2008年12月12日(金)バーレーン
バーレーン・インターナショナル・サーキットで行われたパナソニック・トヨタ・レーシングのテストで、若手オランダ人ドライバーのヘンキ・ワルドシュミットが2日間に渡りハンドルを握った。彼にとっては、今回が自身初のF1テストとなった。ハーグで生まれた20歳のヘンキは、トヨタ・ヤングドライバーズ・プログラム(TDP)のメンバーで、2008年のF3ユーロシリーズに参戦しており、その前にはフォーミュラ・ルノーのランキングを通して成長を遂げてきた。パナソニック・トヨタ・レーシングは、前年と同じくTDPドライバーの育成に力を注いでおり、チームはヘンキにF1カーでの貴重な経験を与えるために、2008年最後から2番目のテストで、2日間に渡り彼にハンドルを握らせた。ヘンキは128周の走行を行い、水曜日と木曜日を通し、一貫して力を伸ばした。路面コンディションと目的は異なるものの、2008年バーレーンGPの予選でヤルノ・トゥルーリが出した最速タイムに、1.5秒以内に迫る1分33秒430というかなり良いベストタイムを出してテストを終えた。
ヘンキ・ワルドシュミット
「初めてF1カーをテストする機会を与えてくれたパナソニック・トヨタ・レーシングに非常に感謝している。とてもファンタスティックな経験だったし、多くのことを学ぶことができた。自分が運転し慣れているレースカーと比べると、TF108のパフォーマンスは信じられないほど素晴らしい。TF108のパワーやブレーキ及びダウンフォースを経験できたことは、私のキャリアにおいて非常に役立つだろうね。また、チームがどれだけプロフェッショナルかを目の当たりにして非常に感銘を受けたし、なぜ彼らが昨年から大きな進歩を遂げたのかが理解できるよ。彼らは、私が準備するために必要な多くの情報を毎日与えてくれ、クルマに対する理解を深める手助けをしてくれた。バーレーンのサーキットにはあまり馴染みがないから、水曜日にはかなり勉強したけれど、全般に自分のパフォーマンスには満足しているよ。」
ヤルノ・トゥルーリもバーレーンのテストに参加し、2009年シーズンに向けたチームの準備を手助けするため、新しいブリヂストン・ポテンザ・スリック・タイヤと低ダウンフォースの空力設定でさらに多くのデータを収集した。彼はまた、エンジンの使用期間を延ばす来年のレギュレーション変更を視野に入れてRVX-08エンジンのテストを行うとともに、2009年に向け新しいギアボックスとその他の機械装置を試した。彼はトラブルなく3回のセッションを満喫し、3日間で合計258周の走行を行い、最速で1分32秒463のタイムを記録した。
ゲルト・プファイファー : テスト・チーム・マネージャー
「とても実りあるテストとなり、我々が目指していたことを達成することができた。天候が良かったおかげで、2009年の準備に役立つデータをできる限り収集するという目的の全プログラムを完遂した。ラップタイムは優先事項ではなかった。もちろん、ヘンキにとっては初の完全なF1テストであったし、彼には良い印象をもった。彼はとてもプロフェッショナルで、2日間に渡って多くの進歩を遂げた。」 |