモ・サーキットで行われている、今シーズン初の
F1合同テストに参加しているパナソニック・トヨタ・レーシングは、2日目を迎え、より
充実した一日を過ごすこととなった。前日初走行で新型“TF107”の能力を示したテスト
チームには、ヤルノ・トゥルーリと共に、ラルフ・シューマッハーがシェイクダウン走行
以来となる、初の本格テスト走行の為に合流した。前日同様、セッション序盤は濡れた
路面と低い温度のために待機を余儀なくされたが、コンディションが改善されるに連れ、
ドライタイヤを用いて、ヤルノ・トゥルーリ、ラルフ・シューマッハーの両ドライバーが
異なる組み合わせを試しながら、新型“TF107”のセットアップを煮詰め、最高の能力を
引き出すべく作業を開始した。夕刻再び雨に見舞われ、この日のテストは若干早めに
切り上げることとなったが、それまでに、二人のレースドライバーは再び“TF107”の
パフォーマンスに関する前向きなフィードバックを得ることが出来、多くの有意義な情報を収集した。
ラルフ・シューマッハー : TF107/701
ベストラップ:1分13秒839
周回数: 31周
走行距離:124km
「午前中は所々まだ濡れているコンディションで、走行を開始するには待たなければ
ならなかった。その後は良い一日となり、いくつかの進歩を遂げることが出来た。
残念ながら、終盤、雨に見舞われ、若干早く今日のテストを終えざるを得なかったが、
あのまま走行を続けていても得られるものはなかっただろう。私はポールリカール・
サーキットにおけるシェイクダウン以来の走行となったが、やはり好印象であった。
着実に進歩を遂げているとは思うが、まだライバルチームの状況を見る必要がある」
ヤルノ・トゥルーリ : TF107/702
ベストラップ:1分13秒297
周回数: 46周
走行距離:184km
「今日はかなり上手く行き、多くの作業をこなすことが出来た。しかし、降雨のために
若干早くテストを切り上げることになってしまった。ウェットコンディションでタイヤを
浪費しても得るものはないと判断した。今日も“TF107”の感触は良く、今後へと期待が
高まっている。しかし、どれだけのポテンシャルを秘めているのかを本当に理解する
にはまだ早い。今日は良い一日であり、いくつかの進歩を成し遂げられたことに満足している」
パスカル・バセロン : シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「我々にとって成功裏に終わった一日であった。2台共に十分な周回をこなし、どちらも 異なるセットアップによって、パフォーマンスに関する多くの情報を得ることが出来た。
また新型車のシステムに関するチェックも出来、スムーズに走行できたことを喜んでいる。
午前中はコンディションが変化して、セットアップを比較するのは難しかったが、
午後は、終盤、雨に見舞われるまでは、重要な作業を進めることが出来た。新型車で
あるため、最適なセットアップを見出す前にやるべきことは多くあるが、今日も多くの
進歩を遂げることが出来た。明日のテストも順調に進むことを期待している」
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