F1バルセロナ合同テスト開始 初日は降雨に見舞われる
J.トゥルーリが57周を走破。小林可夢偉は初期走行のみに留める
2008年2月19日(火)(スペイン・バルセロナ発)
パナソニック・トヨタ・レーシングは、2週間に及ぶバーレーンでの暑さの中のテストを終え、通常通りの冬季テストへと復帰。スペイン・バルセロナ近郊のカタルニア・サーキットで行われているF1合同テストに参加している。合同テスト初日のバルセロナは曇り空で始まり、定期的な小雨に見舞われる天候で、気温はやっと10度に届くという状況であった。チームは新しい空力パッケージの比較作業を予定していたが、不安定な天候のためにテストは困難なものとなってしまった。しかし、ヤルノ・トゥルーリは57周を走破。一方、サードドライバーの小林可夢偉は、テスト距離とタイヤ本数の制限を考慮すると、この日はテストすべき項目が少なくなったために、走行の少ない一日となった。明日の合同テスト2日目は、ヤルノ・トゥルーリとティモ・グロックがテストを継続する。
ヤルノ・トゥルーリ : TF108/04
ベストラップ:1分33秒283
順位:6位
周回数:57周
走行距離:265.3km
「今日は降雨に見舞われ、テストには理想的な一日ではなかった。新しい空力パッケージに関するいくつかの新型パーツを試すことに集中した。満足出来る進歩を遂げると共に、いくつかの有意義なデータも収集出来たが、何もかもを理解するというにはまだ早い。コースは一日を通じて変わりやすく、直接の比較は困難であった。今日のようなコンディションでは、明日以降に備えて走行距離とタイヤを温存するために、あまり周回はこなさなかった」
小林可夢偉 : TF108/01
ベストラップ:タイム計測無し
周回数:1周
走行距離:4.7km
「今日の作業は短いものとなった。午前中初期チェック走行を行い、残りの時間は天候の回復を待つだけだった。テストの走行距離制限があるため、このようなコンディションで周回数を費やすべきではないと判断した。こうしたことはテストでは時々あることだが、私にとっては、昨日インドネシアからの長旅を終えたばかりの体調を完全に回復することが出来た」
ディーター・ガス : レース&テスト・チーフ・エンジニア
「今回の2週に渡るバルセロナ合同テストにおける主な目的は、開幕戦で使用が予定されている空力パッケージを評価することだ。我々はメルボルンまでに、なるべく早くセットアップ作業と、新しいパーツの理解を進めるべく懸命な作業をこなしている。それだけに、今日は、走行距離を制限せざるを得なかったのは残念だ。“TF108”は信頼性は確認出来たが、既にテストで多くの距離を走破しており、ウェットコンディションにおいては走行を制限することになるだろう。もっと多くの周回をこなしたかったが、利用可能なタイヤの数が十分ではなかった。明日もウェットコンディションが予想されているが、木曜日からはドライコンディションでのテストが出来ると思う」