パナソニック・トヨタ・レーシングは、2007年シーズン開幕戦となるオーストラリアGPへ
向け、F1バーレーン合同テストへと再び戻り、後半の1日目を開始した。ラルフ・
シューマッハーとヤルノ・トゥルーリが、先週のロングラン走行に続き、改良された空力と
セットアップ作業を行った。午前中は、ラルフ・シューマッハーがスピンを喫し、ヤルノ・
トゥルーリがマイナーなクラッチトラブルの修復に見舞われるなど混沌とした。ラルフ・
シューマッハーは不運にも縁石を乗り越えた際に車体が跳ね、その衝撃で軽く背中を
痛めた。マッサージを受けた後、明日、完全な状態でテストに参加するために、午後の
走行は休むことが決断された。このため、午後は急遽サードドライバーのフランク・
モンタニーがラルフ・シューマッハーの“TF107”とテストを引き継ぐことになった。ヤルノ・
トゥルーリとフランク・モンタニーは、午後、セットアップ作業に取り組み、チームが
“TF107”の全てを引き出すのに役立つ有意義なデータを収集した。ラルフ・
シューマッハーは明日復帰し、ヤルノ・トゥルーリと共にテストを続行する予定。
ラルフ・シューマッハー : TF107/01
ベストラップ:1分34秒030
周回数:36周 走行距離:194.8km
「午前中にスピンを喫し、縁石を越える際に跳ねてしまうまでは問題なかった。残念
ながら、背中を若干痛めて今日の運転は諦めざるを得なかった。状態はそんなに
ひどくはないが、今日は念のためにテストを休むことにした。明日はテストに復帰
出来ると思う」
ヤルノ・トゥルーリ : TF107/03
ベストラップ:1分33秒150
周回数:64周 走行距離:346.3km
「午前中はトラブルのために若干時間を取られたが、午後はセットアップやタイヤの
ための走行と作業をこなした。“TF107”について異なるセットアップでさらに多くの経験を
積み、全体的には好印象であった。風のためにセットアップの比較は難しかったが、
それほど悪い一日ではなかった」
フランク・モンタニー : TF107/01
ベストラップ:1分32秒999
周回数:37周 走行距離:200.2km
「私の走行は予定されていなかったので、午後、急にステアリングを任されることと
なり、驚いたが、満足している。私は他のどのようなスポーツをするよりも、レーシング
カーを運転し、良い結果を得ようと挑戦するのが好きだ。午後のテストは順調で、我々は
異なるタイヤのテストと空力パッケージの評価という2つのテストを行った。今日は
若干速く走ることが出来たが、特に予選走行へ向けた準備をしていたわけではない。
ラップタイム自体は重要なことではなく、大事なのはラルフ・シューマッハーが開始した
テスト項目を完了できたことだ。我々は日々、一歩一歩着実に進歩を進めている」
ディーター・ガス : レース&テスト・チーフ・エンジニア
「今日のプログラムはラルフ・シューマッハーの問題によってやや混乱した。彼は無事
だったが、明日からの残り2日間、最善の状態でテストに臨むために、今日の午後は
休ませるのが最良と決断した。幸運にもフランク・モンタニーが代わりに走行が可能
だったので、我々のテストプログラムはそれほど時間を無駄にせずに済んだ。ヤルノ・
トゥルーリは午前中、ギアボックスに関わるマイナーな問題に時間を取られてしまった。
彼はまた、赤旗中断にも阻まれたが、これはどのチームにとっても同じことだ。明日は
ラルフ・シューマッハーが復帰してくれるはずなので、セットアップに関するプログラムを
続行する」
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