2007年シーズンへ向け、パナソニック・トヨタ・レーシングはスペイン・バルセロナの
近郊に位置するカタルニア・サーキットでの合同テストに参加。着実に初日を消化した。
初日を担当したヤルノ・トゥルーリとフランク・モンタニーは、可能な限りの時間を新型
“TF107”とともにコース上で費やした。午前中は雲に覆われドライコンディションで
あったが、昼食後には、にわか雨に見舞われたため、午後は所々濡れた部分の残る
コンディションでのテストとなった。パナソニック・トヨタ・レーシングにとって、この冬季オフシーズン中に改修されたカタルニア・サーキットを走行するのは初めてであり、
この改修によって、最終コーナー手前にシケインが新たに設けられ、1周の距離が
延長されると共にラップタイムも数秒加算されることになった。この改修は主に安全面を
考慮して行われ、新しいセクションは改良されたランオフエリアとバリアを特徴としている。チームは明日も新しくなったカタルニア・サーキットでテストを続行する。
ヤルノ・トゥルーリ : TF107/703
ベストラップ:1分23秒239
周回数: 73周
走行距離:339.8km
「今回のカタルニア・サーキットの改修は、周回終盤の2つの高速コーナーを失ったということを意味するが、確かにこの変更は安全面での改良に繋がったと言えるだろう。
我々の今日の主なテスト目的の一つは、新しいギアボックスでの走行距離を重ねることであった。我々は午前中、ドライコンディションで非常に多くの周回をこなすことが出来、また、降雨の後の午後もさらに周回を重ねた。しかし、このコンディションの変化によって、テストという意味では困難な一日であった。午前中はコース路面のグリップが低く、また、何回も突風にも見舞われ、走行にとても大きな影響を及ぼした。昼食時のにわか雨によって濡れた路面は、午後は路面が徐々に乾いていくという、安定しないコンディションになってしまった。この冬季のテストにおいて、これまでのところ私は何度も中断に見舞われており、明日はもっと良い一日になることを期待している」
フランク・モンタニー : TF107/701
ベストラップ:1分24秒015
周回数: 64周
走行距離:297.9km
「先週のヘレス・サーキットでのテストとはコンディションが大きく異なっていたため、忙しい一日となった。このことは、慎重にタイヤの温度を調べ、多くを学べたと言うことでもある。序盤は非常に滑りやすく、その後は一日を通して天候が変化していった。
強風と降雨のために、午後の結果を直接比較するのは難しいが、“TF107”の感触は悪くなく、タイヤの摩耗に関しても非常に良い結果であった。今日は我々にとって、第14ターンから第15ターンにかけて新しいレイアウトとなったカタルニア・サーキットを
走行する初めての機会となった。ドライビングの観点からは、特に今日は路面のグリップが低かっただけに、楽しいセクションとは言いがたい。しかし、恐らくこの新しいシケイン進入時には追い越しが見られるはずで、更なるアクションと共に、レースファンにとってはより興味深いレースが堪能出来ると思う」
ディーター・ガス : レース&テスト・チーフ・エンジニア
「今回は改修されたカタルニア・サーキットでの初走行であった。新しいセクションはサーキットの本質的な部分にはあまり影響は与えずに、安全性向上を図ることが主な
目的だ。そしてそれは達成されていると思う。今日は天候が大きな役割を担うことと
なったが、我々は降雨を予測しており、それに応じてスケジュールを修正した。今日我々は多くの周回をこなした。現時点での主な目的の一つである、開幕戦へ向けた高い
信頼性を実現出来、満足している。我々はまたセットアップや、さらに新型“TF107”を
理解するための作業を行った。カタルニア・サーキットは、これらの作業を行う最も適した
サーキットであり、タイヤは非常に安定した性能を発揮している。リアタイヤから性能が
低下する傾向はあるものの、走行を重ねることでラップタイムは改善されていくだろう」
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