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新型“TF108” F1ヘレス合同テストで初のテストを開始
J.トゥルーリが“TF108”、T.グロックが“TF107”で順調にデータを収集
 
2008年1月14日(月)(スペイン・ヘレス発)
 

パナソニック・トヨタ・レーシングは、2008年シーズンへ向け、新型“TF108”の 公式テスト初走行を果たした。“TF108”は前日13日(日)に同サーキットで シェイクダウン走行を行い、理想的なコンディションの下、ヤルノ・トゥルーリが トラブル無く67周を走破した。しかし、“TF108”初の公式なテスト参加となった 14日(月)は降雨のウェットコンディションで始まることとなった。ヤルノ・トゥルーリの 任務は、新たなチームメイトとなったティモ・グロックが、変更を加えられた従来型 “TF107”で、新しいギアボックスとスタンダードECUに関していくつかのパターンを 比較しながら開発を行う間に、新型“TF108”のシステムをテストするために可能な 限り多くの周回をこなし、セットアップの変更について理解を深めることであった。 昼食直後に、ティモ・グロックは第8コーナーでスピンを喫し、コースアウト。タイヤ バリアに接触しフロントウィングを損傷したが、チームクルーの迅速な作業により、 僅かな時間でコースへと復帰し、問題なくプログラムを完了した。ヤルノ・トゥルーリも “TF108”に付いて理解を深め、高い信頼性にも助けられ87周を走破した。明日の テスト2日目はティモ・グロックが“TF108”のテストを引き継ぎ、小林可夢偉も 加わる予定である。

ヤルノ・トゥルーリ : TF108/02
ベストラップ:1分21秒344
順位:8位
周回数:87周
走行距離:385.236km

「今日は全てがスムーズに進んだ。路面がウェットでもドライでも競争力は高かった。 パフォーマンスを向上させるために努力を続け、新型“TF108”に関する経験を 重ねた。昨日のシェイクダウン走行は上手く行き、トラブル無く多くの周回をこなす ことが出来た。“TF108”は好調で、大きな問題はない。今日も新車で多くの周回を こなせて良かった。有意義な一日だった」

ティモ・グロック : TF107/06
ベストラップ:1分24秒351
順位:13位
周回数:58周
走行距離:256.824km

「良い一日だった。多くの周回をこなし、昨年型の“TF107”ではあったが、新しい ギアボックスについて更なる情報を得ると共に、特に今朝のウェットコンディションに おいて、トラクションコントロール無しでどのような挙動を示すかを学ぶことが 出来た。信頼性に関する問題は無くプログラムを遂行出来たが、午後早い時間に 濡れた縁石に乗ってコントロールを失い、スピンを喫してしまったのは残念だった。 明日、新型“TF108”に乗るチャンスが得られることに興奮している。“TF108”は 全く新しい空力コンセプトが採用されており、これまでのところ、ヤルノ・トゥルーリの ドライブによって全てが順調に進んでいる。そして、私は“TF108”をドライブ出来る ことを本当に楽しみにしており、それは興味深い経験になるはずだ」

パスカル・バセロン :
シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー

「これまでの“TF108”に関する進歩については満足出来るものだ。 昨日、シェイクダウン走行を行ったが、重大な問題もなく、順調にシステムチェックをこなすことが出来た。 今日はセットアップを開始し、有意義なスタートが切れたと信じている。 しかし、現時点では、ラップタイムを比較するにはまだ早い。今日の主な目的は 新型“TF108”に関するデータと情報を収集することであり、また、セットアップ 変更に伴う反応と挙動がどう変わるかを見ることであった。そのどちらもウェット、 ドライの両コンディションで達成出来た。ティモ・グロックは“TF107”で、新しい ギアボックスとスタンダードECUについての作業をこなした。いくつかのセット アップ作業を行ったが、午前中の路面コンディションでは難しかった。午後は難しい 路面コンディションであったが、トラクションコントロールが禁止された新しい規則の 下で、貴重な学習の機会となった。今日の進歩には満足しており、明日も順調に 作業が続けられることを期待している」