フランス南部のポールリカールで行われたテスト最終日で、パナソニック・トヨタ・レーシングは6月8日に開催されるカナダグランプリの準備に焦点を切り換えた。チームが、テスト最初の2日間をモナコ仕様のセットアップの微調整に費やした。その後、サーキットはモントリオールのロングストレートやシケイン、およびヘアピンで必要となる厳しいブレーキの要件をシミュレートするために、1Eのレイアウトに変更された。 TF108にはヤルノ・トゥルーリが昨日に引き続きコックピットに収まり、スムーズに走行を開始したが、朝のインストレーション・ラップの後に大雨が降りだし、走行は大幅に制限されてしまった。 ランチタイムにおびただしい雨がコースを水浸しにして、テストの続行が不可能になる前に、ヤルノはウェット・タイヤとエクストリーム・ウェット・タイヤ両方のブリヂストン・ポテンザ・タイヤを試して、トップタイムを出した。次にチームが活動するのは、来週木曜日から始まるモナコグランプリの練習走行となる。
ヤルノ・トゥルーリ : TF108/04
ベストラップタイム::1分31秒360
順位:1位
周回数:26周
「今週行ったテストの最初の2日間はモナコの準備に費やしたので、今日はモントリオールのために集中的なプログラムを計画していた。なぜならば、モントリオールはモナコとは全く異なるタイプのコースのため、我々はモナコ仕様とは別の、空力とメカニカルな設定を十分に試したかったんだ。モナコに比べてモントリオールはより少ないダウンフォースで車を走らせるため、車のセットアップが全く異なっているから、我々は多くの作業を計画していた。しかし早々から雨が降り出してしまった。それは我々がドライコンディションのデータを少しも集めることができなくなったということだから、フラストレーションがたまってしまったよ。」
ゲルト・プファイファー : テスト・チーム・マネージャー
「我々は、丸一日、モントリオール仕様の空力とメカニカル・セットアップの作業に集中することを計画していたが、残念ながら、天気がそれを台無しにしてしまった。 我々は、カナダでの走行を想定した中で最も高いダウンフォース仕様に合わせた、データ収集の基準となる走行を行うため、最初はウェット・タイヤを履いていたが、雨はよりひどくなってきた。 次にランチタイムの直前に、我々はエクストリーム・ウェット・タイヤを履いてコースに出たが、ヤルノがあまりに多量の水がコース上を覆っていることを報告してきた。 そして、1日の最後の最後に得たわずかな時間で、我々は2、3のシステムチェックを行った。テストの最終日はこのようにフラストレーションのたまる一日になってしまったが、少なくとも最初の2日間はモナコに向けた準備のため、多くのデータを集めることができた。」
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